パソコンやスマホ・タブレットで使うことの多いZoomですが、ダイヤルインという機能を使えば従来の電話(携帯電話・固定電話)でもミーティングに参加できます。
この記事では、ダイヤルインによるZoomの使い方と、インターネット経由での通話との違いについて解説。
データ通信が行えない場合でもZoomに参加できるよう、ダイヤルインの設定方法をチェックしておきましょう。
ダイヤルインによるZoom利用が有効なケース
ダイヤルインとは、電話番号を使ってZoomミーティングに参加できる機能のことです。
まずは、どのような場合にダイヤルイン機能が役立つのか、主な利用シーンについて見ていきましょう。
携帯電話・固定電話から会議に参加する
以下のケースでは、パソコン・スマホからミーティングに参加することができません。
- パソコンにマイク・スピーカーが付属していない(=音声のやり取りができない)
- スマホ・タブレットを持っていない
このような場合は、従来の携帯電話や固定電話からZoomに参加することで、音声通話を利用できます。
ただし、ダイヤルインの場合は音声通話のみとなり、ビデオ通話や画面共有といった機能は利用できません。
そのため、パソコンと電話からそれぞれZoomに参加し、画面共有と音声通話を並行するというやり方がおすすめです。
スマホで速度制限がかかっているケース
Zoomのビデオ通話はデータ通信によって行われており、WiFi環境がない場合はスマホの容量を消費します。
そのため、容量不足によってデータ通信が制限されている場合、Zoomを起動しても会話にラグが生じたり、映像が乱れたりと不安定になる可能性も。
音声通話のみでも問題ない内容であれば、ダイヤルインを使って参加した方がスムーズに進行できるでしょう。
Zoomで音声通話を行う場合の設定方法
続いて、Zoomでダイヤルインを利用する場合の具体的な手順について詳しく見ていきましょう。
パソコンで画面共有、電話で音声通話を行う手順(Windows・Mac)
Zoomミーティング参加中、パソコンで画面共有を行い、電話からZoomミーティングに音声参加する場合の手順は以下の通りです。
- パソコンでZoomミーティングに参加
- 「電話で参加」をクリック(表示されない場合は、ツールバーの左にある「ミュート解除」から「電話のオーディオに切り替える」をクリック)
- 発信元の国を選択(例:日本)
- 表示された電話番号に電話をかける(日本の場合は「03-4578-1488」または「0524-56-4439」)
- 音声案内に従ってミーティングIDを入力後、「#」をプッシュ
- 参加者IDを入力し、「#」をプッシュ
スマホ・タブレットで画面共有、音声通話のみダイヤルインを行う手順(iPad・iPhone・Android)
Zoomミーティング参加中、スマホ・タブレットからダイヤルインによってZoomミーティングへ音声参加する場合の手順は以下の通りです。※電話でオーディオに接続した後、Zoomミーティングアプリケーションに必ず戻ってください。
- Zoomミーティングに参加
- 「ダイヤルイン」をタップ
- 発信元の国を選択(例:日本)
- 表示された電話番号をタップ(日本の場合は「03-4578-1488」または「0524-56-4439」)
- 「発信」をタップ
音声通話のみでダイヤルインを行う手順(携帯電話のみ)
パソコンやスマホで画面共有をせず、携帯電話のみでZoomを利用する場合の手順は以下の通りとなっています。
- Zoomミーティングの招待メールに記載されている番号に電話をかける(日本の場合は「03-4578-1488」または「0524-56-4439」)
- 音声案内に従ってミーティングIDを入力後、「#」をプッシュ
- 再度「#」をプッシュして待機
- パスワードを入力後、「#」をプッシュ
ダイヤルインの場合は通話料がかかる点に注意
ダイヤルインを利用してZoomミーティングに参加した場合、通話時間に応じた通話料がかかります。
ミーティングが長時間にわたると通話料が高額になる可能性があるので、携帯電話の通話プランが無制限でない場合は使い過ぎに注意しましょう。
またダイヤルインを利用する際、グローバルダイヤルインの地域がアメリカや香港・中国などの海外に設定されていると、国際電話にかかってしまいます。
国際電話の場合は通話料が高額になる可能性があるため、利用前に地域の設定を見直すことが大切です。
グローバルダイヤルインの設定を「日本」に変更・確認する手順は以下の通りです。
- ZoomのWebサイトへアクセスしサインイン
- マイアカウントページの左側メニューから「設定」をクリック
- 「電話会議」タブ内の「グローバルダイヤルインの国/地域」までスクロール
- 「国名(デフォルトはアメリカ合衆国)」の横にある「編集(鉛筆マーク)」をクリック
- 「日本」をチェック
- 「アメリカ合衆国」の横にある「×」をクリック
- デフォルトのダイヤルイン国/地域が「日本」であることを確認
- 「保存」をクリック
ビデオ通話が可能な場合はダイヤルインの必要なし
マイクやスピーカーが付属しており、パソコンだけでZoomを利用できる場合や、スマホのデータ通信が利用可能な環境にいる場合は、ダイヤルインを利用する必要はありません。
ダイヤルインは通話料が発生するため、基本的には機能そのものをオフにして、コンピューター音声(インターネットを使用した通話)を利用するようにしましょう。
ダイヤルインをオフにする方法(Webブラウザ版)
- ZoomのWebサイトへアクセスしサインイン
- マイアカウントページの左側メニューから「設定」をクリック
- 「ミーティング」タブ内の「ミーティングのスケジュール」から「オーディオタイプ」の「コンピュータオーディオ」をチェック
なお、ホストとしてZoomミーティングを開催する場合、上記の設定を行うと参加者によるダイヤルインもオフとなります。
参加者が誤ってダイヤルインを利用するリスクがなくなり、通話料発生のトラブルを避けたい場合に有効です。
ダイヤルインをオフにする方法(デスクトップアプリ)
- デスクトップアプリを起動し、画面右上の「設定(歯車アイコン)」をクリック
- 左側メニューから「オーディオ」をクリック
- 「ミーティングへの接続時に、自動的にコンピューターでオーディオに接続」をチェック
ダイヤルインをオフにする方法(モバイルアプリ)
- モバイルアプリを起動し、画面右下の「設定」をタップ
- 「ミーティング」をタップ
- 「オーディオ」から「自動接続オーディオ」をタップ
- 「オフ」をチェック
- 「完了」をタップ
まとめ
- ダイヤルイン設定は携帯電話や速度制限中のスマホからZoomに参加する場合に有効
- ダイヤルインの利用には通話時間に応じた通話料がかかる点に注意
- インターネット経由の通話が可能な場合は、ダイヤルインの設定をオフにしておくと安心
Zoomの有料プランでは、海外のユーザーと音声通話を行う際、相手側に通話料の負担が発生しないようにできる「プレミアムオーディオ」のオプションを設定することができます。
このオプションを追加すればフリーダイヤルによる音声通話の利用が可能となるので、海外の支店やスタッフとZoomを行う機会が多い場合は合わせて検討してみてください。