多くの企業が社員の入社・昇進を一つの基準として社員研修を設けています。
社員は入社をしたらそこで終わり、というわけにはいきません。
個人のスキルアップと企業全体の業務改善のためには、実践で身につけることができる技能のみならず、社員研修等によって、より俯瞰的かつ包括的な知識を得る必要があります。
この記事では、社員研修の種類を形式・階層・職種・テーマ別に紹介。それぞれの目的や特徴について解説します。
社員研修の目的とメリットとは?
ここでは、まず社員研修を行うことの目的とメリットについて確認しましょう。
社員のスキルアップと業務改善
社員研修の最も重要な目的に、「社員のスキルアップや業務改善」が挙げられます。
各社員に合った研修を実施し、業務に活かせる実践的なスキル・知識を身につけてもらうことで業務や業績の改善が期待できるでしょう。
社内の意識改革
社員研修を行うことで「社内の意識改革」が行えるメリットもあります。
例えば会社の企業理念や方針、目的などを内容に盛り込めば、参加社員の意識改革が図れます。
また、階層別や職種・部署別に研修を実施することで、各チーム単位での結束を高めることも期待できるでしょう。
社内コミュニケーションの促進
ロールプレイやディスカッション、グループワーク等の「体験・実践型研修」の場合、社員同士がコミュニケーションを取る機会も多くなります。
その結果、社員同士の交流が活性化したり、チームビルディングにも良い影響が現れたりするでしょう。
特に新入社員や大規模な人事異動があった場合、社員研修によるコミュニケーションの活性効果は大きなものとなります。
【形式別】種類と目的
研修の種類について「形式別」に紹介します。
社員研修の実施手段によって以下の6つの種類に分類することができます。
- OJT
- OFF-JT
- e-ラーニング
- ロールプレイ
- グループワーク
- オンライン研修
それぞれについて詳しく解説します。
OJT
OJTとは日常の業務に付きながらの実践的な職業教育を意味します。
起源は第一次世界大戦時のアメリカで、膨大な軍人を育成するために生まれた「4段階職業指導法」。
「やってみせる(Show)」「説明する(Tell)」「やらせてみる(Do)」「確認、追加指導(Check)」が基本的な手順とされています。
OJTの目的としてまず挙げられるのは、訓練を受けるトレーニーの企業人としての職務遂行能力を高めること。
さらにトレーニーの成長意欲、自己実現意欲を満足させることにもつながるでしょう。
年功序列や終身雇用が主流だった企業のスタイルも変化するなか、たとえば新入社員にとっては、早くから仕事に対する責任の意識付けも可能です。
トレーニーの能力、意欲を高めることができれば、労働者不足が叫ばれるなか、人材確保につながる期待も大きくなります。
OFF‐JT
OFF-JT(Off the Job Training)は、職場を離れた場所での研修や学習全般を指し、業務を行う上で、必要な知識や技術を座学やe-ラーニングなどで学ぶことです。
OFF-JTは、職場外でビジネスに関する基礎的な考え方や体型的な理論を学ぶことで、配属後にスムーズに業務を行えるようになる効果が期待できます。
OJTの場合は、発生した業務ベースで教えられることもあるため、場当たり的になってしまうこともありますが、OFFJTでは学ぶべき順番で漏れなく必要な知識や技術を得られます。
近年はe-ラーニングの教材も充実化しているため、トレーニーの好きなタイミングで効率よく知識を習得できることも嬉しいポイントです。
e-ラーニング
eラーニング(e-Learning / イーラーニング)とは学びを電子化したもの、つまり、パソコンやタブレット、スマートフォンを使ってインターネットを利用して学ぶ学習形態のことです。
主に学習管理システム「 LMS(Learning Management System )」を使用した学習を指します。
組織の人材育成等で、特定の場所に集合し講師が直接受講者に講義をおこなう「リアルな教育」に対し、eラーニングはパソコンやタブレット、スマートフォン等のデバイスを活用しネットワークを介して学習します。
時間や場所にとらわれずに、いつでもどこでも何度でも教育を受けることを実現した学習スタイルです。
そのようなメリットがある一方、トレーナー不在でおこなわれることから、トレーニーの学習意欲によって知識の習得に個人差が出てしまうことがデメリットとして挙げられます。
