NECネッツエスアイ

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伝統を守ってきた百貨店が、

Canarioで業務革新を実現

株式会社三越伊勢丹ホールディングス

業種

百貨店

従業員規模

約 17,200 人

お客様

若宮 茂徳 様(管財部 マネージャー)

契約ライセンス

Canario Premium プラン

導入製品

3つの課題

3つの効果

導入の背景

設備の効率性を高め生産性を上げるために電話機器を更新

―導入の背景を教えてください。

百貨店は歴史ある業態のため、良くも悪くも昔ながらの商慣習が根強く残っている面が多くあります。例えば、今でも FAX など紙でのやり取りが多く、書類にハンコが必要とされる文化も廃れていません。

電話についても、代表番号にかければ交換手が出ることは、お客様からも社内からも当然だと思われてきました。しかし、交換業務担当者の採用、育成もだんだん難しくなっていく中で、いつまでもこのままでいいのかという議論は、以前からあったのです。

そこでまず、本社の大代表と、主要店舗の電話交換業務については、IVR(自動音声応答システム)を導入しました。
また、私たちの所属する管財部では、社内の様々な設備について、“投資”という観点から見た際に、より効率的で生産性が高まるようなあり方となるように、常に検討をしています。
その中で、バックオフィス業務においては、業務用携帯電話も支給しているのに、社員各自にデスクが指定され、1 台ずつ固定電話が置かれているような状況は、効率が悪いと考えていました。そこで、いわゆるフリーアドレス化による固定電話の廃止を検討していたところに、ちょうどコロナ禍が生じ、急速にリモート勤務推進の機運が生まれたのです。そして2021 年に、先行して利用していた Microsoft Teams(以下、Teams)との連動ができるということもあり、Canarioを導入しました。

NECネッツエスアイを選んだ理由

20 年以上の取引による安心感

Canarioを選ばれた理由はなんだったのでしょうか。
弊社は旧三越と旧伊勢丹を中心としたグループですが、旧伊勢丹では 20 年以上前から、NEC ネッツエスアイさんと、お取引をさせてもらっていました。技術力やサポート力は信頼しており、その NEC ネッツエスアイさんからご提案を受けたので、検討させてもらったという経緯があります。とはいえ、いわゆる“ベンダーロック”にならないよう、新しいシステム導入の際には、当然ながら他社との比較検討をしています。Canarioに関してもテスト導入をして、社員が実際に試用した上で、導入を決定しました。

活用方法

Teamsにテキストメッセージを残してもらい、チームで共有

Canarioはどのように使われているのでしょうか。
電話機能全体では、PBXを自社に設置せずクラウド上のサーバで代替するネッツボイスサービス、自動音声対応のIVRシステム、また、Canarioの名前取次機能や伝言テキスト化機能など、多層的に利用しています。
IVRシステムは、店舗の代表番号に電話をしていただいた方に、「営業時間のご案内は“1”を…」などと、自動音声でご案内するシステムです。最初に銀座店に導入し、次に日本橋店、新宿店、など大型店舗に順次導入して、現在では7店舗で利用しています。
また、店舗以外でのオフィス業務においては、Canarioの名前取次、伝言テキスト化機能をTeamsと連動させながら利用しています。
名前による自動取次で各担当者の携帯を呼び出すことができ、出られないときは、Canarioに録音された伝言が、AIでテキスト化されて、Teams上のメッセージとして残ります。後からそのメッセージを確認して、自分で対応するか、必要に応じてTeams上で「◯◯さん、これ対応しておいて」などと対応を振ることができます。
このCanario+Teamsのメリットとしては、それまでのメールや電話だけでの連絡と異なり、伝言メッセージやメンションが、(指定した範囲内で)参加メンバー全員に公開される点です。各自の業務が可視化されて伝え漏れがなくなり、メンバー間での連絡や対応のスピードも上がっており、導入してよかったなと感じています。
強いて難点を挙げるとすれば、クラウドサービスであるという性質上100%の稼働率が保証されないということでしょうか。やむを得ない面もあるとは思いますが、サービス停止時には可能な限り早期に、そして完璧に復旧されることを望んでいます。
Canario+Teamsシステムの導入はスムーズだったのでしょうか?
やはり最初は、それまでに使い慣れているメールを使いたいとか、メンションという考え方がよくわからないといった社員も多く、全員が自然に使いこなせるようになるまで、ある程度時間はかかりました。
しかし、慣れてしまえばこちらのほうが便利であることは間違いないので、今では、私たちの部署ではメールはほぼ使っていせん。外部の協力会社の皆様にも、原則的にTeamsに参加してもらい、Teams+Canarioですべてのやり取りをしています。
おかげで、オフィス業務では、出社することなく仕事ができる環境がほぼ整いました。

導入の効果

投資に見合う十分な効果が得られている

―店舗へのIVRの導入により、どのような効果が得られているでしょうか。
交換手の通話時間が、平均で30パーセント程度削減されました。つまり、交換業務の労働時間が7割程度に減ったということです。その分、別の業務をおこなってもらうなどの形で人材の活用を進めています。
Canario+Teamsによる投資効果は上がっているのでしょうか。

フリーアドレス化で固定電話が削減できたことによる固定費の削減効果がまずあります。

また、先に述べたように、Teamsと連携した活用で、メンバー全員の業務が可視化されて、
連絡事項の取りこぼしがなくなり、かつ迅速な対応が可能となりました。コミュニケーションにおける無駄がなくなったことで、明確に数値化することはできないのですが、生産性向上も実感できます。

総じて、投資に見合う生産性向上の効果は十分に出ていると感じています。

また、私の感覚では、かかってくる電話でも、本当にそのときにすぐにやらなければならない内容というのは案外少なくて、後で伝言を見返して対応すれば十分であることが多いのです。

伝言のテキスト化により、会議中などはもちろん、なにかの作業や思考に集中して取り組んでいるときには、電話に出ずメッセージを残してもらうようにしています。すると、そのとき取り組んでいる作業や思考が妨げられず、1つ1つの業務への集中を続けられます。これが、結果として高い質の業務遂行に結びつくと考えています。

―最後に、今後に向けたご要望などがあればお聞かせください。

SDGsの浸透に見られるように、現代の企業は、持続可能な社会の一員としての役割を果たすことが強く求められています。

Canarioのようなサービスは、業務効率化や生産性向上につながるだけではなく、より多様な人たちによる多様な働き方を支える基盤として、企業の可能性を広げるものではないでしょうか。一例として、出社が困難な方に完全在宅勤務で働いてもらったり、あるいは、世界の様々な地域の方たちにも働いてもらったりするという、以前の百貨店では考えられなった雇用の形が提供できるようになるかもしれません。

NECネッツエスアイさんには、企業の未来を見据えたソリューションを、これからも提案してもらいたいと思います。

※記載の情報は2023年1月当時のものです。

―ありがとうございました。