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#02 経営課題としてのペーパーレス

業務プロセスの見直しや新しい働き方の改善につながる本格的なペーパーレス、つまり「経営課題としてのペーパーレス」とは、一体どんなものでしょうか?
それは、各企業が「紙に縛られない働き方」を目指すことになります。
「紙に縛られない働き方」とは具体的にどんなものでしょうか?
まず前段として、その反対に位置する「紙に縛られた働き方」から確認してみましょう。
遥か昔から、各企業の業務(社外との取引、社内の決済や報告等)のほぼすべては、紙の用紙で作成、紙で配布、紙で保管されてきました。
しかし、ICT の技術が普及するに従い、文書は PC 上で作成され、ワークフロー等で承認されるようになりました。 業務のプロセスが、徐々にデジタルに置き換わってきたのはご存じの通りです。
ただ残念ながら、プロセス全体が電子化されているケースはまだ限定的で、現状はまだ、その発展途上にあるというのが実態です。
もちろん、紙文書には紙媒体なりの良さがあります。
・原本性の担保がし易い。
・手軽に取り扱えますし、全体も把握しやすい。
・停電等の影響も受けませんので災害時にも使えます。
(皆さん、BCP マニュアルは紙で保管していますよね)
しかしながら、紙文書にはその性質故に、不便な点も多々あります。
契約書の例でみると、印刷、製本、印紙貼り、捺印の段階で、出社が必要になります。相手企業とのやり取りのためには、郵送や持ち運びが不可欠になります。
契約の中身というよりも、「紙という媒体が業務の中心」にいるため、原本である紙のところに人が移動するか、紙を人のところに移動させるかしないと、仕事になりません。
もしこれが電子文書であれば、どうでしょうか?
基本的に両者の PC 画面上で作業は完結しますので、人や文書の移動が不要になります。もちろんそのことにより、契約内容に支障が出ることもありません。
紙文書のデメリットは、他にもあります。
量が多くなれば、場所も取りますし、整理も大変。
放っておくと、すぐ机の上が書類の山になり、オフィスの中もキャビネットが増えていき、手狭になります。
検索のための手段も限られるため、その中から目的の文書を探すのも大変です。
それでは、すぐ紙をやめてすぐ電子化すればいいかというと、そう簡単にはいきません。
紙と電子ではその特性が大きく異なるため、単純な置き換えだけでは物事は解決しないためです。
電子化運用に向けた最適なプロセスやルール、プラットフォームの検討が必要になります。
これらの課題を解決し、すべての業務において、旧態依然として続く不便が多い紙中心のプロセスから解放され、デジタルを活用した効率的でかつ快適な働き方を目指すこと。
それこそが、「経営課題としてのペーパーレス」となります。