オフィスでは安定した作業が可能なデスクトップパソコン、外出先では小型のラップトップ、さらに移動中や客先ではスマホ・タブレットなど、場所・用途に合わせて利用デバイスを変えるスタイルがスタンダードになりつつあります。
働き方の変化に伴い、Officeアプリも複数デバイスに対応したサービスが登場しました。
この記事では、Officeアプリをマルチデバイスで利用したい方に向けて、製品別の利用台数と対応デバイスを紹介します。
Office2021はPC専用・マルチデバイス非対応
Officeの永続ライセンスの最新版「Office2021」は、一般向けに以下のラインナップが発売されています。
- Office Personal 2021(Word・Excel・Outlook)
- Office Home & Business 2021(Word・Excel・Outlook・PowerPoint)
- Office Professional 2021(Word・Excel・Outlook・PowerPoint・Access・Publisher)
「Office2021」はパソコン用Officeアプリのライセンスで、パソコン(Windows/Mac)2台までインストールできます。
タブレットやスマートフォンで利用することはできません。
デスクトップアプリを複数デバイスで利用できるMicrosoft 365
Microsoft 365は、パソコン・タブレット・スマートフォンのマルチデバイス利用が可能なOfficeのサブスクリプションです。
ライセンスはアカウントと紐づけられていて、同じアカウントで複数のデバイスから利用することが可能です。
個人向けライセンスと法人向けライセンスで、それぞれ「インストール台数」と「サインイン台数」が定められていますので、お使いのプランの利用台数を確認してみてください。
個人向けライセンスの利用台数
Microsoft 365の個人向けライセンスでは、インストールできるデバイス数に制限はありません。手持ちのデバイス全てにインストールしておくことも可能です。
アプリの利用時にはサインインが必須で、同時に利用できる台数は5台までですが、使わないデバイスからサインアウトすればすぐに別のデバイスで使うことができます。
インストール台数 | サインイン台数 | |
---|---|---|
個人向け | 無制限 | 5台 |
対象プラン
- Microsoft 365 Personal
- Microsoft 365 Family
法人向けライセンスの利用台数
法人向けライセンスではデバイスの種類別にインストール台数の上限が設けられていますが、各5台までインストール可能となっていますので業務で利用するデバイスは十分にカバーできるでしょう。
同時サインインは個人向けライセンスと同じ5台までです。
インストール台数 | サインイン台数 | |
---|---|---|
法人向け | パソコン5台・タブレット5台・スマートフォン5台 | 5台 |
対象プラン
- Microsoft 365 Apps for business
- Microsoft 365 Business Standard
- Microsoft 365 Business Premium
- Microsoft 365 Apps for enterprise
- Office 365 E3
- Office 365 E5
- Microsoft 365 E3
- Microsoft 365 E5
※Microsoft 365 Business Basic・Office 365 E1は、Web版Officeのみの提供です。パソコンにアプリをインストールすることはできません。
無料で台数無制限のOffice on the web
Officeアプリを台数無制限で使いたい場合には、Webアプリを使う方法があります。
アカウントがあれば誰でも無料で使える
Office on the web(Office Online)は、マイクロソフトが無料で提供しているOfficeのWebアプリで、アカウントでサインインしてブラウザ上で利用できるものです。
アカウントを持っていない場合でも、無料のMicrosoftアカウントを作成すればすぐに使えます。
- Officeのログインページ(https://www.office.com)にアクセスして、Microsoftアカウントまたは職場・学校アカウントでサインインします。
- 利用したいOfficeアプリのアイコンをクリックすると、Webブラウザ上でアプリが開きます。
一部機能制限がある
Webアプリとデスクトップアプリを見比べてみると、リボンやメニューが異なることに気がつきます。
Webアプリには、デスクトップアプリの機能が全て引き継がれているわけではありません。
マクロや図形の追加など、高度な機能は利用できないため、閲覧や簡単な修正用と考えておくのが良いでしょう。
資料作成やデータ集計を本格的に行うには、デスクトップアプリを利用するのが確実です。
保存先はOneDrive
Web版のWordやExcelで作成したファイルのデフォルトの保存先は、Microsoftのクラウドストレージ「OneDrive」です。パソコンのデスクトップなど、ローカルに保存することはできません(コピーをダウンロードすることは可能)。
また、ローカル上に保存したWordやExcelのファイルをWeb版アプリで開くこともできませんので、Web版Officeで使うファイルはOneDrive上に置いておきましょう。
Microsoft 365マルチデバイス利用のよくある質問
複数のデバイスでMicrosoft 365を利用する場合のFAQです。
サインイン数が5台を超えるとどうなる?
Microsoft 365のサインイン台数上限は5台。6台目のデバイスでサインインしようとすると、古いデバイスからサインアウトされるようになっています。
任意のデバイスを選んでサインアウトしたい場合は、利用終了時にサインアウトしておくか、Microsoft 365のアカウントページにある「デバイス」から遠隔でサインアウトしましょう。
タブレットから編集できないのはなぜ?
タブレットで編集作業ができない場合、次の原因が考えられます。
- モバイルアプリを無料で利用している
- デスクトップアプリが提供されないMicrosoft 365プランを利用している
Officeのモバイルアプリの編集機能には、画面サイズが 10.1 インチ以内のデバイスのみ使用可能という制限がついています。
10.1 インチ以上のタブレットでファイルを編集するには、デスクトップアプリに対応しているMicrosoft 365の有料ライセンスが必要です。
ライセンスを複数人で共有できる?
Microsoft 365では複数デバイスにインストール・サインインできますが、同一ユーザー(アカウントユーザー本人)が所有・利用するデバイスであることが前提です。
「5台も利用しないから余ってしまう」という場合でも、他の人の所有デバイスへのインストールや、他の人が利用する目的でのサインインはライセンス違反ですのでご注意ください。
記事まとめ
- Office2021はパソコンのみ・インストール台数は2台までと少ない
- Microsoft 365はマルチデバイス対応・5台まで同時利用が可能
- Office on the Web(Webアプリ)は台数無制限。ただし、機能や保存先に制約がある
- 10.1インチ以上のタブレットで編集できるのは、デスクトップアプリ提供プランを契約しているMicrosoft 365ユーザーのみ
ビジネスで利用するなら、マルチデバイスでOfficeのフル機能が使えるMicrosoft 365がおすすめです。
無料試用期間中も複数のデバイスで利用できますので、気になるプランがありましたら、ぜひトライアルから試してみてください。
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