New Normal時代のマーケティング手法として、ウェビナーを導入する企業が増えています。
この記事をご覧になっている方の中には、新しくウェビナー導入をお考えの企業様、ウェビナー運営のご予定をお控えの方も多いでしょう。
そこでこの記事では、以下の4点にフォーカスを当て、一挙に解説します。
- ウェビナーの概要
- 会場集客型セミナーと比較した際のメリット
- ウェビナー運営の流れ
- ウェビナーを成功させるためのポイント
また、ウェビナー運営に不安をお持ちの企業様に向けたおすすめ支援サービスも紹介しているので、ウェビナーの導入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
DXに欠かせない“ウェビナー”とは?
昨今のビジネスシーンにおいては、業種を問わずDX(Digital X-formation)に向けた動きが加速しています。
DXとは“デジタル技術によってビジネスモデルに変革を起こす取り組み”のことで、ウェビナーはその入口として多くの企業が注目しているツールの1つなのです。
まずは、ウェビナーの概要と、会場集客型セミナーと比較した場合のウェビナーのメリットについて詳しく見ていきましょう。
ウェビナーの概要
ウェビナー(Webinar)とは、ウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を組み合わせた造語で、オンライン上で開催されるセミナーや講演会のことを意味します。
特定の日時に生放送の形でウェビナーを配信する方法(=リアルタイム配信)や、事前に収録したウェビナー動画を特定の期間で配信する方法(=録画配信)などがあります。
撮影・配信は何らかのウェビナーツールを利用して行うのが一般的ですが、ビデオカメラで独自に撮影したものをYouTubeにアップロードするといったやり方も可能です。
代表的なウェビナーツールとして、NECネッツエスアイでも取り扱っている「Zoomウェビナー」などがあります。
会場集客型セミナーと比較したときのメリットを紹介
従来の会場集客型セミナーと比べ、ウェビナー運営には以下のようなメリットが期待できます。
地域・時間にとらわれない運営が可能
会場集客型セミナーの場合は、特定の会場でセミナー・講演会を実施することから、集客を見込めるエリア・ターゲット層が限られていました。
一方ウェビナーの場合は、オンライン接続が可能な環境であればどこからでも参加することができるため、地域に関係なく全国のターゲットに向けてリーチできるのがメリットです。
またウェビナーなら参加者1,000人を超える大規模イベントの運営も可能となっており、会場集客型セミナーと違いキャパシティを気にする必要はありません。
更に、配信方法が録画配信であれば好きな時間に視聴できるため、日中は時間が取れないという方にも参加を促すことができるでしょう。
大幅なコスト削減
ウェビナー導入の最大のメリットは、企画・運営にかかる費用の削減を見込める点にあります。
会場集客型セミナーの場合、会場レンタルや設営、配布資料の印刷といった様々な運営業務が発生します。また会場までの交通費や、遠方での開催であれば宿泊費などが必要となるケースもあるでしょう。
一方ウェビナーの場合は、配信環境を整えることでオフィスや自宅からでもセミナー運営が可能です。配布資料もデータのままで提供できるため、会場・資料・移動にかかるコストの大幅な削減が見込めるでしょう。
昨今は換気や消毒など、新型コロナウイルスの感染対策を踏まえた運営が必要ですが、ウェビナーなら参加者も在宅のまま参加できるといった点もメリットの1つです。
【Zoomウェビナー】運営の流れを解説
まずはウェビナーを運営の流れを確認しましょう。
事前準備
1、ウェビナーの目的・目標設定
ウェビナーを運営する場合、まず、ウェビナーの開催目的やゴールを設定することが大切。
例えばマーケティングの一環としてウェビナーを開催する場合、顧客獲得につながる開催方法を、社内研修や学内講義に活用するのであれば繰り返し使える汎用性を重視する必要があります。
この時、例えば前者だったらリアルタイム形式、後者だったら録画配信形式が推奨されます。
このように一言にウェビナーといっても目的によって開催方法や構成を変化させる必要があるのです。
2、ウェビナー配信ツールの契約、環境の整備
