次のパソコン買い替え時の候補として、Windows11を考えている方も多いのではないでしょうか。
最近はWindows10のパソコンで、Windows11への無償アップグレードが表示されることもありますね。
早く最新のOSを使ってみたいけれど、今使用しているMicrosoft 365やOfficeが動作しなくなると困るので様子を見ている方もいらっしゃるのではないかと思います。
Microsoft 365・Officeが動くかどうかは「システム要件」を確認すれば判断できます。
新しいパソコンを購入したり、OSをアップグレードしたりする前に、今お使いのMicrosoft 365やOfficeのシステム要件を確認しておきましょう。
システム要件とは
システム要件とは、「このソフトを利用するには、これくらいのスペックが必要」という基準を示したソフトウェアの動作環境のことです。
システム要件は、「最小システム要件」と「推奨システム要件」の2種類に分かれています。
最小システム要件は、動作が保証される最低限のラインです。最小システム要件ギリギリのスペックのパソコンでは、動作はするものの処理が遅いなど、快適とは言えない場合があります。
推奨システム要件は、ソフトウェアを動かす上で推奨される環境です。これからデバイスを買う場合には、推奨システム要件に合わせて選ぶと良いでしょう。
Microsoft 365のシステム要件
Microsoft 365は、Officeアプリをサブスクリプションで提供するプランです。
Microsoft 365のプランでOfficeのデスクトップアプリを利用する場合には、まずパソコンのスペックがシステム要件を満たしているか確認しましょう。
Microsoft 365はサポート期限のないサブスクのため、システム要件は今後もアップデートされていくと思われます。
必ずお使いになる時点での最新のシステム要件をご確認ください。
ここでは、2022年12月時点でのMicrosoft 365のシステム要件を紹介します。
Windows版のシステム要件
Microsoft 365をWindowsPCにインストールする場合の最小システム要件です。
なお、Microsoft 365のインストーラーには64bit版と32bit版がありますので、お使いのパソコンのシステム環境に合わせてダウンロードしましょう。
Microsoft 365 | |
---|---|
サポート終了日 | なし |
OS | Windows 11/10/8.1、Windows Server 2019/2016 |
CPU | 1.6GHz以上 2コア |
メモリ | 4GB(32bitの場合は2GB) |
HDD | 4GB |
Mac版のシステム要件
Microsoft 365は1つのライセンスでWindowsとMacを併用できます。
Windows版とMac版でインストーラーが異なりますので、Mac用にインストールする場合はMacからMicrosoft 365をダウンロードしましょう。
Microsoft 365 | |
---|---|
サポート終了日 | なし |
OS | 最新バージョンとその前2つまで |
CPU | Intel プロセッサ |
メモリ | 4GB |
HDD | 10 GB |
ブラウザーのシステム要件
Microsoft 365では、OfficeのWebアプリも提供されています。
Webアプリの利用に必要なブラウザの用件は、
- Microsoft Edge
- Safari
- Chrome
- Firefox
いずれも最新バージョンが推奨されています。
ブラウザーのアップデートがある場合は、常に最新にしておきましょう。
Office製品のシステム要件
Officeの永続ライセンスをお使いの場合は、お使いのバージョンのシステム要件を確認してください。
(Windows版)Office2021・2019・2016
Windows PCで使う場合の最小システム要件です。
Office2016以降の製品はWindows11に対応しているため、OSをアップグレードしても問題ありません。
Office2021 | Office2019 | Office2016 | |
---|---|---|---|
サポート終了日 | 2026年10月13日 | 2025年10月14日 | 2025年10月14日 |
OS | Windows 11/10、Windows 10 LTSC 2021/ 2019、Windows Server 2022/2019 | Windows 11/10、Windows 10 LTSC 2021/2019、Windows Server 2022/2019 | Windows 11/10/8.1、Windows Server 2016/2012 R2/2012 |
CPU | 1.1GHz以上 2コア | 1.6GHz以上 2コア | 1GHz以上 SSE2 |
メモリ | 4GB | 4GB(32bitの場合は2GB) | 2GB |
HDD | 4GB | 4GB | 3GB |
(Mac版)Office2021・2019・2016
Mac用Officeの最小システム要件は下表の通りです。
Office2019以降の製品では、最新バージョンのOSから遡って3つまでが動作保証内です。
Macの場合はOSが古くなるとサポート対象から外れてしまいますので、原則、新しいバージョンが出たらアップグレードを行いましょう。
Office 2021 | Office 2019 | Office 2016 | |
---|---|---|---|
サポート終了日 | 2026年10月13日 | 2025年10月14日 | 2025年10月14日 |
OS | 最新3バージョン | 最新3バージョン | Mac OS X バージョン 10.10 以降 |
CPU | Intelプロセッサ | Intelプロセッサ | Intelプロセッサ |
メモリ | 4GB | 4GB | 4GB |