ロールプレイ
ロールプレイングは、「役割(role)」と「演じる(play)」を組み合わせた言葉です。
日本語では「ロープレ」とも呼ばれ、現場や実際に近い疑似場面を想定し、その中で自分の役割を演じることで、スキルを身に付けるという学習方法です。
ロールプレイング研修の目的は「実践力を身につける」こと。
お客様への接客やクライアントへの営業、採用面接など、対面でのコミュニケーションを必要とする業務は座学だけのインプットですべてを身につけることは難しいでしょう。
座学を通して、どれだけ網羅的に接客について学んだとしても、実際に活かすことができなければただの知識となってしまうからです。
したがって、ロールプレイングを導入することで、座学で学んだ知識を、現場で活かすことができる実践力に昇華させることができます。
また、これらを繰り返し実施することで、現実の同じような場面に遭遇した際に、とっさに理想的な応対が出来るようになることができるでしょう。
グループワーク
グループワークとは、参加者を複数人でグループ分けした上で作業を行うワーク形式のことです。
グループワークは、新人研修や社員研修、採用など多様な場面で行われ、数人のグループごとに議論を交わしながら成果物を出すことを目的としています。
研修におけるグループワークは、アイスブレイクの一環として行われる場合とチームビルディングを行うことを目的として行われる場合があります。
グループワークでは、チームで1つのテーマについて話し合いながら解決策を導き出すので、実践的なチームプロジェクトの疑似体験によって、協調性やコミュニケーション力を磨くことができます。
また、グループワークの最終目的である成果物の作成にあたり、グループでの協力はもちろんのこと、個人としての解決までの思考力も求められます。
業務プロセス上での実践的な解決力や思考力を磨くきっかけにもなるでしょう。
オンライン研修
オンライン研修とは、企業が行うべき社員研修を、オンライン上でWeb研修として配信・受講することです。
従来型の対面・集合研修に比べて、以下のようなメリットがあります。
- 会場を押さえる手間・コストがかからない
- 時間・場所を選ばず社員研修を実施できる
- テレワークなど従業員の働き方改革につながる
ただし、その一方で、「きちんと視聴したのかわからない」「内容を理解しているのか不明」「アクセス制限がかけにくい」、また「研修自体はこれまで通り自社で実施しなければならない」などの課題が残ります。
この課題に対する対応としては、後でご紹介する「Slido」をはじめとするオンラインツールを活用して、出席確認をしたり、参加型の企画を実施するなどの手段が挙げられます。
【階層別】種類と目的
研修の種類について「形式別」に紹介します。
社員は年齢や経歴、ポジションごとに異なる技能や知識が要求されます。
階層ごとに異なる内容の社員研修を実施することでそれに対応することが可能です。
ここでは、新入社員向け研修、若手社員向け研修、中堅社員向け研修に分けて、それぞれに必要な社員研修の種類について解説します。
新入社員向け研修
新入社員向け社員研修は、新たな社員を企業に迎え入れる際に多くの企業で実施されるものであり、その内容や育成計画の設計は非常に重要です。
新入社員向け社員研修の目的は、社会人としてのスタンスを身につけること、会社に対するエンゲージメントを高めること、そして業務を円滑に遂行するための知識を習得することの3つとなります。
主な新入社員向けの社員研修の種類を以下で解説します。
ビジネスマナー研修
新入社員が社会人として一人前になるための新人の心構えや基本のビジネスマナー、先輩・上司やお客さまとのコミュニケーション、仕事の進め方などを網羅的に学ぶ研修です。
具体的な内容としては、身だしなみや挨拶、言葉遣いや姿勢、電話応対やビジネスメールの書き方、名刺交換の方法まで多岐にわたります。
ビジネスマナー研修が必要な理由は、「他者に不快な思いをさせず、信頼を得て、仕事をスムーズに進めるため」です。
ビジネスマナーは、社会人として最低限必要な常識かつルールです。それが疎かになっていると、他者からの信頼を獲得できないだけでなく、他者に不快感を与えてしまうこともあります。
ビジネスマナー研修は、社会人としての第一歩として欠かせない社員研修なのです。