Zoomウェビナーの場合は専用の機材を必要としないため、アカウント契約およびアプリのインストールのみでウェビナーを開催できるようになります。
利用するツールの契約が済んだら、配信環境を整えましょう。
特にストレスフリーのウェビナーを運営するのならば、ネットワーク環境には注意が必要です。
さらに配信の質を向上させたい場合は、スペックの高いWebカメラやマイクなどの調達を検討してみるのもおすすめ。
ウェビナー運営のための必要な設備や人材がない場合は、ウェビナー運営代行サービスを活用するのもよいでしょう。
3、集客、告知
ウェビナーの詳細が確定したら、より多くの参加者が集まるよう集客・告知を行います。
チラシやDMを作成する際、目を引くキャッチコピーや参加するメリット、詳しい開催方法(日時・申込URL)などを記載しておくと参加率アップが期待できます。
ウェビナーへの申込人宛てにスケジュールされたウェビナーの招待状の送付が必須です。
Zoomでウェビナー登録・招待を行う手順は以下の通り。
- ZoomのWebサイト(https://zoom.us/)にアクセスしてサインイン
- ナビゲーションメニューから「ウェビナー」をクリック
- 「ウェビナーのスケジュール」をクリック
- トピック・説明・期間・定期ウェビナー・登録オプションなどの各項目を設定
- 「スケジュール」をクリック
- 登録用URLをコピーまたは招待状機能でパネリストへの招待を作成したうえで招待状のコピーを押下し、視聴者の招待状を作成
また、中には「招待状が届いていない」「誤ってメールを消してしまった」という方がいるかもしれません。
ウェビナーの開催自体を忘れてしまう方もいるので、1週間前、3日前、15分前等、数回に分けてリマインドするとよいでしょう。
ウェビナー中
3、ウェビナーを開催
開催予定時刻になったら、以下の手順でZoomウェビナーを立ち上げてウェビナーを開始します。
- ZoomのWebサイト(https://zoom.us/)にアクセスしてサインイン
- ナビゲーションメニューから「ウェビナー」をクリック
- 該当のウェビナーを検索し、「このウェビナーを開始」をクリック
このとき、映像や音声の乱れが生じたり、参加者からアクセスできないという問い合わせがきたりする可能性があるため、サポート専用のスタッフがいると安心です。
NECネッツエスアイでは、操作代行やサポートスタッフの派遣サービスも実施しています。人手が足りない・運用経験が少なく不安といった場合はぜひお問い合わせください。
ウェビナー後
4、参加者へのアフターフォロー、フィードバック
マーケティングや説明会等でウェビナーを活用する場合、ウェビナー後のアフターフォローやフィードバックが大切。
アフターフォローやフィードバックがあるかないかで顧客獲得率やウェビナー満足度が大きく変わってきます。
ウェビナー中のアンケートや投票で得た参加者の意見や疑問を見返し、必ずリアクションをとるようにしましょう。
ウェビナー中に参加者から出た質問内容やアンケート結果を効率的に集計するには、この記事の最後で紹介する「Slido」がおすすめです。ぜひチェックしてみてください。
5,イベント評価をもとにブラッシュアップ
事後アンケートとして、参加者にはイベント評価をしてもらいましょう。
ウェビナーの改善点を把握し、次のウェビナーに活かすことが大切です。
ウェビナー運営を成功させるポイント6選
ここからは、ウェビナー運営を円滑に行うために取り入れるべきポイントを紹介していきます。
成功のポイント① 事前の案内メールが集客のカギ
ウェビナー運営を成功させるには、開催前の集客をいかに効果的に行うかが重要となります。
集客方法にはチラシ配布やDM、Web広告など様々な種類がありますが、中でも工夫次第で集客率を大幅に高められるのがメール配信による集客です。
不特定多数の人が目にするチラシや広告と異なり、メールの場合は個別にメッセージを編集できるのが特徴。
人的コストがかかるため個別のメールを作成できる数には限りがありますが、特に参加を促したい相手には効果的な手法と言えるでしょう。
NECネッツエスアイでは、ウェビナー運営支援サービスとして、参加申し込みサイトの構築やリマインドメール配信の提供を行っています。
スケジュール登録による一斉配信などに対応しているので、ウェビナー運営の効率化を図りたい方はご相談ください。
成功のポイント② スケジュールや機能の使い方を説明
