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紙の山を攻略!
赤山さんのペーパーレス登山ブログ

#05 【当社 自社実践②】飯田橋:ルール整備・情報共有

飯田橋への本社移転後は、各部門ともフリーアドレスとなり、基本的に紙を使わない形での業務がスタートしました。
社内文書は極力印刷せず、外部から入手した紙文書もスキャンして PDF ファイル形式で保管し、全員が紙文書を発生させない、残さないように努めました。
働き方の自由度も増し、部門を超えたコミュニケーションが加速、実際のオフィスをお客様にご見学いただけるようになり、環境は大きく変化しました。
これら以外にも良いことは、沢山ありました。
複合機の印刷コストは大幅に削減、個人机やキャビネットがなくなり、フロアも有効活用できるようになりました。
地味ながらも、社員ひとりひとりが実感した事としては、異動の際の負荷が大幅に減ったということでした。(昔は多くの段ボール抱えて引っ越ししていましたよね)
しかし、ペーパーレス化を進めるにつれて、新たな課題も見えてきました。
当たり前のことではありますが、紙文書の削減に比例して、電子文書が急増、ファイル・サーバの容量を年々圧迫するようになりました。
また、どこに必要な情報があるかわからない等の、電子データの管理や共有化に関する課題も、徐々に浮き彫りとなりました。
これら電子文書管理の課題を解決するため、まずスタッフ部門の持つ文書の種類やボリュームを確認し、何度かの打ち合わせを重ねた上で、その中から社内規程・マニュアル・契約書・人事・経理・経営会議等の重要な文書を、全社員で共有すべき情報(=全社情報)として選定しました。
合わせて、関係する社内規程やルールの見直しも実施しました。
全社情報については、全社員が分かりやすい形で「全社情報キャビネット」として体系化を図り、「文書管理システム FilingStars」を活用して管理することとしました。
システム導入にあたり、アクセス権の設定やシングル・サインオンはもちろんですが、加えて情報公開する際は、全社ポータルのそれぞれのカテゴリーから、検索やログインせずにダイレクトに閲覧できるよう工夫しました。
閲覧の度に、ログインや検索が必要となると、社員の利用が定着しないので、必要文書をポータルからダイレクト表示することは、地味ながら有益なポイントとなります。
全社の情報が整備できた後は、次の段階として、各事業部や部門単位で持つ、様々な業務文書の整理を進めました。
ファイル・サーバにおかれているプロジェクトをはじめとする社内や社外とのコラボレーションが必要な数多くの情報は、「クラウドストレージ box」を活用して共有を図ることにしました。
これら全社並びに各部門向けの施策により、全社の情報管理基盤の整備が実現。
各部門がバラバラに電子文書を保存することがなくなり、重複するデータの大幅削減につながりました。
せっかく電子化やデジタル化を進めても、きちんとルールを定めて管理できなければ、データもツールも宝の持ち腐れとなりますので、そのあたりはぜひ気を付けてください。