コミュニケーション研修
コミュニケーション研修とは、業務内外で行うコミュニケーションで勘違いを起こさないように、正しいコミュニケーションルールの基礎を学ぶ研修のことです。
事業を行う上でコミュニケーションは非常に重要なスキルとされており、社内外、顧客、上司と部下など、様々な場面でコミュニケーションスキルが必要とされます。
コミュニケーション研修では、円滑にコミュニケーションをとり、意思伝達を無駄なく行うことで業務の作業効率をあげること、そして企業内のコミュニケーションに関する課題を解決することが目的です。
社会人として必要不可欠な「報連相(報告・連絡・相談)」においても、このコミュニケーション研修で学ぶ「意思伝達スキル」や「質問力」が生かされるでしょう。
コンプライアンス研修
コンプライアンス研修とは、社員一人ひとりのコンプライアンス意識を高めるために実施される研修です。
コンプライアンス(compliance)は、直訳すると「法令順守」を指します。
しかし、企業が守るべきものは法律・法令だけではありません。
社内のルールや一般常識、企業理念に則った行動もコンプライアンスの一つとして挙げられます。
コンプライアンス違反が一度でも起きてしまうと、企業の信用を大きく損なってしまいます。
信用が失われると顧客が離れ、賠償責任や裁判などの大きな問題につながる可能性もありますし、場合によっては倒産まで至ってしまうケースもあります。
コンプライアンスに関する課題について、具体的なケースなどを通じ学ぶことで、違反が起きにくい風土を醸成できます。
仕事の進め方研修
新入社員が本配属後~新人を卒業する前の準備として、これまでの仕事の進め方や取り組み姿勢について振り返り、改善のヒントを獲得されることを目的とした研修です。
自律した社員に求められる「仕事の進め方(G(Goal)+PDCA)」と「仕事に対する取り組み姿勢」について理解しつつ、仕事上の課題や悩みの早期解消を図ります。
研修でタイムマネジメントスキルやPDCAサイクルの回し方を学べば、時間管理と優先順位のつけ方が上達します。
仕事の目標設定やスケジューリングが的確になり、複数のタスクを合理的に進められるようになるでしょう。
また、振り返りの習慣が身につくことで、うまくいった点・いかなかった点を常に精査し、能率的に業務の進め方をアップデートすることが可能です。
仕事の進め方研修で個々がノウハウを身につけ職場で実践すれば、それぞれの担当業務が効率化されるばかりでなく、部署全体の生産性も向上します。各部署の生産性が高まることで、ひいては企業全体としての業績アップも期待できます。
若手社員向け研修
若手社員研修は、若手社員の能力を引き出しスキルアップをさせていく上で必要不可欠な研修です。
会社の中核を担っていく若手社員を教育することで、モチベーションを向上してもらうとともに、企業の競争力を高めることができます。
主な若手社員向けの社員研修の種類を以下で解説します。
タイムマネジメント研修
限られた時間の中で最大限の成果を出すためのポイントを理解し、日々の行動を変えていくための研修です。
タイムマネジメントとは、時間の中で行動を管理すること。
限られた時間内で、いかに効率的に仕事をするかというところに注目し、その中でどの仕事を優先して処理するか計画し、実行することが原則です。
タイムマネジメント研修を実施することで、企業全体の業務効率化を図ることができます。
仕事時間での業務実施スケジュール、かかっている時間を見直す機会を設けることで、割り当て時間を適正化し、業務における標準時間を設定することができます。
これにより、タスク管理力が高まり、仕事のスピードが上がるでしょう。
キャリアデザイン研修
キャリアデザインとは、「個人がどのような人生を送りたいか」を、具体的な目標と共に計画を立てることです。
特に、人生において大きな時間を占める、仕事に対して考えていくことが必要です。
社員一人ひとりが自らの人生においてどんな「経歴」「経験」「スキル」を得たいのか、自分にとって理想的な働き方は何かをイメージして考えていきます。
キャリアデザイン研修を実施することで、自分の過去を振り返り、現在を見つめ、未来を見据えることができます。その中で、自分が身に付けたいスキルや必要なスキルが出てくるはずです。
それを意識して自発的に業務に取り組むかどうかで、効率や生産性が大きく変わる可能性があります。
