Microsoft 365でメールを使うにあたり、
「現在持っている独自ドメインは使える?」
「これから独自ドメインのメールアドレスを作るにはどうすればいい?」
といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、Microsoft 365で独自ドメインのメールアドレスを利用するための準備と、必要なライセンスを解説します。
独自ドメインとは
ドメインとは、インターネット上の「住所」に該当するものです。
ホームページのURLやメールアドレスなどを見てみてください。末尾に付いている「〇〇〇.com」「〇〇〇.co.jp」の部分がドメインです。
独自ドメインとは、この〇〇〇の部分にオリジナルの文字列を設定したものです。
任意の文字列を指定できますが、他者が使用中のものは登録できないため、取得した独自ドメインは世界で一つだけのドメインとなります。
独自ドメインは企業でも個人でも取得することが可能ですので、最近はブログなどでも独自ドメインを使うケースが増えてきました。
企業が独自ドメインを使うメリット
企業の担当者のメールアドレスに会社名が入っていると、それだけで信頼感が増すものです。
「@yahoo.co.jp」「@gmail.com」などのフリーメールを利用していると、「ちゃんとした会社なのだろうか」と不安になることもありますね。
フリーメールよりもプロバイダーが発行するメールの方が信頼性は高いものの、「ユーザー名@プロバイダー名.jp」というようなアドレスになってしまうため、他との差別化ができません。
独自ドメインなら、サービス名やプロバイダー名が入っている部分を自由に決めることができます。
「会社名.co.jp」「ブランド名.com」といった簡潔でわかりやすいドメインを取得することができますので、お客様の印象に残りやすく、企業としての信用も保証されます。
Microsoft 365で独自ドメインのメールアドレスを使うための準備
ビジネスに必須の独自ドメイン。もちろん、Microsoft 365でも独自ドメインのメールアドレスを設定することができます。
事前に準備が必要なものは、次の2つです。
- 独自ドメイン
- Exchange Onlineの契約
独自ドメインを取得する
まだ独自ドメインを持っていない場合は、まずドメインを取得する必要があります。
同じドメインが現在使用されていない場合に取得できますので、事前にドメインの案を考えておき、使えるかどうか確認して申し込みましょう。
ドメインの利用状況はドメイン管理事業者のサイトなどで調べることができます。
希望のドメインが既に利用中の場合、一文字でも変えれば登録することはできますが、他社と混同されたりメールの誤送信が起きたりしないよう配慮しなければなりません。
独自ドメインを使う場合は、なるべく他にはないユニークな文字列にするのが良いでしょう。
Exchange Onlineを契約する
Microsoft 365でメールアドレスに独自ドメインを使うには、マイクロソフトのクラウドメールサービス「Exchange Online」の契約が必要です。
Exchange Onlineは単体のプランもありますが、Microsoft 365のプランに含まれているものを選べば、別途契約する必要はありません。
特徴
- 1メッセージあたりの最大サイズ150MB
- 1人あたりメールボックス50GB~(プランにより異なる)
- パソコン、モバイル、Webブラウザからアクセスできる
- 組織内でのスケジュール・連絡先・タスク共有
- 優先受信トレイで重要度の高いメールを優先表示
Exchange Onlineのプラン
Exchange Onlineを単体で契約する場合のプラン料金は公式サイトでは下表の通りとなっています。
月額料金(1ユーザーあたり) | メールボックス | |
---|---|---|
プラン1 | 500円 | 50GB |
プラン2 | 1,000円 | 100GB |
※料金は年契約の場合・Microsoft公式サイト料金の2023年9月時点での情報です
独自メールアドレス利用におすすめのMicrosoft 365ライセンス
独自ドメインのメールアドレス利用が前提の場合は、Exchange Onlineがあらかじめ含まれているプランを選ぶのがおすすめです。
これらのプランには、Exchange Onlineだけではなく、
- チャット、Web会議、ファイル共有に使えるチームコラボレーションツール「Teams」
- 社内掲示板やポータルサイトを構築できる情報共有ツール「SharePoint Online」
といったグループウェアが含まれています。
今や社内コミュニケーションツールは必須の時代。これらのツールをすべてMicrosoft 365で揃えてしまえば、ツール同士の連携機能をフルに活用できます。
Exchange Onlineが含まれているMicrosoft 365のプラン、公式での料金は次の通りです。
<公式一般法人向けプラン> ユーザー数300人以下
月額料金 (1ユーザーあたり) |
メールボックス | プランの特徴 | |
---|---|---|---|
Microsoft 365 Business Basic |
750円 | 50GB | OfficeはWeb版のみ |
Microsoft 365 Business Standard |
1,560円 | 50GB | 標準プラン |
Microsoft 365 Business Premium |
2,750円 | 50GB | 高セキュリティ |
※料金は年契約の場合・Microsoft公式サイト料金の2023年9月時点での情報です
<大企業向けプラン> ユーザー数無制限
月額料金 (1ユーザーあたり) |
メールボックス | プランの特徴 | |
---|---|---|---|
Microsoft 365 E3 |
4,500円 | 100GB | 標準プラン |
Microsoft 365 E5 |
7,130円 | 100GB | 高セキュリティ |
Office 365 E1 |
1,250円 | 50GB | (旧プラン)OfficeはWeb版のみ |
Office 365 E3 |
2,880円 | 100GB | (旧プラン)標準プラン |
Office 365 E5 |
4,750円 | 100GB | (旧プラン)高セキュリティ |
※料金は年契約の場合・Microsoft公式サイト料金の2023年9月時点での情報です
Microsoft 365のドメイン設定手順
独自ドメインとExchange Onlineが利用可能になったら、早速Microsoft 365に設定してみましょう。
独自ドメインを追加する
- Microsoft 365 管理センター(https://admin.microsoft.com/)に管理者のアカウントでサインインします。
- 「設定」→「ドメイン」の順にクリックします。
- 「+ドメインの追加」をクリックします。
- ドメインを入力し、「次へ」をクリックします。
- TXTレコード または MXレコードを使用してドメインの認証を行います。
独自ドメインのメールアドレスを作成する
- Microsoft 365 管理センターで「Exchange 管理センター」をクリックします。
- 「受信者」→「メールボックス」の順にクリックします。
- 該当のユーザーを選択します。
- 「全般」タブで「メールアドレスの種類の管理」をクリックします。
- 「+メールアドレスの種類を追加」をクリックします。
- 「SMTP」にチェックを入れ、メールアドレスを入力し、プルダウンでドメインを選択します。
- 「プライマリ電子メールアドレスとして設定」にチェックを入れ、「OK」をクリックすると登録完了です。
記事まとめ
企業の独自ドメインメール利用は、もはや常識となっています。
Microsoft 365では、独自ドメインを登録できるメールサービスや、チームコラボレーションツール・情報共有ツールなど、ビジネスに欠かせないツールをパックにしたプランを展開しています。
Microsoftの販売店であるNECネッツエスアイでは、「テレワーク環境を構築したい」「価格を抑えたい」「セキュリティを重視したい」などのニーズに合わせたプランやソリューションのご提案が可能です。
自社に合ったMicrosoft 365プラン選びにお悩みの場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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