これまで社員研修といえば集合型での対面開催が主流でしたが、通信技術の向上や配信ツールの普及等により、近年はオンライン開催・受講に移行する企業が増えています。
この記事では、社員研修をオンラインで開催するメリットと、オンライン受講を成功させるためのコツについて解説していきます。
社員研修に役立つおすすめのビジネスツール・サービスも紹介しているので、人材育成・教育担当の方はぜひ参考にしてみてください。
社員研修をオンライン開催するメリット
まずは、社員研修をオンラインで開催するメリットについて詳しく見ていきましょう。
複数拠点で同時に社員研修を実施できる
社員研修をオンラインで開催することにより、複数の拠点で同時に社員研修を受講できるというメリットがあります。
従来の集合型研修では、各拠点の社員を本社に集める形がとられていたため、地方の社員にとっては移動時間やコスト等の負担が大きいという課題がありました。
オンライン研修であれば、各拠点の社内から社員研修を受講できるため、こうした負担を大幅に軽減することが可能です。
研修を録画することで繰り返し視聴できる
オンライン開催の社員研修については、配信サービスの機能等を用いて簡単に録画・録音することが可能です。
録画した動画は以降の社員研修に流用できる他、社員研修を受講できなかった社員に対する配布資料としても活用できます。
テキスト資料よりも実際の研修動画を提供した方がスキルや理解度の向上を見込めるため、社員研修をオンライン開催する際は積極的に録画機能を活用すると良いでしょう。
社員研修のコスト削減に繋がる
社員研修のオンライン化は、研修会場の準備費や社員の移動・宿泊費といった各種コストの削減にも繋がります。
また録画した研修映像を繰り返し利用することで教材制作のコストも削減できるため、長期的な視点で見るとオンライン研修は低コストで運用できる便利な仕組みだと言えるでしょう。
コスト削減のメリットは、社員研修の受講人数が多く大規模な会場準備が必要となる企業で特に大きな効果が見込めます。
オンライン開催を成功させるコツ
続いて、社員研修のオンライン開催を成功させるためのコツ・ポイントをチェックしていきましょう。
配信トラブルのリスク対策
社員研修の進行を円滑化させるには、受講者の不安や疑問点を最初に解決しておくことがポイントとなります。
例えば、研修で使用した資料を後からダウンロードできるかどうか、動画を後日アーカイブで視聴できるかどうか等、質問されそうなポイントを事前にフォローすることで効率化が図れます。
配信サービスの操作説明を冒頭で伝えたり、Q&Aのデモンストレーションを実施したりして、早い段階で受講者のアイスブレイクを行うのも良いでしょう。
またオンライン研修は遠隔で行われるため、機材の不具合や通信トラブル等に対する準備も欠かせません。
社員研修が中断・中止してしまうことがないよう、事前に以下のポイントを確認するようにしましょう。
- ネットワークの接続
- デバイス・配信サービスのシステム設定
- カメラ・マイクの動作
受講者を飽きさせない工夫
オンライン研修は集合型の対面研修と比較して進行が単調になりやすいため、複数の講師を配置したり参加型コンテンツを組み込んだりして、受講内容にメリハリが出るよう意識することも大切なポイントです。
特に参加型コンテンツは、社員研修の進行に変化を付けるだけでなく、意見交換の活発化や効率的な情報収集等にも役立つため積極的に活用しましょう。
双方向型のコミュニケーションを実現する
オンライン研修は集合型の対面研修と比較して受講者の反応が分かりにくいというデメリットもあります。
そのため、Q&Aや投票といった機能を積極的に活用して、双方向型のコミュニケーションを実現できるコンテンツを盛り込むようにしましょう。
なおQ&Aや投票の機能を使う場合は、想定される結果とそれに対する反応をいくつか用意しておくとよりスムーズに進行できます。
また結果によって進行内容を変更する等、受講者側のリアクションを反映した社員研修を実施できれば、高い満足度の実現にも繋がるでしょう。
社員研修におすすめのビジネスツール・サービス
ここからは、社員研修のオンライン開催に役立つおすすめのビジネスツール・サービスを紹介していきます。
Zoomウェビナー
「Zoomウェビナー」は、オンラインセミナーや研修の配信ツールとして高いシェアを誇っているビジネスツールの1つです。
同じくZoom社から提供されているオンライン会議ツール「Zoomミーティング」のアドオンサービスとしてリリースされており、主に以下のような特長・機能があります。
- 最大100~10,000人まで参加可能
- 記録されたデータによるオンデマンド受講
- 受講者の分析・レポートの取得
- Facebook・YouTubeのプラットフォームからのライブ配信
- パネリストと視聴者の切り替え
- 「手を挙げる」アクションとチャット形式での質疑応答 等
Zoomは一般にも広く知られているツールのため、社員研修を受講するうえでの不安や抵抗感を払拭しやすいといった点もポイントです。
Slido
「Slido」は社員研修中の質疑応答や投票、また研修後のアンケート実施等に役立つビジネス向けのインタラクションツールです。
ブラウザベースのツールであるため、OSやデバイスの制限を受けることなく以下の充実した機能を利用できるのが特長となっています。
質疑応答機能(Q&A) | 受講者からの質問をオンラインで収集できる機能です。「Like」ボタンによる意思表示で注目度の高い質問をピックアップしたり、モデレーション機能で不適切な質問を除外したりすることも可能です。 |
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Live polls(投票) | 様々な投票形式(Multiple choice、Word cloud、Quiz、Rating、Open text、Ranking)で投票を実施することができます。 |
Ideas(アイデア) | 特定のテーマに対する意見や感想をリアルタイムで収集できる機能です。事前アンケート等に活用できます。 |
Event analytics(分析) | アナリティクス画面にてQ&Aや投票に関する収集データの確認が可能です。有料プランを契約した場合、データの管理やエクスポートも可能となります。 |
Slidoの機能を活用すれば、受講者の意見をリアルタイムに収集したり、結果を分析したりすることが可能です。
またSlidoはZoomウェビナー等の配信サービスと併用できるため、参加型のコンテンツを盛り込みたいといった場合にもおすすめです。
記事まとめ
- 社員研修をオンライン開催することで、工数削減やコスト削減等のメリットが期待できる
- オンライン研修を成功させるコツとして、配信トラブルへの入念な対策や参加型コンテンツの導入等が挙げられる
- 満足度の高い社員研修を実現するなら、ZoomウェビナーやSlido等のビジネスツール・サービス導入がおすすめ
NECネッツエスアイでは、ZoomウェビナーおよびSlidoの導入サポートを実施しています。
2つのツールを組み合わせた活用方法・アイデアの提案も可能ですので、社員研修のオンライン化をお考えの企業様はぜひ一度ご相談ください。