情報伝達やマーケティング戦略に用いられる「5W2H」のフレームワークは、オンラインイベントの開催にも当てはめることができます。
この記事では、5W2Hの考え方に基づいたオンラインイベント企画・開催のポイントを解説。
NECネッツエスアイが提供するオンラインイベントの支援ツールも紹介しているので、合わせて参考にしてみてください。
オンラインイベントの企画で意識するべき「5W2H」とは
従来のオフラインイベントと比較して会場準備の手間やコストを大幅に抑えられることから、コロナ禍をきっかけに多くの企業がオンラインイベントへの移行をはじめています。
一方、オンラインイベントの種類が多様化していく中で、自社のオンラインイベントを選んでもらうための企画作りがより重要になっているとも言えるでしょう。
まずは、オンラインイベントを企画・開催するうえで知っておくべき「5W2H」の考え方について解説していきます。
「Why」イベントの目的・ゴール
オンラインイベントを企画・開催するうえで最も重要となるのが、目的・ゴールの明確化です。
コロナ禍の影響で急速にイベント開催のオンライン化が進みましたが、中にはNew Normalへ適応するために「とりあえずオンライン化しただけ」というケースも少なくありません。
オンラインとオフラインでは開催規模やターゲット層等が大きく異なる場合もあるため、改めてイベント開催の目的やゴール(KPI)を設定するようにしましょう。
企業が企画するオンラインイベントにおいては、リード数(見込みの顧客数)や視聴者数、またコンテンツに対する評価等をKPIとして設定するのが一般的です。
「Who」オンラインイベントのターゲット
オンラインイベントの目的・ゴールが明確になれば、ターゲットとなる人物像も自然と定まってくるでしょう。
なおイベントをオンラインで開催する場合は、配信方法(ライブ配信・オンデマンド配信)や視聴環境(自宅・オフィス・移動中)によって受け取り方が異なる点に留意が必要です。
いずれの場合も長時間の動画視聴は大きな負担となる可能性が高いため、オンラインイベントの場合は1つのコンテンツを短くまとめ、メリハリのある構成にすることが推奨されます。
「What」メインコンテンツの内容
従来のオフラインイベントと比較して、オンラインイベントには以下のような特性があります。
- インターネット上で視聴できるため時間や場所の制約がない
- 配信ツールの機能を活用することで、双方向のコミュニケーションを実現できる
- 一度実施したオンラインイベントをアーカイブし、二次資料として活用できる
オンラインイベントだからこそ使える機能(質疑応答・投票等)を積極的に取り入れ、別のシーンでも活用できるような形での企画づくりを行うことがポイントです。
「Where」撮影・配信場所
オンラインイベントを企画する場合、撮影場所や配信環境の確保が必要となります。
例えば出演者全員がそれぞれ自身の配信環境からイベントに参加する場合、各出演者のネットワーク環境や所有機材を確認し、必要に応じて機材をレンタルするといった対応が求められます。
またスタジオ等に集合して撮影を行う場合は、人数分の機材やコロナ対策の備品(パーテーションなど)の準備が必要となるため、配信方法についても企画段階で決めておくようにしましょう。
「When」開催日程や告知のタイミング
オンラインイベントはインターネット上で開催されるため、従来のオフラインイベントと比較して開催時間を自由に設定できるというメリットがあります。
イベント開催に適した時間はターゲット層によって異なりますが、例えば会社員を対象としたイベント・セミナー等を企画する場合、以下のようなタイムスケジュールを仮定して開催時間を検討すると良いでしょう。
- 9~11時:朝礼などの定例ミーティングと重なる可能性がある
- 12~13時:ランチを食べながら視聴できるため比較的参加率が高い
- 11~12時・13~17時:視聴時間は確保しやすいものの、他の仕事と重なる可能性もある
- 18~20時:家族と過ごす時間と重なるため参加しにくい
- 21時~:家族がいる場合でも比較的参加の時間ととりやすい
またイベントの日程が確定したら、遅くとも1か月半前には告知を開始して集客を行うことをおすすめします。
申し込み状況に応じて集客方法を変えたり、継続的に情報発信を行ったりして、当日の参加者数が落ちない工夫をすることも大切です。
「How」参加者を飽きさせないための工夫
