Webセミナーの録画は違法?著作権のキホンと配信参加時の注意点

Webセミナーの録画方法と違法にあたるケース・対処法まとめ

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Webセミナーの配信を録画する際は、著作権法等の法律に触れていないかどうかを確認することが大切です。

この記事では、Webセミナーの録画方法と、録画が「違法」となるケースについて解説します。

違法行為を避けたうえで配信を記録するための方法も紹介しているので、Webセミナーへの参加を予定している方はぜひ参考にしてみてください。

Webセミナーの配信は録画してもバレない?

Webセミナーの配信は録画してもバレない?

Webセミナーの配信を録画する場合、どの方法で録画するのかによって主催者への通知の有無が異なります。

まずは録画方法の特徴と、デバイスの機能を利用した録画の手順について詳しく見ていきましょう。

配信ツールの機能を利用する場合

配信ツールに搭載されているレコーディング機能を利用する場合は、配信を録画していることが主催者および他の参加者に通知されます。

また配信ツールの場合、そもそも主催者の許可を得ていない場合は録画機能を利用できない仕様となっているため、主催者にバレずに録画を行うことは不可能です。

デバイスの機能を利用する場合

主催者や他の参加者に通知されない形でWebセミナーを録画したい場合は、配信を視聴しているデバイスの機能を利用する方法が挙げられます。

各デバイスの機能を利用した録画の手順は以下の通りです。

Windowsでの録画方法

Windows10・11を利用している場合は、標準搭載されている「Xbox Game bar」での録画方法がおすすめです。

ゲームバーを利用したWebセミナーの録画方法は以下の通りです。

  1. Webセミナーの配信画面を表示した状態で「Windowsキー + Gキー」を押す
  2. 「Windowsキー + Altキー + Rキー」を同時に押してWebセミナーの録画を開始/停止

録画後のデータはローカルのビデオフォルダに保存されます。

Mac OSでの録画方法

Macパソコンを利用している場合は、標準搭載されている「QuickTime player」での録画方法がおすすめです。

QuickTime playerを利用したWebセミナーの録画方法は以下の通りです。

  1. QuickTime playerを起動して「ファイル」をクリック
  2. 「新規画面収録」をクリック
  3. 「画面収録」をクリック
  4. 録画範囲をドラッグし「収録を開始」をクリック
  5. 「commandキー + controlキー + escキー」を押してWebセミナーの録画を停止

なおQuickTime playerで録音できるのはマイク音声のみとなっており、内部音声の録音には対応していない点に注意しましょう。

iOSでの録画方法

iPhone・iPadを利用している場合は、「画面収録」機能による録画方法がおすすめです。

「画面収録」機能を利用した録画方法は以下の通りです。

  1. 「設定」アプリをタップ
  2. 「コントロールセンター」をタップ
  3. 「コントロールをカスタマイズ」をタップ
  4. 「画面収録」の左にある「+」をタップ
  5. コントロールセンターを表示して「画面収録」をタップ(3秒後に録画開始)
  6. 画面左上の赤いボタンをタップしてWebセミナーの録画を停止

録画したWebセミナーの動画は自動的に写真フォルダへ保存されます。

Androidでの録画方法

Android端末を利用している場合は、「スクリーンレコード」機能による録画方法がおすすめです。

「スクリーンレコード」機能を利用した録画方法は以下の通りです。

  1. 通知バーを表示して「スクリーンレコード」をタップ
  2. 録音・タップの記録の有無を選択して「開始」をタップ
  3. 通知バーを表示して「タップして停止」をタップしてWebセミナーの録画を停止

録画したWebセミナーの動画は自動的にギャラリーへ保存されます。

Webセミナーの録画が「違法」に当たるケースとは

Webセミナーの録画が「違法」に当たるケースとは

デバイスの機能を利用することで、主催者や他の参加者にバレずに配信を録画することができます。

ただし、主催者の許可を得ずにWebセミナーの配信を録画した場合、ケースによっては「違法行為」とみなされる可能性があるため注意が必要です。

続いて、著作権の概要と、Webセミナーの録画が違法にあたるケースについて詳しく見ていきましょう。

著作権の基本

Webセミナーの録画に関わってくるのは「著作権法」という法律です。

著作権とは著作物を保護する権利のことで、文化庁では以下を著作物として定義しています。

著作権法で保護の対象となる著作物であるためには,以下の事項をすべて満たすものである必要があります。
(1)「思想又は感情」を表現したものであること
→ 単なるデータが除かれます。
(2)思想又は感情を「表現したもの」であること
→ アイデア等が除かれます。
(3)思想又は感情を「創作的」に表現したものであること
→ 他人の作品の単なる模倣が除かれます。
(4)「文芸,学術,美術又は音楽の範囲」に属するものであること
→ 工業製品等が除かれます。

