NECネッツエスアイ
~35年間で500社対応!ペーパーレスのスペシャリストが語る~

紙の山を攻略!
赤山さんのペーパーレス登山ブログ

#06 【当社 自社実践③】日本橋:紙を使わない働き方へ

2020 年春、NEC ネッツエスアイの日本橋をはじめとした分散オフィス展開と時期を同じくして、世の中はコロナ禍に突入しました。
幸い当社はペーパーレス化やそれに基づく情報共有が進んでいたこともあり、スムーズにテレワーク環境に移行することができました。
しかしながら、全面的に出社できないとなると、不都合な点も生じます。
残念ながら、一部の業務プロセスについては、未だ紙を必要としていました。
それは、本ブログの【東品川編】で説明した紙文書削減後もしぶとく残っていた約3割に相当する文書、具体的にあげると「契約書」と「取引関係書類」になります。
この状況を打破するため、残りの文書についても早急に電子化すべく、全社で取り組みを加速しました。
まず「契約書」についてです。
新規にこれから締結するものは、事前に利用を検討していたクラウド型の電子契約サービスである DocuSign の環境を本格的に整備し、承認が取れた文書から利用を開始しました。
契約締結や合意作業のデジタル化により、印刷・捺印のための出社が不要となるだけではなく、締結にかかる時間が大幅に短縮でき、合わせて印紙代や郵便代のコスト削減にも繋がりました。
電子契約は大変便利なツールですが、実際に社内利用を進める上では、注意すべき点がいくつかあります。
それらをまとめると下記の通りとなります。(詳細は、本ブログでも取り上げていきます)
・相手があることなので、いきなり全部適用は無理。まずは電子化しやすい契約から、利用を進める(日常的に行われ、リスクの低いもの)
・書面と電子とでは、捺印に関する考え方等が根本的に異なるため、規程や運用ルール等の見直しは避けられない
・過去の契約書は PDF、新規の契約は書面と電子、電子契約は受取分含め複数サービスが共存するため、管理基盤(システム)は、全社で一元化することが望ましい
次に「取引関係書類」です。
具体的には、注文書や請求書などお金のやり取りに関わる文書全般です。
こちらは法令により、特に厳密な保管が義務付けられています。
電子化を進めるにあたっては、帳票・帳簿ごとに内容を精査し、経費伝票から順番に対象範囲を広げ、国税庁の推奨する JIIMA 認証を受けたシステムに電子保管を行いました。
【飯田橋編】でご紹介した「文書管理システム FilingStars」は、「紙文書からの電子化(スキャン要件)」に加えて、法改正を受けて新設された「電子取引要件」についても JIIMA 認証を取得していますので、安心して取引データを保管することができました。
また令和4年の電子帳簿保存法改正により、スキャンした文書の保管要件が緩和され、電子取引の紙保管が禁止されたことも、結果として電子保存の追い風となりました。
このように、現在も NEC ネッツエスイの 100%電子化に向けた取り組みは続きます。
もちろん予定通りの成果がでた部分もあれば、中々思った通りに進まず苦労した点も多数あります。
それらについては、追々こちらのブログで取り上げていきたいと考えています。