企業が知っておくべきエンドポイントセキュリティの効果とおすすめ対策5点

ITライター

パソコン、スマートフォン、タブレット端末からのデータアクセス経路の確保はいわばビジネスを進める上でなくてはないものと言えますが、これらデータアクセスポイント(エンドポイント)が増えれば増えるほど、セキュリティ面でのリスクが増大しているのをご存知でしょうか。

今回はこれらエンドポイントに対してのセキュリティ、つまりエンドポイントセキュリティについて詳しくお話ししていくとともに、企業が知っておくべきおすすめの対策を5つ紹介します。

機密データの漏えいを防ぎ、ビジネス活動の継続を守るためにエンドポイントセキュリティ対策についての知見を深めましょう。

エンドポイントセキュリティとは

エンドポイントセキュリティとは

エンドポイントセキュリティとは、ITの分野においてPCやモバイル端末、サーバーなどの端末に対するセキュリティ対策のことを意味します。

なぜエンドポイントセキュリティが重要なのか?

エンドポイントセキュリティが必要な理由として、よく挙げられるのが以下3点です。

1.社外への接続ポイントでありサイバー攻撃の入り口にもなる

エンドポイントのデバイスはインターネットに接続される端末となることが多く、サイバー攻撃の起点となることがあります。

不正なアクセスや攻撃を行おうとする者はまずエンドポイントをターゲットとし、企業のネットワークに侵入することを試みます。

もし侵入を許してしまった場合の最初の防波堤となるのがネットワークセキュリティになります。

2.社内の重要な情報やシステムにアクセス可能である

エンドポイントのデバイスから企業内の重要な情報やシステムへアクセスする機会が増えているため、万が一攻撃が成功すると、そのまま機密情報の漏えいやシステム改ざんなどの被害につながる可能性があります

3.デバイスの台数が多くなればなるほど脆弱性が高まる

従業員の数が増えれば増えるほど、エンドポイントのデバイス数が増えてしまいます。

それぞれのエンドポイントとなる端末やデバイスは異なるプラットフォームやOS(オペレーティングシステム)が混在していくため、一定のセキュリティ精度を保つことが難しくなります。

また従業員のセキュリティに対する意識が低いと、紛失や不正なサイトへのアクセスなどエンドポイントセキュリティ対策上、不注意な行動を起こしてしまうかもしれないため、危険性が増すことになりがちです。

エンドポイントセキュリティ対策の効果

エンドポイントセキュリティ対策の効果

エンドポイントセキュリティ対策を行うことにより、企業は情報資産を守り、サイバー攻撃からの脅威に対処することができるようになります。

代表的なものとしてマルウェア感染の予防、被害拡大の防止による情報漏えい対策が挙げられるのではないでしょうか。

これらはエンドポイントセキュリティの「EPP」と「EDR」により効果的に対策することが可能。

まずは「EPP」と「EDR」について触れた上でマルウェア感染についてもお話していきます。

エンドポイントセキュリティを知っていく上で欠かせない「EPP」と「EDR」

エンドポイントセキュリティ対策でまず触れておきたいのが、「EPP」と「EDR」です。

エンドポイントセキュリティをより強固ものにすることが可能となります。

EPPは脅威の侵入や攻撃を防ぐためのもので、攻撃を受けた際の防御・駆除機能も提供しています。セキュリティインシデントの予防、検出、対応を行います。

EDR(Endpoint Detection and Response)