具体的には,小説,音楽,美術,映画,コンピュータプログラム等が,著作権法上,著作物の例示として挙げられています。
その他,編集物で素材の選択又は配列によって創作性を有するものは,編集著作物として保護されます。新聞,雑誌,百科事典等がこれに該当します。
引用:https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/gaiyo/chosakubutsu.html

つまり、著作物とは「自身の思想や感情を表現した創作物」のことであり、Webセミナーの配信動画や配信で使用されるスライド資料等もこれに該当すると考えられます。

録画データのアップロードや販売は違法行為

Webセミナーの録画が「違法」と判断される主なケースは以下の通りです。

  • 主催者の許可を得ずに録画したデータを公開した
  • 主催者の許可を得ずに録画したデータを第三者に配布した
  • 主催者の許可を得ずに録画データを販売した
  • 違法に録画されたデータであると知りながらダウンロード・購入した 等

このように、他者の著作物を利用して何らかの利益を得ようとすることは違法行為にあたります。

私的利用の場合も違法となる可能性がある

上記のような行為が違法にあたることは多くの方が理解されていると思いますが、実は個人利用の場合でも違法と判断される可能性があります。

以下は平成24年6月27日に公布された「著作権法の一部を改正する法律」の概要です。

私的使用の目的をもって、有償著作物等(※)の著作権又は著作隣接権を侵害する自動公衆送信を受信して行うデジタル方式の録音又は録画を、自らその事実を知りながら(※)行って著作権又は著作隣接権を侵害した者は、2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金に処し、又はこれを併科することとされました。

(※)「有償著作物等」とは、録音され、又は録画された著作物、実演、レコード又は放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像であって、有償で公衆に提供され、又は提示されているもの(その提供又は提示が著作権又は著作隣接権を侵害しないものに限る。)をいいます。
引用:https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/h24_hokaisei/

このように、自分だけが録画データを利用する場合でも違法となるケースがあると示されています。

主催者の許可を得ずにWebセミナーを録画する行為は、それ自体が違法となる可能性があるということを覚えておきましょう。

違法行為を避けたうえで配信を記録するには

違法行為を避けたうえで配信を記録するには

ここからは、違法行為を避けたうえで配信を記録するための方法を解説していきます。

主催者側に録画の許可をとる

どうしてもWebセミナーを録画したい場合は、事前に主催者の許可を得るというのが確実な方法です。

また参加者が顔出しを行うケースでは、他の参加者にも許可を取る必要があります。

個人情報を含む録画映像をインターネット上に無断で掲載した場合、著作権だけでなく肖像権等にも違反する可能性があるため注意しましょう。

主催者がデータを配布してくれる場合もある

Webセミナーの中には、後日主催者から録画映像の配信が行われるケースもあります。

主催者が配信するデータであれば安心して再生・保存できますし、特典映像が追加されているケース等もあるため、より満足度の高いデータを視聴できます。

自分で録画を行う前に、こうした録画配信が行われるのかどうかを主催者に確認してみると良いでしょう。

記事まとめ

記事まとめ
  • デバイスの機能を利用すれば主催者にバレることなくWebセミナーを録画できる
  • 主催者の許可を得ずに録画した場合は違法行為と判断される可能性ため注意が必要
  • 違法行為は避け、主催者の許可を得たうえでWebセミナーを録画することが推奨される

Webセミナーは手軽に配信・視聴できる便利な仕組みですが、不適切な使い方は違法行為とみなされる可能性があるため注意しましょう。

主催者が提示するルールや注意事項をしっかりと確認し、ルールを守ったうえでWebセミナーの視聴をお楽しみください。

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