2023年に迫ったOffice2019のサポート終了に向けて、Officeの移行を検討している方も多いのではないでしょうか。
Officeのライセンスを買い替えるのであれば、これからはサブスクリプション契約のMicrosoft 365がおすすめです。
この記事では、中堅・中小企業向けのMicrosoft 365プランの中から、セキュリティ対策が充実した最上位プラン「Premium(プレミアム)」の機能を詳しく紹介します。
Microsoft 365 Businessとは
Microsoft 365の法人向けプラン「Microsoft 365 Business」は、ユーザー数が300人以下の企業向けのシリーズです。
もっとも標準的なプラン「Microsoft 365 Business Standard」でも月額1,632円と、個人用のMicrosoft 365と変わらない価格。
法人向けの大容量クラウドストレージやメールサービスもついているので、ファイルサーバーやメールサーバーの管理もクラウド上で一本化できます。
企業のOfficeを永続ライセンスからMicrosoft 365に変えることで生まれるメリットを紹介します。
ライセンス・ユーザーを一括管理
Microsoft 365の法人向けプランでは、ライセンスやユーザーの管理を行うことができる専用メニュー「Microsoft 365管理センター」を利用することができます。
ライセンスの割り当てやユーザーの権限設定を一括管理できるので、台帳を作る必要がありません。
入退職時のアカウント作成やライセンスの付け替えも、画面上から簡単に設定することができ、面倒なライセンス管理の手間を大幅に省いてくれます。
アプリやデータの移行が容易
Microsoft 365では、ユーザーアカウントでサインインしてOfficeのアプリを自分でインストールすることができるので、再インストールが必要になっても各自で簡単にインストール作業を行うことができます。
また、業務用のファイルはクラウドに保存すれば他のパソコンからアクセス可能で、パソコン故障時や入替時にもデータを引っ越す手間がありません。
アプリケーションは常に最新版にアップデート
サポート期限が切れてアップデートされなくなったアプリを使い続けることにはセキュリティリスクが伴うため、企業としてはアプリのサポート切れを避けなければなりません。
Microsoft 365のアプリは常に最新版にアップデートされるので、個別アプリのバージョン管理が不要になります。
サポート期限もないので、今後は買い替えを気にする必要がなくなるのも嬉しいですね。
クラウドサービスが充実
Microsoft 365はOfficeアプリだけではなく、OneDrive for Business(クラウドストレージ)、SharePoint Online(ポータルサイト・情報共有ツール)、Teams(ビジネスチャット、チームコラボレーション)などのクラウドサービスも使い放題です。
テレワークのために複数のツールを導入しなくても、Microsoft 365だけで快適なクラウド環境を構築できます。
Microsoft 365 Business Premium(プレミアム)の特徴
Microsoft 365 Business Premium(プレミアム)は、300人以下の中堅・中小企業向け製品の中で最上位のプランです。
各プランの内容を比較してみましょう。
なお、以下でご紹介するMicosoft 365の価格はMicrosoft公式のものです。
Apps for business | Basic | Standard | Premium | |
---|---|---|---|---|
年額料金 (年契約) |
12,360円 | 9,000円 | 18,720円 | 33,000円 |
月額料金 (月契約) |
1,240円 | 900円 | 1,880円 | 3,300円 |
Officeアプリケーション | 〇 | △Web版 | 〇 | 〇 |
OneDriveストレージ (1人あたり) |
1TB | 1TB | 1TB | 1TB |
Exchange Onlineメールボックス (1人あたり) |
– | 50GB | 50GB | 50GB |
SharePoint Online | – | 1TB+ユーザー数×10GB | 1TB+ユーザー数×10GB | 1TB+ユーザー数×10GB |
Teams | – | 〇 | 〇 | 〇 |
Intune | – | – | – | 〇 |
Microsoft Defender | – | – | – | 〇 |
Azure Information Protection | – | – | – | 〇 |
※Microsoft公式サイト料金の2023年5月時点での情報です
Microsoft 365はオフィスワークに欠かせないOfficeアプリに加え、大容量のクラウドストレージやメールボックスも使い放題のお得なサービスです。
さらにPremiumプランでは、社内外のセキュリティリスクに対応するツールが追加されています。
複数のセキュリティツールを導入しなくても、Microsoft 365だけで安全なテレワーク環境を構築することが可能です。
Intune(デバイス管理)
モバイルデバイス管理(MDM)、モバイルアプリケーション管理(MAM)の機能を備えたデバイス管理ツールです。
テレワークやマルチデバイス利用の課題である安全性を確保し、適切な管理を行います。