また、キャリア研修は会社への信頼感の向上にも繋がります。
キャリアデザインは企業が決めるものではなく、社員それぞれが考えるため、社員それぞれのキャリアデザインを企業が尊重し、後押しすることで、社員の会社への信頼感は向上するでしょう。
ロジカルシンキング研修
ロジカルシンキング研修とは、情報の整理や論理的思考に基づいた情報伝達方法を学ぶための研修です。
研修では、情報の整理方法、および論理的思考を身につけるために、さまざまなフレームワークを使用します。
情報をもれなく洗い出す「MECE」や、ピラミッドストラクチャーなどを活用し、ロジカルな考え方や伝え方の手法を身につけることが目的です。
ロジカルシンキング研修を受講すると、多くの情報を整理する能力を得られます。
情報は、知っているだけではビジネスで活用できません。
関連する情報をまとめ、それらが示す結論を読み取ることが求められます。
情報をまとめ、整理し、あらわれた事実は何を示しているのか、根拠をそえて考察することで、重要な情報を発見することができるでしょう。
さらに、ロジカルシンキングのスキルが身についていれば、相手に分かりやすく、論理的に会話をすることができるため、スムーズに意思疎通をすることもできるようになります。
リーダー研修
リーダー研修とは、リーダーシップが職務上必要とされる対象者に対して、知識やマネジメントスキルなどを習得させるための研修を指します。
組織の中でグループやチームといった少人数の集団をまとめるスキルを身につけることを目的として、リーダー研修は実施されることが多いです。
研修内容としては、ティーチング・コーチング・フィードバックなどのメンバー育成スキルや、目標管理能力、高次のコミュニケーション能力が一般的です。
これまでは中堅社員を中心に実施されることが多かったリーダー研修ですが、近年では、対象者を若手社員の中から選抜し、リーダー研修を受けさせるなど、早期発掘・育成のための取り組みをおこなう企業が増加しています。
中堅社員向け研修
中堅社員研修の目的は多岐に渡りますが、基本的には中堅社員に求められる役割を果たせる能力を身につけさせるのが目的になるでしょう。
そのため、若手社員の育成やチームを引っ張る力、社内調整をスムーズに行える調整力を鍛えるというのが、中堅社員研修の主な目的になることが多いです。
主な中堅社員向けの社員研修の種類を以下で解説します。
部下育成研修
部下育成研修とは、部下が一人で期待される業務を行えるようになり、さらにその次の段階へステップアップできるような指導と支援を効果的に行うための研修です。
部下が今どの段階にいるのかを理解し、段階ごとに適切な仕事の内容を割り当て、適切な支援をすることで、効果的な育成が出来るようになることを目的としています。
OJTトレーナー・メンター研修
OJTトレーナー・メンターとして正しい役割認識を持つと同時に、「支援行動」「動機形成」などの具体的なスキルを習得します。
OJTトレーナーには、指導者として必要なティーチング、フィードバック、コーチングのスキルを習得し、トレーニーに対し適切な説明をおこなうことが求められます。
また、OJTトレーナー自身が受けてきた教育を同じように取り入れ実践するだけではなく、担当するトレーニー個々の特性を理解したうえで、コミュニケーションをとりながら指導をおこなうことが大切です。
OJTトレーナーの取り組み次第では、ハイパフォーマンスを期待できる人材が続々とうまれ、若手社員の早期離職の防止や組織全体の活性化、ひいてはビジネスの成功につながっていきます。
OJTの実施を考えている企業さまには、その一翼を担うOJTトレーナーを育成するための研修も必要不可欠といえるでしょう。
マネジメント研修
マネジメント研修とは、マネジメントに関する専門的な知識や、現場で役立つ実践的なスキルを習得する研修です。
管理職研修として実施されるケースが多く、部下を管理・監督する立場の社員が受講対象となります。
自社のリーダー層を育成する重要な研修の一つといえるでしょう。
マネジメント研修の目的は、組織成長と企業の業績拡大に向けて活躍できる社員を増やすことができる管理職を育成することです。
研修では、マネジメントの知識とスキルを体系的に学習します。
そこでは、管理職マネジメントに対する理解を深め、実践に使えるスキルを習得することが主な目的です。
