NECネッツエスアイ

#01 ペーパーレスとは?

「ペーパーレス」と聞くと、皆さん何を想像されますか?
テレビ CM でお馴染みの請求書や経費伝票の電子化サービス、昔流行った紙資料を配らないペーパーレス会議、それとも最近増えてきたクラウドを活用した電子契約や電子決済、今話題の電子帳簿保存法改正やインボイス対策でしょうか?
もちろん、それらは全部「ペーパーレス」に関係するアイテムです。
ただし、すべてではありません。
一般的に言われているペーパーレスの定義は、「紙の書類をデジタル化すること」とされています。
具体的には、オフィスにある紙文書を複合機のスキャナ機能を利用して、PDF 等の電子ファイルを作成、ファイル・サーバ上に保管したり、新規に PC 上で作成した文書を紙に印刷せずに、社内ワークフローやクラウド上でやりとりしたりする作業のことを指します。
ただ、これだけでは面白くないですよね。
単なる「文書や帳票の電子化」に過ぎません。
目の前の一つ一つの帳票や文書をデジタル化していくことも大事ですが、そもそもの働き方自体を変えていかないと、その場しのぎの対症療法で終わることも多く、生産性の向上等の抜本的な改善までには至りません。
実際にいろいろなケースで各企業を訪問して、お客様のお悩みをお伺いすると、「オフィスに紙文書が多い」「テレワークが進まない」「情報管理が不十分」等、ペーパーレスに関する具体的な課題が山のように挙げられます。
それらの内容は、企業により様々ですが、多くは下記3点に集約できます。

① 文書(紙文書・電子データ)のボリュームに関する課題
② 検索・閲覧等、共有化に関する課題
③ 文書・情報の管理やルールに関する課題

これらのペーパーレスに関する課題の多くは、その上流に、文書管理がきちん出来ていないことに端を発します。
企業に限らず、組織で行われるすべての業務は、口頭でのみ行われることはなく、すべて文書(紙・電子)を通じて行われ、その内容は確証(エビデンス)として保管保存されます。
つまり、業務の根幹にある文書管理を見直すということが、自ずと業務プロセスの改善や、新しい働き方に繋がっていくことになります。
実は、この文書管理の課題を抜本的に解決する手段こそ、「ペーパーレス」となります。
ペーパーレスを「特定の帳票や一部の業務だけに限定」しては、たいへん勿体ない話です。
ペーパーレスというソリューションには、企業の業務の進め方や社員の働き方を根本から大きく変えるだけの、非常に大きなポテンシャルが秘められています。
最近、経営者の方とお話しすると、単なる「帳票を減らすだけのペーパーレス」ではなく、もっと「経営課題の解決に繋がるような本格的なペーパーレス」に取り組みたいというお話しを伺うことがありますが、まさにこのことを指していると言えます。