ウェビナーを運営する際は、参加者側に疑問や不安を残さないようにすることが大切です。
例えば、ウェビナーで使用した資料は後からダウンロードできるのか、録画した内容は後日アーカイブ配信されるのかなど、質問の出そうなポイントを事前に説明することで効率化を図れます。
またウェビナーツールの基本機能の説明や、ウェビナーのタイムスケジュールなども伝えておくと良いでしょう。
Q&Aのデモンストレーションを行って質問しやすい空気を作るなど、なるべくウェビナー開始直後の段階でアイスブレイクを行うのがおすすめです。
成功のポイント③ 参加型機能の活用
Zoomウェビナーをはじめとするウェビナーツールの多くには、投票・アンケート機能やQ&A機能など、コミュニケーションをとるための機能が複数備わっています。
一方的にウェビナーを進めていくと単調な流れになりやすいため、適宜これらの機能を取り入れて参加者側にもリアクションしてもらうような運営を意識しましょう。
成功のポイント④ 参加者のリアクションに合わせて進め方を変える
前述した投票機能やQ&A機能を運営に取り入れたとしても、単に結果を見て終わりでは意味がありません。
投票結果に対する意見交換がない、質問が届いても答えないといった運営をしてしまうと、参加者から積極的にコミュニケーションをとろうという気持ちが薄れてしまうでしょう。
投票やQ&Aの機能を使う場合は、想定される結果とそれに対する反応をいくつか用意しておくとスムーズです。
また結果によってウェビナーの進行を変えるなど、参加者側のリアクションを反映できるようなウェビナー運営を意識するのがおすすめです。
成功のポイント⑤ 進行が単調にならない工夫
ウェビナーは対面型のセミナーと比べ、進行が単調になりやすいというデメリットがあります。
複数の登壇者を用意して途中で話す人を変える・Q&Aや投票タイムを組み込む・休憩時間を挟むなど、メリハリのあるウェビナー運営を心がけましょう。
また対面型のセミナーでは挙手するのに勇気がいると感じる参加者も少なくないですが、ウェビナーならチャットを利用して個別に質問できるというメリットがあります。
参加者とコミュニケーションをとれる便利な機能なので、積極的に活用して相互理解を図る工夫を行いましょう。
成功のポイント⑥ コンテンツにも動きを出す
ウェビナーでは資料画面を共有しながら説明することも多いですが、文章ばかりの画面・動きのない画面になると参加者にとって面白みのない内容になってしまいます。
スライドショーにアニメーションを設定したり、動画を入れたりして、コンテンツそのものにも動きが出るよう工夫してみることをおすすめします。
ただし、アニメーションや映像を多用すると、データが重くなったり処理速度が低下したりする可能性があるため、使い過ぎには注意が必要です。
企画・運営に不安がある場合はNECネッツエスアイの支援サービスがおすすめ
ここまで、ウェビナーのメリットや運営の流れ、運営ポイントを解説してきましたが、ウェビナー運営に慣れていない企業様の場合、企画や運営に不安が残ることもあるでしょう。
NECネッツエスアイでは、ウェビナーに運営に不安を抱えている企業様に向けた支援サービスを提供しているので、ウェビナー導入をお考えの方はぜひチェックしてみてください。
Zoomオンライン配信サービス
「Zoomオンライン配信サービス」は、ウェビナーの企画・運営準備・環境構築などをトータルでサポートするためのウェビナー運営支援サービスです。
ウェビナー配信に必要な機材の手配やオフィス内へのスタジオ構築、またスタジオの貸し出しなどに対応しています。
初めてウェビナーを導入する場合など、運営方法が分からないという方はぜひ利用をご検討ください。
Zoomオンライン配信サービスの詳しいサポート内容は以下の通りです。
Zoom配信用スタジオ 貸出サービス |
日本橋(東京都)スタジオの貸出および専任オペレーターによる配信機器の操作支援を行います。必要機材の揃ったスタジオを2時間からレンタルできる他、要件に合わせたカスタマイズも可能です。 |
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お客様先Webinar配信 支援サービス |
指定の場所へ専任オペレーターを派遣し、ウェビナーマーケティングの支援を行います。配信プランの提案・機材の手配・当日の進行などを一括でサポートすることができます。 |