研修後、参加者が学んだことを日々の業務で生かすことで、結果として会社の業績拡大につながる大きな効果が期待できるでしょう。
また、集合研修やセミナーは、マネジメント手法を習得するだけでなく、管理職同士で意見や情報の交換をする機会にもなることがポイントです。
【職種別】種類と目的
各々の職種にはそれに応じたニーズがあります。
営業であれば営業力、コールセンターであればクレーム対応力など人材育成ニーズは様々です。
職種別の社員研修は、それぞれのニーズに特化した人材を育成するために実施されます。
ここでは、主な職種別研修について解説します。
営業研修
営業研修とは、営業に配属されている社員が、営業に対するマインドセットやスキル・知識等を身に着けるための研修を指します。
営業に配属されたばかりの社員向けの研修もあれば、ベテランの営業担当者向けの研修まで、様々な種類があります。
営業は他の職種に比べて社員自身の性格や特性、対人能力等の影響が大きいため、OJTだけでは成果に差が出てしまう可能性があります。
そのため、全営業担当者が一定以上の成果を創出するためには、定期的に営業研修を行う必要があります。
営業研修の主な目的は以下の3点です。
- 営業担当者の能力向上による業績向上
- 営業スキルの汎用化・再現性の向上
- 営業という職種に対するマインドセット
営業という職種の特性もあり、スキルアップもモチベーション維持も営業担当者本人に任せきりなケースが多いです。これでは、営業スキルは属人化し、再現性もありません。
組織として研修など育成体系を確立し、営業スキルを誰でも使えるように整え、モチベーションの維持をサポートすることが重要です。
販売研修
販売研修を実施する目的は「顧客満足を高める接客スキルを習得すること」です。
販売研修では、身だしなみや姿勢、コミュニケーションをはじめとした基本的なマナーや接客方法だけではなく、お声がけから商品の説明、ヒアリング・提案のポイントなど、顧客満足度を高める「売上」を意識した接客方法についても学びます。
研修はおもにロールプレイ方式で行われ、半実践的に販売スキルを身につけます。
お客様役の相手からフィードバックをもらうことで、自分自身では気づきづらい改善点を把握することができます。
マーケティング研修
マーケティング研修とは、マーケティングの基本をレクチャーと演習で体系的に学び、部門を問わず社内組織で「マーケティング思考」を共通言語として浸透させることを目指しています。
マーケティングとは、売れる状況や仕組みを創ることにより、営業・販売活動を不要もしくは楽にするもの。
近年ではマーケティング部以外の方たちがマーケティング研修を受講することも増えています。
例えば、営業部や情報システム部での研修が増加しています。
これは、プロダクトアウトではなく、マーケットインが求められるようになり、すべての部門でマーケティングの考え方が必要になってきているためです。
企業全体にマーケティング的思考を浸透させることで、よりアウトプットを意識した経営を行うことができます。
人事研修
従業員のモチベーションを大きく左右する人事評価や報酬体系などの人事制度を構築し、社内活性化を実現する運用のポイントを学ぶ研修です。
人事制度の全体像を理解した上で、制度設計の際に押さえるべき原則を学ぶとともに、制度が形骸化しないための運用方法や見直しのやり方を理解します。
実は、人事部門を担う社員には、労務系の法律・制度の知識やコンプライアンス知識、プレゼンスキルや企画・戦略立案スキルなど、専門的かつ幅広い能力が必要になります。
実践のみでは身につけることができない基礎知識を、人事研修を通して学ぶ必要があります。
コールセンター研修
コールセンター部門のお客様対応は、直接的に業務効率や顧客満足度にもつながるものです。
コールセンター研修では、座学を通して、コールセンター業務に必要な基本知識を学びます。
研修内容は、業務の内容、商品やサービスの基礎知識、注意点、正しい言葉づかいなどです。
オペレーターは音声のみで対応をするので、言葉づかいなどには特に注意しなければなりません。
また、コールセンターでは商品やサービス情報、顧客の個人情報を扱うことになります。
オペレーターは業務上の規則や注意事項を理解し、違反しないよう対応することが求められるため、コンプライアンスについての知識をつけることも必要になります。
【テーマ別】種類と目的
