本記事は一般的な取組みについて記載したもので、NECネッツエスアイでの取組みを紹介したものではありません。予めご了承ください。
オフィスで働いていると、電話が鳴らない日はまずないのではないでしょうか。
限られた時間のなかで仕事をこなす会社員にとって、電話対応でたびたび業務を中断させられることは効率低下の要因になっている可能性があります。
もちろん、業務上必要な電話には対応する必要がありますが、就業時間中に取る電話のうち、自分が対応しなければならない電話は何割くらいでしょうか。
他の人への電話の取り次ぎは、本当に自分がやらなければならないことなのか、疑問に思っている方もいるかもしれません。
この記事では、不要な電話対応をなくして業務効率を向上させるための、「電話対応の自動化」について解説します。
電話対応の問題点
企業において電話対応の優先度は非常に高く、電話が鳴ったら3コール以内に取るのが一般的なビジネスマナーとなっています。
取引先からの電話を取ることができなかったら、受注のチャンスを逃してしまったり、重要な情報を得ることができなかったりといった不利益が生じるからです。
しかし、>担当者に直通ではなく、会社や部署の代表番号の場合は、誰あてなのか・用件は何なのかもわからない電話に出なければなりません。
電話を取った以上は最後まで責任を持って対応しなければならず、想像以上に時間も気力も使ってしまうことも多いものです。
固定電話の対応を人が行うことで様々なデメリットが発生し、社内のリソースを消費してしまっていることにも意識を向けねばなりません。
- 担当外・他部署への電話に時間を取られる
- 用件の聞き取りや取り次ぎのミスが発生しやすい
- セールス電話につかまる
- 時間外対応が発生する
担当外・他部署への電話に時間を取られる
電話が自分あてではない場合は、取り次ぎが発生します。
同じフロアの担当者あての場合はすぐに取り次げることもありますが、不在の場合は伝言を受けなければなりません。
中には他部署あての電話が間違ってかかってきたり、担当者不明の場合もあります。
こうした電話で用件を聞いて担当を調べていたら、あっという間に10分くらい経っていることも珍しくありません。
用件の聞き取りや取り次ぎのミスが発生しやすい
自分の担当ではない用件については、内容や用語を熟知していないことも多く、用件を聞き間違えたり、誤った解釈をしてしまったりすることもあります。
また、電話の本数が多く次々に電話を取らなければならない状況では、1本1本の電話の内容を整理する時間がなく、伝言の内容や取り次ぎ先が混ざってしまうなどのヒューマンエラーも起こりやすくなります。
セールス電話につかまる
会社には営業電話もかかってきます。
営業とわかった瞬間に切りたくても、企業の対応としてガチャ切りはふさわしくありません。
正当な理由を伝えて穏便に断るためには時間も神経も使うことになり、対応後にどっと疲れが出てしまうこともあるでしょう。
時間外対応が発生する
終業間際にかかってきた電話の対応で残業になってしまうことは少なくありません。
また、営業時間外も電話が着信する設定になっている場合には、終業後であっても電話が鳴ったら無視することはできないものです。
しかし、時間外対応が常態化してしまうと、取引先やお客様に「あそこは時間外でも対応してくれる」と判断され、いつまでも時間外の電話が減らないという負の連鎖を起こしてしまいます。
自動化サービス導入のメリット
全ての電話に人が応対していると、本来の業務のための時間が削られてしまい、効率の低下を避けられません。
電話業務の負担が大きく、対応の見直しを検討されている企業におすすめなのが、システムを導入して電話対応を自動化する方法です。
電話対応自動化サービスを導入すると、
- 取り次ぎする必要がない
- 着信を用件や担当者で振り分けできる
- セールス電話から解放される
- 時間外はメッセージを録音
電話の一次対応をシステムが行うことで、間に第三者を介さず電話を担当者へ直接渡すことができるようになり、電話対応の負担軽減だけではなく、担当者へのアクセスもスピードアップします。
また、セールス電話や時間外の電話は、人が応答してしまうと断ったり途中で切り上げたりすることが難しく、最後まで対応する羽目になってしまいます。
こうした電話を自動化サービスに任せられるメリットは大きいです。
取り次ぎする必要がない
自動化サービスを導入すると、人から人への電話の取り次ぎがほぼ不要になります。
受けた電話を条件に応じてしかるべき部署や担当者に転送することができるので、担当外の電話に煩わされることはありません。
顧客にとっても、電話の相手が変わるたびに何度も同じことを説明する必要がなくなり時間の節約になります。
着信を用件や担当者で振り分けできる
電話対応の自動化サービスでは、音声ガイダンスで番号を選択させたり、相手の発話を音声認識して、用件や担当者別に電話を振り分けます。
これにより、対応前に用件などの情報を得て準備をしてから電話に出ることができるようになり、対応に余裕が生まれます。
セールス電話から解放される
セールス電話は、電話が自動応答になっている時点であきらめて撤退することも少なくありません。
メッセージを残している場合は録音を聞いて、興味がある内容のときだけ相手にコンタクトを取ればよいのです。
断るタイミングを探りながら興味のない話を聞かされて時間を無駄にする必要はもうありません。
時間外はメッセージを録音