スタジオ構築サービス | 要件に合わせた配信スタジオの構築(レイアウト・什器・配線工事など)を行うサービスです。配信用スタジオ(ハイエンドモデル)・簡易配信用スタジオ(ミドルクラスモデル)・個人配信ブース(エントリーモデル)を基準に、任意のカスタマイズにも対応します。 |
その他のサポート | Zoom製品に関する問い合わせやイベント設定支援、スタジオオペレーター育成などのサポートも実施。また同時通訳サービスやオンライン研修サービスといったプランもあります。 |
Slido
ここでご紹介するSlidoはウェビナーの質を向上するための機能を備えたウェビナーサポートツールです。
以下のようなお悩みのある方に導入をおすすめしています。
- ウェビナー運営初心者
- 参加者とのコミュニケーションが取れない
- ウェビナーがいまいち盛り上がらない
ここではお悩み別に、ぜひ活用していただきたいSlidoの機能をご紹介します。
ウェビナー運営初心者
ウェビナー運営初心者はウェビナーの進行に不安を抱えがち。
そこでおすすめしたいのがSlidoのIdeas機能とEvent analytics機能です。
Ideas機能では、イベント前に事前アンケートのような形で参加者の意見を収集することが可能。そこで得られた結果を加味したうえでイベントの構成を考えることができます。
Event analytics機能では、イベント後にSlidoの投票機能で得られたデータをExcel形式でエクスポートすることができる機能。イベント中に参加者の意見を全て把握するのは困難ですが、この機能を活用することでイベント後に見返すことができ、参加者へのアフターフォローやフィードバックに役立てることができます。
参加者とのコミュニケーションが取れない
大人数が参加するイベントやオンラインでのイベントでは、参加者が自分の意見を発信することに消極的になってしまいがち。
だからと言ってウェビナー運営主催者が一方的に話すだけでは、マーケティングとしてのウェビナーは成功しません。
そこでおすすめしたいのがSlidoのQ&A機能です。
Q&A機能では、イベント中、参加者の好きなタイミングで質問を投稿することが可能。匿名投稿が可能なのも嬉しいポイントです。
ウェビナー運営側はモデレーション機能を使って不適切な発言を除去できるので、ウェビナーの治安を守ることができます。
ウェビナーがいまいち盛り上がらない
ウェビナーの盛り上がりに欠けると、途中離脱する参加者が出てきてしまいます。
充実した満足感あるウェビナーを目指すならSlidoのLive polls機能の活用がおすすめ。
Live pollsの機能と概要は以下の通りです。
機能 | 概要 |
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Multiple choice | 選択式投票機能。参加者の意見を簡単に収集。 |
Word cloud | 意見をワードクラウド化し、キーワードを抽出可能。 |
Quiz | クイズ機能。エンターテインメント性を向上。 |
Rating | 評価投票機能。最大10段階でイベントの満足度を可視化。 |
Open text | フリーフォーマット入力機能。アンケート時の自由記述等に有効。 |
Ranking | 重要度順にランク付け。意見に順列させることが可能。 |
これらの機能を活用することで、リアルタイムのコミュニケーションが可能、インタラクティブなウェビナーを実現することができます。
ウェビナー運営を効率化、効果なマーケティングを実行したい方はぜひSlidoの導入をご検討ください。
まとめ
- ウェビナーを導入することで、業務効率化やコスト削減といったメリットを期待できる
- ツールの機能を活用し、効果的で効率的なウェビナー運営を心がけることが大切
- ウェビナー運営に不安がある場合は、Zoomオンライン配信サービスやSlidoなどの支援プランを利用するのもおすすめ
リモートワークや在宅勤務の導入が加速する現代において、ウェビナーはビジネスシーンに欠かせないツールの1つとなりつつあります。
NECネッツエスアイでは導入から企画・運営、また配信オペレーターの育成支援などのウェビナー運営委託サービスを実施しているので、ウェビナーの活用をお考えの方はぜひ一度お問い合わせください。
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