1999年開学。「保健医療福祉に関する教育・研究の中核となって地域社会に貢献」することを基本理念に、看護師、理学療法士、作業療法士など、医療福祉に関わる人材を輩出し続けている。
セキュリティ性を高めつつ、
大学内外の情報共有を効率化
いち早くBoxの利便性に気づき、2学科での導入を主導した理学療法学科助教の村田健児氏がBox導入の決め手として挙げるのが、次の3点です。
①高いセキュリティ性
②7段階のアクセス権による共有設定の柔軟さ
③導入企業の多さ
埼玉県立大学 理学療法学科
村田 健児 助教
教育面では学生がいつでも授業動画や資料を使って学習できることはもちろん、レポートや実習日誌をBoxを使って提出することが可能に。村田氏は「課題をBox上で確認できるようになり、本当に便利になりました」と振り返ります。また、研究面でも他大学との大容量データの共有がスムーズになり、USBメモリやDVDなどの各種メディアを利用する必要がなくなりました。会議やミーティングの議事録作成も参加者がBox上のファイルをリアルタイムで共同編集することができ、業務の効率化につながっています。
当時はコロナ禍のため動画コンテンツによるオンライン授業の需要が高まった時期でもあり、やがて「Boxがなければやっていけない」といわれるほどの必需品に。2学科でのBoxの契約は2023年5月末で満了する予定でしたが、この成功事例を受けて全学に導入されることになりました。
全学導入と同じタイミングで、同学はセキュリティの観点からファイルの公開範囲を以下の3つに分離しました。
①教員・学生の学内共有
②教員・学生の学外共有
③事務局のための事務局内共有
教員や学生は研究内容の共有など、学内や学外とのやりとりを前提にネットワークを構築する必要があり、それには外部共有が容易なBoxが適していました。
一方、事務局は教職員・学生の個人情報や入札情報など、漏洩が許されない情報を管理しており、Boxに置いた際に人為的なミスで教員・学生や外部へ公開してしまうことを避ける必要があります。そこで同学はそれまで全く活用していなかったMicrosoft365のSharePointに事務局専用のファイルサーバを構築し、オンプレミスサーバ内の事務局の情報を移行。「教員・学生はBox、事務局はSharePoint」と完全に分けることでセキュリティをより強化し、情報漏洩防止を目指しました。もちろん、事務局も必要であればBoxを利用できるように設定。大容量データのやりとりができるだけでなく、Boxのファイル共有リンク発行により、以前は頻繁に行われていたファイルのメール添付やPPAPが導入後4か月ほどで減りつつあります。
全学導入の際、特に工夫したのがBoxの「フォルダ設計」です。オンプレミスサーバのフォルダ構成をそのままBoxに再現するのではなく、第1階層を「学外」と「学内」に分け、その下に通常のフォルダや個人フォルダを配置するよう村田氏が提案。Boxは第2階層以降は第1階層の設定が継承される特徴があるため、この設計により「学外」と「学内」を間違えるという人為的ミスが減り、より安全性が増しました。
「全学導入の際、もっとも心配されていたのが情報漏洩です。ならば、学外で使えるフォルダと学内でしか使えないフォルダに分け、第1階層に反映させれば、ロックがかかっているので間違って漏洩させることもありません。2学科で先行導入したからこそ気付いたことで、ノウハウを活かすことができました」
フォルダ設計の詳細が決まったのは導入日のわずか2週間前。しかし、NECネッツエスアイのサポートにより、間に合わせることができました。さらにITに明るくない教職員への説明ビデオも必要に応じてNECネッツエスアイが制作。全体説明用の1時間程度の動画と、専門用語を極力使わない3~5分程度のわかりやすいビデオを提供し、「ただ構築して終了ではなく、その後の運用までフォローしてくれる」と評価されています。
2~3年をかけ、
教職員・学生への浸透を目指す
※記載内容は、2023年8月時点のものです。
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