Zoomに参加するためにアプリをインストールしたけれど、変な画面が出てなんだか様子がおかしい…。
そんな場合、もしかしたらZoomアプリが偽物なのかもしれません。
この記事では、Zoomアプリをインストールするときに本物と偽物を見分ける方法や、誤って偽アプリをインストールしてしまった場合の対処方法を紹介します。
偽アプリに騙されないために、ぜひ参考にしてください。
偽物アプリを入れるとどうなる?
Zoomアプリをインターネットで検索すると、偽のZoomアプリのサイトがヒットすることがあるようです。
本物と間違えて偽アプリをインストールしてしまったらどうなるのでしょうか。
偽のセキュリティ警告が表示され、料金を請求される
2020年4月に「情報処理推進機構」(IPA)が注意喚起した内容によると、Zoomの偽アプリをインストールしたことによって、次のような被害が確認されているようです。
- インストールして起動すると偽のセキュリティ警告画面が表示される
- 画面に表示された電話番号に電話すると、サポート料金を請求される
「パソコンがウイルスに感染しました」といった偽のセキュリティ警告を表示させて消費者の不安を煽り、ウイルス除去費用やセキュリティソフトのライセンス料と偽って料金を詐取する手口は「サポート詐欺」と呼ばれています。
サポート詐欺は10年近く前から存在を確認されており、2018年には国民生活センターからも注意喚起がなされていました。
Zoomの偽アプリは、Zoomの知名度を利用したネット詐欺ということになります。
詐欺サイトの手口はいろいろ
今回確認されたZoomの偽アプリは、警告画面に表示された電話番号への連絡を促し、サポート代として金銭を騙し取ろうとするものでしたが、詐欺サイトの手口は他にもいろいろなパターンがあります。
- 企業や大手ショップのサイトになりすまし、個人情報やクレジットカード番号を入力させる
- 「アカウントの更新が必要」「パスワードを変更してください」といったメッセージを表示し、偽サイト上でログイン情報を取得する
- 偽のインターネットショップで商品を購入させ、商品を発送しない
こういった手口の被害に遭わないために、インターネットではサイトの安全性を確認してから利用するようにしましょう。
よく知らないサイトでは、買い物したり個人情報を入力しないよう注意してください。
最近では、本物のサイトに酷似した偽サイトも出回っているので、アクセスする際にはURLが正しいかどうかも確認するのがより安全といえます。
ウイルスに感染するリスクも
本物ではないZoomのインストーラーを実行することには、ウイルス感染のリスクもあります。
金銭詐取が目的の詐欺サイトだけではなく、ウイルスに感染させることを目的として、偽のインストーラーを実行させる手口もあるからです。
悪意のあるプログラムを自分のパソコンにインストールすると、パスワードを盗み取られたり、メールを介してウイルスを拡散されたりします。
パソコンにアプリをインストールするときには、出どころのわからないファイルを実行しないように注意しましょう。
Zoomパソコンアプリ(Windows・Mac)の本物を入手する方法
偽アプリが出回っているからといって、Zoomのインストールが危険というわけではありません。
ただし、インストールするときは、本物かどうかを自分で見分けなければなりません。
この章では、パソコン用Zoomアプリの本物を入手する方法を解説します。
正規のサイトからダウンロードする
パソコンでZoomのインストール方法を検索すると複数のサイトが出てきますが、中には正規サイトに見せかけた偽サイトが混ざっているかもしれません。
本物のインストーラーを入手するには、Zoom公式サイトのダウンロードセンターを利用するのが最も確実です。
- Zoomの公式サイト(https://zoom.us/)にアクセスします。
- ダウンロードセンターの「ミーティングクライアント」をクリックします。
- パソコン版アプリは「Zoom Desktop Client」をクリックしてダウンロードします。
- ダウンロードしたファイルを実行するとインストール開始します。
発行元を確認してから実行する
ダウンロードしたインストーラー(exeファイル)を実行する際の発行元表示からも、本物かどうかを確認できます。
発行元が「Zoom Video Communications, Inc.」となっているのが本物です。
「不明な発行元」になっている場合は偽物である可能性が高いので、実行しないほうが無難です。
Zoomモバイルアプリ(iPhone・Android)の本物を入手する方法
次に、本物のZoomモバイルアプリをインストールする方法です。
アプリストアからインストールする
スマホへのアプリのインストールは、アプリストアから行います。
- iPhoneの場合:App Store
- Androidの場合:Google Play
スマホでは、セキュリティ対策のため、通常の方法ではアプリストア以外の方法でアプリをインストールできないようになっています。
裏技的な方法もあることはあるのですが、セキュリティリスクが伴うためおすすめしません。
Zoomアプリを入手する際も、基本的にアプリストアからインストールしましょう。
モバイルアプリの名称は「ZOOM Cloud Meetings」
アプリストアからZoomを検索すると、「Zoom」と付くアプリが複数ヒットする場合があります。
このうち、Zoomミーティングに参加するためのアプリは「ZOOM Cloud Meetings」です。
発行元は「Zoom Video Communications, Inc.」になっていますので、確認してからインストールを行ってください。
偽物をインストールしてしまった場合は
誤って偽物のZoomアプリをインストールしてしまった場合、個人情報の漏洩やウイルス感染などの危険があります。
放っておかず、すぐに対処しましょう。
パソコンをネットワークから切断する
ウイルス感染の場合、ネットワーク経由でウイルスをばらまいてしまうことがあります。
怪しいアプリをインストールしてしまった場合やパソコンの動きがおかしい場合は、被害の拡大を防ぐため、まずパソコンをネットワークから切り離しましょう。
偽物のZoomアプリをアンインストールする
悪意のあるプログラムをアプリをパソコンに残しておくと、いつ悪さをするかわかりません。
偽物と気づいたら、すぐにアンインストールしてください。
パソコンが動かない・画面が消えない場合は再起動
画面に表示された偽の警告画面が消えず、操作ができない場合は、パソコンを再起動してください。
ウイルススキャンを実行する
怪しいファイルをパソコン上で実行した場合は、アプリをアンインストールしてもパソコン内にウイルス感染したファイルが残っているかもしれません。
アプリをアンインストールした後は、セキュリティソフトでウイルススキャンを行いましょう。
金銭的被害に遭った場合は
万一、Zoom偽アプリの警告に誘導されてお金を払ってしまった場合、まずは警察に被害届を出しましょう。
被害届を出したら、振込先の金融機関に報告してください。
口座が犯罪に利用された場合は口座凍結ができる場合があります。
クレジットカードで支払をしている場合は、カード番号を悪用される恐れがありますので、速やかにカード会社に連絡しましょう。
まとめ
- Zoomの偽アプリが出回っている
- 偽アプリは詐欺サイトやウイルスなどの可能性がある
- パソコン版の本物のアプリは、Zoom正規サイトのダウンロードセンターから入手
- スマホ用モバイルアプリは、アプリストアから「Zoom Cloud Meetings」をインストールする
- 誤って偽物をインストールした場合は直ちにアンインストール、ウイルススキャンを行う
- 金銭的被害に遭ったら、直ちに被害届を提出し、金融機関・カード会社に連絡
この記事でご紹介した内容は、Zoomに限らず、不正アプリやフィッシング詐欺全般への対策方法でもあります。
インターネットを安全・快適に使うために、詐欺サイトや偽アプリには十分気をつけてください。