時間外でも取引先からかかってくるかもしれないと思うと、電話を完全にシャットアウトするのは抵抗があるかもしれません。
時間外は留守番電話のように相手がメッセージを録音できるように設定しておけば、内容を聞いて翌営業日に対応できるため、せっかくかけてきてくれた相手にも失礼になりません。
別に時間外窓口がある場合は、音声ガイダンスでそちらに誘導してもよいでしょう。
電話対応を自動化するサービス
企業の電話対応を自動化するサービスとしては、コールセンターでおなじみの「IVR(自動音声応答システム)」がもっともポピュラーなものと言えるでしょう。
これに加え、最近ではAIを使用した自動応答サービスも登場しました。
IVR(自動音声応答システム)
IVRは、大量の電話を処理するのに適した、音声ガイダンスによる自動応答システムです。
電話をかけると自動ガイダンスで質問が流れ、顧客が対応する番号を押して回答します。
「新規お申し込みは1を、契約情報の変更は2を……それ以外のご用件は9を押してください」というガイダンスで「1」を押すと、新規受付担当の電話に着信する仕組みです。
IVRは選択式の質問だけではなく、番号入力で完結するものには対応できるので、自動応答で契約番号や電話番号などを入力してもらうことも可能です。
CTIと連携すれば、入力された会員情報で顧客データを検索し、あらかじめ顧客情報をパソコン画面に準備することができ、電話がつながってからの聞き取りや待ち時間を短縮します。
よくある問い合わせについては定型の回答を登録しておけば、オペレーターが対応せず最後まで音声応答だけで解決することもできます。
また、IVRはアウトバウンドにも対応しており、大量一斉発信を行って相手が応答したら音声ガイダンスを流すことができるので、架電効率を求められる督促業務やインサイドセールスにも活用されています。
IVRの用途
- コールセンター、カスタマーセンターの受電
- 営業、督促、アンケート調査の架電
AI自動応答サービス
AI(人工知能)の音声認識や自然言語処理を用いて電話対応を行うシステムです。
IVRの場合は選択肢が増えれば増えるほど自動音声が長くなってしまいますが、AIは人の発話を音声認識するので、普通にしゃべってもらうだけでOK。
現在はまだ自由度の高い会話に対応できるレベルではないものの、「はい」「いいえ」で答えられるシナリオで用件を絞り込んだり、部署名や担当者名を聞き取って電話を振り分けることができます。
相手の発話の内容がパターンにない場合も、伝言やメッセージを文字起こしできるので、担当者が確認してフォローすることができるから安心です。
24時間対応でき、電話が集中しても話中にならないため、飲食店やクリニックの予約受付にも適しています。
AI自動応答サービスの用途
- 代表電話の一次対応
- 予約・注文の受付
顧客満足度は変わる?
多くの企業で自動化サービス導入の障害となるのが、「電話対応を自動化すると顧客満足度が低下するのでは」という点です。
確かに、従業員が対応するのに比べて、自動音声やAIは無機質な印象になってしまうのは否めません。
しかし、人が対応しているために発生する「取り次ぎ」や「口頭・メモによる伝言」がサービスのスピードを低下させているのも事実です。
また、電話対応のために本来の業務が中断されれば、その仕事に関わりのある別のお客様にしわ寄せが行ってしまいます。
自分の時間を大切にすることは、相手を尊重することにもつながるのです。
最近では役所や銀行などでも自動受付システムが普及し、音声応答やAI対応にも抵抗が少なくなってきました。
自動化サービスにもさまざまな商品が登場し、自社の条件に合わせたサービスを導入しやすくなっています。
電話を自動化することで生産性が向上すれば、結果的に顧客の評価を上げることにもなるのです。
電話の自動化におすすめ「Canario(カナリオ)」
最近では、電話専門部署だけではなくオフィスの代表電話でも、電話対応自動化ツールの導入事例が増えています。
「電話対応を自動化したいけれど、どのサービスが良いかわからない」
「コールセンターのような高機能は不要。コスパ重視で選びたい」
そんな企業様にぜひおすすめしたいのが、NECネッツエスアイが提供するAI電話対応サービス「Canario(カナリオ)」です。
- AIが一次対応するから電話番が不要
- 名前取次で担当者を指名できる
- 担当者が不明でも、グループへの一斉架電が可能で取りこぼしなし
- 無応答時は伝言をテキスト化して送信するから伝達漏れがゼロに
「Canario(カナリオ)」では、相手が担当者を指名すると、担当者の携帯にコール。
外出先や在宅勤務でも、大切なお客様からの電話を直接受けることができます。
出られなかった場合も、伝言を文字起こししてメールで送ってくれるので、重要な用件には迅速に対応できます。
折り返し不要や優先度の低い案件を後回しにできるのも嬉しいポイントです。
記事まとめ
日々の業務の中で、電話対応と後処理にかけている時間は意外と多いものです。
電話対応を自動化すると、
- 電話による業務の中断がなくなり集中できる
- 属人化による取次ミスがなくなる
- 担当者が直接対応できるから連絡がスムーズになる
- 優先順位をつけやすくなる
といった効果が期待できます。
取り次ぎやたらい回しがなくなれば、自社だけではなく顧客のストレスも軽減。
業務効率化に即、効果が実感できる電話の自動化をぜひ検討してみてください。
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