EDRは脅威が侵入した後の被害を最小限に抑えるためのもので、セキュリティインシデントを検出した際は、管理者にアラートで知らせ、拡大防止や原因特定を行います。

端的にいうと、マルウェアの侵入や感染を防ぐのがEPPマルウェアの侵入を許したとしても、その後の感染拡大を抑えることを目的としているのがEDRといえます。

これらのエンドポイントセキュリティ対策は、サイバー攻撃からデバイスを守り、情報の漏えいを防ぐために効果的な対策となります。

各種対策を組み合わせて使用することで、セキュリティの強化と脅威からの防御を実現できるでしょう。

マルウェア感染の予防

マルウェアは悪意あるソフトウェアのことであり、感染するとデバイスやネットワークに深刻な損害をもたらす可能性があります。

マルウェア感染の予防には、EPPのアンチウイルスソフトウェア機能が有効です。

これらの対策を実施することで、既知のマルウェアの感染を防ぐことができます。

また、未知のマルウェアの感染を検知・防御するために、EDRなどのソリューションを積極的に使用することも重要でしょう。

マルウェア被害拡大の防止

マルウェア感染後の被害拡大を防止するためには、いくつかの対策が必要となります。

まず、OSやソフトウェアのアップデートを、最新の状態に保つことが重要です。

新しいパッチやセキュリティアップデートを適用することで、既知の脆弱性からの保護につながります。

万が一、マルウェアの侵入が発生した場合に備えて、EDRでエンドポイントの挙動を常時監視することも必要です。

また、不審なメールやファイルを開かない、無断でUSBメモリをデバイスに接続しない、などの従業員への周知徹底も重要な対策の一環でしょう。

情報漏えい対策

情報漏えいは、企業にとって深刻なリスクといえます。

マルウェアに感染した端末からの情報漏えいを防ぐためには、データの暗号化やアクセス制限などの対策が有効です。

データの暗号化は、情報が第三者によって解読されることを防ぎ、機密性を確保します。

また、アクセス制限は必要な権限を持たないユーザーが、データにアクセスできないようにする役割を果たします。

EPP、EDR以外にも知っておきたいおすすめの対策4点

EPP、EDR以外にも知っておきたいおすすめの対策4点

エンドポイントセキュリティを向上させ、企業のデバイスとデータを守るために、「EPP」と「EDR」以外にも知っておきたい4つの重要な対策についてもぜひご検討ください。

デバイスを暗号化する

デバイス上のデータを暗号化することは、データの機密性を確保し、エンドポイントセキュリティを向上させる重要な手段です。

デバイスが紛失または盗難にあった場合にも、データ暗号化を実施しておくことで、機密情報が第三者にアクセスされるリスクを低減できます。

また、暗号化したデータは、セキュアな方法で共有や転送が可能です。

組織内外でデータを安全に共有し、ビジネスプロセスの効率を向上させることができるでしょう。

データの暗号化はエンドポイントセキュリティの一環として、企業のデバイス全てで実装すると効果的な対策となります。

定期的なアップデートを欠かさない

OSやソフトウェアのアップデートとパッチ適用は、エンドポイントセキュリティを維持するために欠かせません。

既知のセキュリティ脆弱性に対する修正が含まれており、迅速にアップデートを適用することで、さまざまな脆弱性リスクの軽減に繋がります。

また、アップデートにはセキュリティパッチだけでなく、システムの安定性と性能を向上させる修正が含まれていることもあります。

この対策により、システムの安定性は向上し、不具合や問題を最小限に抑えることができます。

IT資産管理と可視化を徹底する

サーバーやPCなどエンドポイントで動作しているOSやインストールされているソフトウェアの種類、バージョンを一元管理することも、効果的なエンドポイントセキュリティ対策につながります。

IT部門が把握していない非管理デバイスも含め、全てのIT資産の脆弱性を可視化することで、アップデートやパッチの適用を行うことができます。

リアルタイムにエンドポイント全ての可視化・制御を実現することで、運用管理の効率化と高いセキュリティを実現します。

セキュリティベンダーにアウトソーシングする

さまざまなセキュリティ対策全てを自社だけで取り組むのではなく、セキュリティ対策を専門にしている企業に相談・アウトソーシングすることも、ぜひ検討してください

セキュリティベンダーは最新の脅威に対する専門知識を持っており、企業のセキュリティポリシーを適切に実行するのに役立ちます。

自社でセキュリティ専門家を、正社員として雇用するためのコストを削減できます。

また、セキュリティベンダーは24時間365日、セキュリティ監視とインシデント対応のためのサービスを提供しています。

セキュリティベンダーにアウトソーシングすることで、企業は専門家のサポートを受けながら、エンドポイントセキュリティ対策を効率的に実施することができ、セキュリティリスクを最小限に抑えることが可能となるでしょう。

まとめ

まとめ

企業がエンドポイントセキュリティに関して知っておくべき効果と、おすすめの方法5点を解説しました。

エンドポイントセキュリティ対策を通して、機密データの漏えいを防ぎ、ビジネス活動を止めることなく、自社の情報セキュリティ向上を目指す必要があります。

とはいえ、現状のエンドポイントセキュリティへの対策が十分か、判断がつかない企業も多いかもしれません。

そういうときは、まずセキュリティ診断サービスを受けてみるのはどうでしょうか。

NECネッツエスアイでは、パソコンなどのエンドポイントデバイスはもちろん、サーバー機器やWebサイトまで、セキュリティベンダーが徹底的に診断し、脆弱性や対策方法をトータルにアドバイスするサービスを提供しています。

企業のエンドポイントセキュリティを強化し、被害を最小限にするため、NECネッツエスアイのセキュリティ診断サービスをぜひご検討ください。

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