HDD | 10 GB | 10 GB | 6GB |
注意!Office2013以前はWindows11動作保証外
Office2013より前のバージョンのシステム要件にはWindows11が入っていません。
Office2013のサポート期限は2023年4月11日と間近に迫っています。
サポート終了までOffice2013を使い続ける場合、パソコンをWindows11にするとOfficeが動作しなくなる可能性がありますので、アップグレードは控えてください。
サポート終了後はアプリが更新されなくなりますので、早めに新しいOfficeに買い替えるか、Microsoft 365のサブスクに切り替えましょう。
Windows11にアップグレードするには
マイクロソフトでは、Windows10のパソコンからWindows11への無償アップグレードを提供しています。
無償アップグレードは期間限定のため、Windows11を入手したい方は早めにアップグレードしておきましょう。
システム要件
以前のバージョンのWindowsパソコンの場合、スペックがWindows11に対応できない場合もあります。
アップグレードを行う前に、まずはWindows11のシステム要件を満たしているかを確認してみてください。
ハードウェア要件
Windows 11 をインストールするための最小システム要件は次の通りです。
CPU | 1GHz以上、 2コア以上、互換性のある 64bitプロセッサまたはSoC |
---|---|
RAM | 4GB以上 |
ストレージ | 64GB |
グラフィックスカード | WDDM 2.0 ドライバー搭載、DirectX 12 以降と互換性があること |
システムファームウェア | UEFI、セキュア ブート対応 |
TPM | TPMバージョン 2.0 |
ディスプレイ | 高解像度 (720p) 、9 インチ以上、8bitカラー |
オペレーティング システムの要件
Windows 11 に直接アップグレードできるのは、OSが次の2つの条件を満たす場合です。
- Windows 10バージョン 2004 以降
- 2021 年 9 月 14 日のセキュリティ更新プログラム以降がインストールされている
Windows8.1以前のパソコンからWindows11にアップグレードすることはできませんので、ご注意ください。
セットアップ方法
Windows11をセットアップする方法は3通りあります。
方法1 アップグレードのメッセージから行う
画面にアップグレードの案内が表示されている場合は、画面の指示に従ってアップグレードを行ってください。
方法2 Windows Updateから行う
手動で行う場合は、Windows10のPCで「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows Update」を開いてみましょう。
Windows11にアップグレード可と表示されている場合は、「ダウンロードしてインストール」をクリックするとアップグレードできます。
方法3 インストーラを入手する
Windows11のインストーラをダウンロードしたい場合やインストールメディアを作成したい場合は、マイクロソフトのダウンロードサイト(https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows11)からダウンロードして実行してください。
これからはMicrosoft 365をおすすめする理由
Office2013をお使いの方は、サポート終了前に新しいバージョンのOfficeに買い替えなければなりません。
永続ライセンスのOffice2021に乗り換えれば数年は使えますが、サポート終了時にはまた買い替えることになってしまいます。
今からOfficeを購入するなら、Microsoft 365が断然おすすめです。
サポート期限がない
Microsoft 365にはサポート期限がないので、買い替え時期を気にする必要がありません。
契約期間中はアプリが最新版にアップデートされるので、常に機能追加や不具合修正を受け取ることができます。
アカウントがあればどこでもインストールできる
Microsoft 365のライセンスはアカウントに紐づいているため、オンラインでアカウントにサインインすれば、インターネット経由でOfficeアプリを入手できます。
新しいデバイスにインストールしたい時も、ネットワーク環境があればどこでもセットアップが可能です。
マルチデバイス対応
パソコンに加え、タブレットやスマートフォンでもMicrosoft 365を利用できるので、外出先や移動中のスキマ時間にスケジュールを確認したり、ファイルを手直ししたりすることが可能です。
Microsoft 365では5台まで同時利用できるので、手持ちのデバイス全てにMicrosoft 365を入れておくこともできますね。
OneDriveでファイルを同期
Microsoft 365には、OneDriveのクラウドストレージが付属します。
パソコンのローカルファイルをOneDriveに同期しておけば、どのデバイスからも参照可能です。
パソコン買い替え時のデータ引っ越しも不要で、新しいパソコンからMicrosoft 365にサインインすればクラウドから直接ファイルを取得できます。
記事まとめ
既存パソコンのOSのバージョンアップは、従来のアプリが使えなくなるかもしれないリスクが伴うため、アプリのシステム要件の確認が必須です。
Microsoft 365はWindows11に対応していますので、無償アップグレードでOSをバージョンアップしても影響はありません。
Windows11ではデスクトップにTeamsが組み込まれたり、ウィジェットにToDoリストを表示したりと、Microsoft 365の機能が活きる構成になっていますので、ぜひ最新のOSを体験してみてください。
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