会社での電話対応はプライベートの着信・発信と比べて、注意しなければいけない点が多く大変ですよね。
電話に出て相手の名前や用件を聞き取るだけでもやっとなのに、着信があったタイミングで担当者が不在・会社に戻らないといったイレギュラーが発生して困ってしまったという経験がある方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、会社で電話対応する際に担当者が不在・会社に戻らない場合の適切な対応方法を解説します。
現場で使えるフレーズ集も紹介するのでぜひお役立てください。
担当者が不在・会社に戻らない場合|基本の電話対応
従業員が不在・会社に戻らない場合に、着信の相手にその従業員を指名されるとドキッとしてしまう方もいるでしょう。
しかし、電話対応の基本の流れを押さえておけばスムーズに対応することができます。
ここで、担当者が不在・会社に戻らない場合に役立つ基本の電話対応を確認しましょう。
まずは担当者の在席状況をチェック
自分がとった着信の相手が、不在もしくは会社に戻らない可能性がある従業員を指名したときは、落ち着いて担当者の在席状況を確認します。
朝会社についたときに他の従業員のスケジュールを確認する方もいるかもしれませんが、変更されている可能性があるため着信があったタイミングで再確認しましょう。
担当者の在席状況を把握するときのチェック項目は下記のとおりです。
- 担当者が社内にいるのか
- 不在・会社に戻らない理由はなにか
- 折り返しの連絡をする場合、いつ頃なら可能か
なお、担当者の在席確認に時間がかかりそうなときは着信を一度保留にして、落ち着いて正確な情報を把握します。
着信相手に不在であること・戻りの予定を伝える
担当者の在席状況を確認できたら、着信相手に従業員が不在であることもしくは会社に帰らないこととその理由を伝えます。
担当者がいつ頃戻ってくるか分かる場合は、その予定もあわせて伝えることで着信相手を安心させることができます。
着信相手から用件を聞きとる
次に、着信相手に電話をかけてきた理由を尋ねましょう。
緊急性の高い用件は状況に応じて、電話を切ってから担当者へ連絡し、今後の対応について確認します。担当者と連絡をとることが難しい場合は、上司に判断を仰ぎましょう。
なかには「担当者と直接話したいから大丈夫」と用件の聞き取りを断ってくる方もいるかもしれませんが、この場合は着信相手の希望を優先します。
対応方法を尋ねる
続いて、着信相手にどのような対応方法を希望するか尋ねます。
担当者が不在・会社に戻らない場合の対応方法としては、下記のようなものが一般的です。
- 担当者が戻り次第、着信相手に折り返し連絡する
- 担当へ電話があった旨だけを伝える
- 担当者へ伝言を伝える
- 着信相手から再度連絡してもらう など
「着信相手から再度連絡してもらう」場合はこちらから折り返さなくても構いませんが、担当者に電話があった旨はしっかり連携するようにします。
折り返しを希望された場合は、相手の連絡先を確認する
着信相手から折り返しの連絡を希望されたときは、連絡先を確認しましょう。相手の名前と折り返し先を尋ね、復唱して確認します。
万が一正確に聞き取れなかった場合は、「申し訳ございません、もう一度お名前をお伺いできますでしょうか」と尋ねるといいでしょう。
電話を切る
相手の名前や連絡先、用件などの聞き取りが完了したら電話を切ります。
受話器はそっと優しく置くようにします。乱暴に置くと相手の電話口で「ガチャン」という音がなってしまい、会社の心象を悪くすることがあるので注意が必要です。
指でフックを押してから受話器を置くとより丁寧で良いでしょう。
担当者に電話があったことを伝える
電話対応が完了したら、担当者に電話があったことを伝言します。
会社によって独自のルールが定められていることもありますが、伝言メモなどに着信があった日時、相手の会社名・名前、用件、折り返しの要否をまとめて連携するケースが一般的です。
電話やチャットツールなどを使って担当者に連絡する方法もありますが、確実に連携できる方法を用いるようにします。
担当者が外出で不在の場合に使えるフレーズ集
以下はお客様や取引先などから着信があったタイミングで、担当者が不在・会社に戻らない場合に電話対応で使えるフレーズです。
状況に合わせて活用してみてください。
- 「かしこまりました。○○(担当者の名前)の在席状況を確認いたしますので、少々お待ちいただけますでしょうか」
- 「申し訳ございません。○○(担当者の名前)はあいにく外出中でございます。戻り予定は△時頃です」
- 「○○(担当者の名前)は出張中で、本日は会社に戻らない予定です。次の出社予定は□日ですが、いかがいたいましょうか」
- 「□日でよろしければ、○○(担当者の名前)から折り返しのご連絡をいたしますがご都合いかがでしょうか」
- 「よろしければ、私がご用件をお伺いいたします」
担当者が不在・会社に戻らない場合に気を付けたいポイント
最後に、担当者が不在・会社に戻らない場合に、電話対応で注意したいポイントを2つ解説します。
理由は簡潔でOK
着信相手が指名した担当者が不在・会社に戻らないときはその理由を伝える必要があると先に解説しましたが、その内容は簡潔で構いません。
例えば、「出張中」「外出中」「離席中」「会議中」といった言葉を使って電話対応するといいでしょう。
休暇中の場合もその旨を伝えます。なお担当者が休暇中にとる行動はプライベートな内容になるので、着信相手に報告する必要はありません。
従業員個人の番号は伝えない
担当者が不在・会社に戻らないことを着信相手に伝えると、「従業員個人が持つ携帯電話の番号を教えてくれないか」と頼まれるケースもあります。
社用携帯の番号であれば基本的には伝えても問題ありませんが、私用携帯の番号は個人情報になるため着信相手にお願いされても教えないようにしましょう。
例えば、「申し訳ございません、私用携帯の番号は個人情報になるためお伝えすることができません。
社用携帯の番号であれば可能ですが、いかがいたしましょう」といったフレーズで電話対応するといいかもしれません。
まとめ
電話対応の際に担当者が不在・会社に戻らない場合は、その旨と理由を着信相手に伝えるようにします。
理由は具体化せず、ざっくりした内容で構いません。
相手の希望に応じて担当者から折り返し連絡したり、その場で質問に回答したりなどの適切な対応をとりましょう。
少しでも判断に迷う場合は自分だけ電話対応を完結させようとせず、先輩や上司の判断を仰ぐことが大切です。