社員研修の効果を最大化するには、自社の課題を洗い出したうえで目的に沿ったテーマを選ぶことが重要です。
ここでは、主なテーマ別研修について解説します。
情報セキュリティ研修
情報セキュリティ研修とは、サイバー攻撃やマルウェアへの感染といったセキュリティインシデントを防ぐための研修です。
従業員に対してどのような脅威が存在するのか、またどういった経緯で事故が起きるのかといったことを周知し、注意喚起します。
不正アクセスやマルウェアへの感染などが発生すると、情報の漏えいや改ざんなどのさまざまなリスクが生じます。
これらのリスクを回避するには、業務への取り組み方やルールを見直すほか、システムのセキュリティそのものを高める施策も必要です。
その中でも特に重要なのが、社員のセキュリティリテラシー向上です。
優れた防御体制を整えていても、結局のところ利用するのは「人」です。
潜在リスクや対策について、しっかりと理解させなくてはなりません。
ハラスメント研修
ハラスメント研修とは、一人ひとりのハラスメント防止への意識を高め、組織内でハラスメントを起こさない環境を整えるために実施される研修です。
職場で起こり得るハラスメントはセクハラ、パワハラ、モラハラなど多岐にわたります。
研修を通してどのような言動がハラスメントにつながるのかを伝えながら、社員同士で心地よくコミュニケーションができる環境を整えましょう。
ダイバーシティ研修
ダイバーシティとは、英語で「diversity」と表記し、日本語では一般的に「多様性」と訳される用語です。
ビジネスの現場では、多様性(個々のさまざまな違い)を認めた上で採用する取り組みと捉えられています。
厚生労働省や経済産業省においても、推進に向けた法令や政策などを打ち出しているのが現状です。
ダイバーシティには、外見で分かる表層的な属性と、外見では区別できない深層的な属性があります。
日本では、主に女性・外国人・LGBT・障害者などへの配慮を観点として、ダイバーシティの推進が進められています。
ダイバーシティ研修の主な種類は以下の通り。
- 女性活躍推進研修
- 外国人活躍推進研修
- シニア活躍推進研修
- 障害者活躍推進研修
これらの研修では、育児休暇や介護休暇が申請しにくい状況を改善することや、能力に合った仕事の割り当て等を議論する機会になるでしょう。
全ての社員が働きやすい環境を作るためには、ダイバーシティ研修の実施が必要不可欠です。
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Slidoのライブ投票機能でリアルタイムなコミュニケーションを実現
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機能 | 概要 |
---|---|
Multiple choice | 選択式投票機能。参加者の意見を簡単に収集。 |
Word cloud | 意見をワードクラウド化し、キーワードを抽出可能。 |
Quiz | クイズ機能。エンターテインメント性を向上。 |
Rating | 評価投票機能。最大10段階でイベントの満足度を可視化。 |
Open text | フリーフォーマット入力機能。アンケートの自由記述等に有効。 |
Ranking | 重要度順にランク付け。意見に順列させることが可能。 |
このように、視覚的にも見ごたえのあるライブ投票機能で参加者の興味を引き付けることが可能。
出席確認や理解度確認としても活用することができるため、OFF-JTやオンライン研修での活用もおすすめです。
Slidoのおすすめポイント
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ここでは、Slidoのおすすめポイントについてご紹介します。
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参加者側はアプリケーションのインストールは不要。
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【記事まとめ】社員研修で企業全体の業務効率を底上げしよう
この記事では、社員研修の種類を形式・階層・職種・テーマ別に紹介。それぞれの目的や特徴について解説しました。
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