透明性
創発的なプロセスや作業は、作業を実⾏する⼈とその作業を受け取る⼈に⾒える必要がある。
スクラムにおける重要な意思決定は、3 つの正式な作成物を認知する状態に基づいている。透明
性の低い作成物は、価値を低下させ、リスクを⾼める意思決定につながる可能性がある。
透明性によって検査が可能になる。透明性のない検査は、誤解を招き、ムダなものである。
検査
スクラムの作成物と合意されたゴールに向けた進捗状況は、頻繁かつ熱⼼に検査されなければ
ならない。これは、潜在的に望ましくない変化や問題を検知するためである。スクラムでは、
検査を⽀援するために、5 つのイベントでリズムを提供している。
検査によって適応が可能になる。適応のない検査は意味がないとされる。スクラムのイベント
は、変化を引き起こすように設計されている。
適応
プロセスのいずれかの側⾯が許容範囲を逸脱していたり、成果となるプロダクトが受け⼊れら
れなかったりしたときは、適⽤しているプロセスや製造している構成要素を調整する必要があ
る。それ以上の逸脱を最⼩限に抑えるため、できるだけ早く調整しなければならない。
関係者に権限が与えられていないときや、⾃⼰管理されていないときは、適応が難しくなる。
スクラムチームは検査によって新しいことを学んだ瞬間に適応することが期待されている。
文章が少し小難しいので、以下に意訳をしていきたいと思います。
透明性
透明性は三本柱の中でも基礎となる考え方です。スクラムのチームが正しいと思う情報が1つの場所に集まっており参照可能な状態であることであること。そしてその情報を元にチームが次に起こす行動が誘発される状態であることを指します。こういった背景からスクラムではホワイトボード(やホワイトボードツール)で情報を管理することが推奨されています。
検査
検査というと少し悪い印象を持つかもしれませんが、そうではなくプロダクトのゴールやチームのゴールと現在の状態が把握され続けている状態を指します。そのためにスクラムでは5つのイベントを用意しております。
適応
プロダクトのゴールやチームのゴールと現在の状態を埋めるために行動し続けている状態を指します。変化は常に発生するので、そこに前向きに取り組み改善することが求められます。
こうした理論をもとにスクラムで開発を進めることによって、変化に対応できる柔軟なプロダクト開発ができる訳です。
今回は、経験主義のスクラムの三本柱について解説してみました。まだまだ社内のアジャイル開発でもチームで試行錯誤しながら進めているところはありますが、原理原則を忘れずに変化に強い組織・開発を作っていきたいと思います。