オンラインイベントの構成を企画する段階では、参加者の離脱を防ぎ、最後まで集中してもらえるようなコンテンツ作りを意識することが重要です。
オンラインイベントの場合は登壇者と視聴者の距離が近く、視聴者は基本的に画面を見続けている形になります。
視聴者の集中力を切らさないためにも、以下のような工夫を加えた企画づくりが求められるでしょう。
- 1つのコンテンツが長くなりすぎないように注意する(15分~20分程度が目安)
- 映像や音声の乱れが生じないよう配信環境を整える
- スマホやタブレットからの参加を想定し、スライドの見やすさを重視する
- 視聴者が参加できるコーナー・企画を用意する 等
「How much」オンラインイベントの予算
オンラインイベントは会場開催型のイベントと比較して費用を安く抑えることができます。
とは言え全く費用をかけないということは難しいため、以下のような費用がかかることを想定し、予算に合わせた開催方法を設定することが大切です。
- オンラインイベントツールの導入費用
- 撮影・配信スタジオのレンタル
- 広告宣伝費
コストを抑えることも重要ですが、あまり予算を削りすぎてしまうと企画の質低下に繋がるので注意しましょう。
ターゲットやコンテンツの内容に合わせ、適切な配信ツール・撮影場所・集客方法を考えることが大切です。
オンラインイベントの企画を盛り上げる支援ツール【Slido】
オンラインイベントの成功には、視聴者参加型のコンテンツを取り入れた“飽きさせない企画作り”が必要です。
ここからは、NECネッツエスアイが提供するオンラインイベントの支援ツール「Slido(スライド)」の特徴や活用事例を紹介していきます。
Slidoの特徴・主な機能
「Slido(スライド)」は、質疑応答・投票・アンケートといった機能を用いて、イベント主催者と参加者間のコミュニケーションを支援するためのツールです。
ブラウザベースのため専用アプリのインストールを必要とせず、参加者に負担をかけることなく導入できるのが特徴で、主に以下のような機能が搭載されています。
質疑応答機能(Q&A) | イベント参加者からの質問をオンラインで受け付け。匿名での質問や「Like」ボタンによる意思表明、不適切な質問を非表示にするフィルター制御などが可能です。 |
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Live polls(投票) | イベント参加者の意見を投票形式で収集します。リアルタイムの意見収集・共有ができる他、結果の出力なども可能です。 |
Ideas(アイデア) | アイデアのブレーンストーミングに活用できる機能です。 |
Event analytics(分析) | 投票結果を分析・可視化できる機能。データのエクスポートや共有にも対応しています。 |
Slidoを使ったオンラインイベントの企画事例・シーン
Slidoは以下のようなオンラインイベント・企画等で効果的に活用されています。
活用事例 | |
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小規模のミーティング | ワードクラウドなどでチームミーティングの雰囲気を和らげ、お互いに打ち解けるきっかけを作る |
パネルディスカッション | ライブ投票を用いて参加者の意見を収集し、パネリストがリアルタイムでコメントを行う |
授業・セミナー | 選択式のアンケート・クイズ・Q&Aなどで受講者の理解を深める |
事前・事後アンケート | 参加者の情報やイベントの評価を収集し、データ分析に活用する |
NECネッツエスアイでは、ZoomとSlidoを組み合わせたプランや、ライセンスの貸し出しサービス等も実施しているので、オンラインイベントの企画方法でお悩みの場合はぜひ一度ご相談ください。
まとめ
- イベントを企画する際は「5W2H」のフレームワークに沿って進めるとスムーズ
- オンライン開催とオフライン開催の違いを理解し、オンラインに適した企画体制を整えることが大切
- 視聴者の離脱を防ぐには、Slidoなどを活用した視聴者参加型のコンテンツを企画するのがおすすめ
オンラインイベントの内容は今後ますます多様化していくことが想定されるため、数ある企画の中に埋もれてしまわないための工夫が重要になってくるでしょう。
NECネッツエスアイでは、Slidoの導入・運用だけでなく、イベント開催に関する総合的な支援が可能ですので、企画等でお悩みの企業様はぜひお問い合わせください。