Intuneでは社給デバイスとBYODデバイスを一括管理できるので、会社でデバイスを用意するのが難しい企業の場合も安全性の高いBYOD運用を行うことができます。
Microsoft Defender(サイバー攻撃対策)
「Microsoft Defender」はパソコンをサイバー攻撃から守るMicrosoftのセキュリティサービスです。
Microsoft 365 Business Premiumには、次の2つの機能が内包されています。
- Microsoft Defender for Business(エンドポイント脅威対策)
- Microsoft Defender for Office 365(標的型メール対策)
Microsoft Defender for Businessでは、デバイスの不正な動きを検出して自動ブロックします。
Microsoft Defender for Office 365は、メールの添付ファイルやURLを解析し、悪意のあるファイルやリンクを検出します。
企業では、1台のPCからネットワークを介して社内にマルウェア被害が拡大する危険があるため、脅威を未然に防ぐことや検知後の迅速な隔離が非常に重要です。
Azure Information Protection(データ保護)
ファイル暗号化やユーザー認証でファイルを守るサービスです。
クラウドベースのサービスで、保護設定はラベルで定義しポリシー適用することができるため、条件に該当するファイルを自動的に保護してくれます。
コピー・ペースト・印刷などの操作を禁止することもできるので、内部不正による情報漏洩も抑止します。
Office Premium(プレミアム)は別の商品
Microsoft 365 Premium(プレミアム)と似た名前の商品に「Office Premium」がありますが、この2つは全く異なる商品です。
Office Premiumとは、Microsoftがパソコンのプリインストール版として提供していたOfficeのライセンスの名称です。
パソコンを購入したときに付いてくるもので、Office Premium単体では販売していません。
Office Premiumの中身は、OfficeのデスクトップアプリとOffice 365(Microsoft 365の以前の名称)の1年利用権です。
1年を過ぎるとOffice 365はライセンス期限切れとなりますが、Officeのデスクトップアプリは継続して利用できます。
Office Premiumには3種類あり、含まれているアプリケーションのラインナップが異なります。
- Office Personal Premium:Word、Excel、Outlook
- Office Home&Business Premium:Word、Excel、Outlook、PowerPoint、OneNote
- Office Professional Premium:Word、Excel、Outlook、PowerPoint、OneNote、Publisher、Access
300人以上のプランは「Enterprise」
Microsoft 365 Business Premium(プレミアム)は300人以下の法人向けのプランです。
ユーザー数が300人を超える場合には、人数上限のない大企業向けプラン「Enterprise」があります。
以下が各プランの対応表ですが、Enterpriseプランの「Microsoft 365 E3」と「E5」では、メールボックスの容量が1人あたり100GB、OneDriveのストレージが5TB(ユーザー数が5人以上の場合)と、Businessプランよりもグレードアップしています。
なお、人数無制限のEnterpriseプランはユーザー数が300人以下でも契約できます。
より高機能なプランがご希望の場合は、ユーザー規模にかかわらずEnterpriseプランも検討してみてください。
~300人 | 人数無制限 | |
---|---|---|
最上位プラン | Microsoft 365 Business Premium |
Microsoft 365 E5 |
標準プラン | Microsoft 365 Business Standard |
Microsoft 365 E3 |
ライトプラン | Microsoft 365 Business Basic |
Office 365 E1 |
なお、Officeアプリの利用メインのユーザー向け廉価プラン「Microsoft 365 Apps for business(~300人)」にも、人数無制限の「Microsoft 365 Apps for enterprise」があります。
メールサービスやTeamsは利用できませんが、Officeアプリだけ使いたい場合には最も安いプランです。
記事まとめ
法人向けMicrosoft 365のメリットは、
- Officeアプリ・クラウドストレージ・メールサービスなどの業務に必要なシステムを一本化
- 煩雑なユーザー管理やライセンス割り当て作業を効率化
- テレワークのためのクラウドツールを網羅
さらに、「Microsoft 365 Business Premium(プレミアム)」なら、同時にサイバー攻撃対策も可能となります。
セキュリティ重視の運用をお考えなら、NECネッツエスアイにぜひご相談ください。
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