会社の電話対応では、運悪く営業電話や迷惑電話に当たってしまう可能性があります。
たまに当たるくらいならば良いのですが、営業電話が多いにもかかわらず放置していると自社の業務に悪影響が出てしまうことがあるため、軽視してはいけません。
本記事では、営業電話が多い場合に取るべき対策を紹介します。
営業電話が多い場合、訴えることはできる?
営業電話で企業が迷惑を被っている場合、訴えたり、法的措置を取ることはできるのでしょうか。
どのようなケースが違法行為にあたるのか確認しておきましょう。
特定商取引法で違法とされている行為
営業電話や訪問販売など、事業者から勧誘や営業を行う取引においては、特定商取引法の適用を受けます。
電話営業自体は違法ではありませんが、特定商取引法の中で規制されている行為を行った場合は、訴えることができる場合があります。
- 事業者の社名・氏名を名乗らない
- 断わられた相手に何度も勧誘を行う
事業者の社名・氏名を名乗らない
(電話勧誘販売における氏名等の明示)
第16条
販売業者又は役務提供事業者は、電話勧誘販売をしようとするときは、その勧誘に先立って、その相手方に対し、販売業者又は役務提供事業者の氏名又は名称及びその勧誘を行う者の氏名並びに商品若しくは権利又は役務の種類並びにその電話が売買契約又は役務提供契約の締結について勧誘をするためのものであることを告げなければならない。
断わられた相手に何度も勧誘を行う
(契約を締結しない旨の意思を表示した者に対する勧誘の禁止)
第17条
販売業者又は役務提供事業者は、電話勧誘販売に係る売買契約又は役務提供契約を締結しない旨の意思を表示した者に対し、当該売買契約又は当該役務提供契約の締結について勧誘をしてはならない。
刑法に該当するケース
刑法で定められる脅迫や信用棄損・業務妨害に該当する行為があった場合は刑罰の対象となることがあります。
これは、直接的に危害を加えられた場合に限らず、営業電話においても同じです。
脅迫
(脅迫)
刑法第222条
- 生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
- 親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする。
信用棄損
(信用毀損及び業務妨害)
刑法第233条
虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
営業電話が多い場合に通報できる?
迷惑電話に関する過去の判例を見てみると、数カ月にわたり、数千回のイタズラ電話をしたケースなどで有罪判決が見られました。
営業電話で前述の特定商取引法や刑法に該当する行為がなく、ただ単に「かかってくる回数が多い」というだけでは、通報しても警察が動く可能性は低いと言ってよいでしょう。
会社でできる対策とは
営業電話に対応しなければならない社員の負担を減らすために、会社で今すぐにできる対策を紹介します。
対応スキルを向上させる
営業電話の相手はセールストークのプロです。相手のペースに巻き込まれると、なかなか電話を切らせてもらえません。
対抗するには、こちらの対応スキルを向上させる必要があります。
営業電話の見分け方や効果的な断り方などの情報を共有したり、対応マニュアルを作成しておきましょう。
着信拒否設定(ブロック)する
着信拒否にしてしまえば、以降、その番号からの電話に応答する必要はなくなります。
同じ事業者から何度もかかってくる場合、電話機の着信拒否リストに登録してブロックしてしまいましょう。
ただし、この方法では同じ事業者が番号を変えてかけてきた場合や、新規の営業電話には効果がありません。
また、着信拒否リストの登録件数は限られているため、営業電話の発信元をすべて登録するには足りない場合もあります。
電話代行サービスを利用する
電話代行サービスとは、会社への電話に代わりに応答してくれるサービスです。
会社の電話番号から代行サービスのオフィスへ電話を転送しますので、営業電話を含め、すべての着信に社員が応答する必要がなくなります。
一方、得意先など直接応答したい電話の場合も代行サービスを挟むことになりますのでご注意ください。
IVR(自動音声応答)で対応する
IVRとは、コールセンターや問い合わせ窓口などで使われている、自動音声で応答・案内を行うシステムです。
「新規のお申し込みは1を、ご契約内容の確認は2を……」といったガイダンスを流し、電話を自動で振り分けることができます。
IVRでは有人窓口につながるまでにいくつも質問に回答しなければならない場合がありますので、営業電話の場合は自動音声とわかった時点で諦めてくれることが多いのです。
営業電話が多い会社の電話番はAIにおまかせ!「Canario(カナリオ)」とは
会社の電話番を社員がやっている限り、誰かが営業電話に出る羽目になってしまいます。
そこで、NECネッツエスアイの電話転送サービス「Canario(カナリオ)」を利用し、電話番をAIに変えてみるのはいかがでしょうか。
「Canario(カナリオ)」のメリットは、営業電話に出なくて済むことだけではありません。
AIが電話の相手から担当者名を聞き出し、名前を認識して携帯に電話を転送してくれるので、取り次ぎ業務も自動化できます。
不在時のメッセージはテキスト化して送ってくれますので、電話に出られなかった場合も安心です。
記事まとめ
営業電話が多く、社員が時間を取られてしまっている場合にはすぐに対策が必要です。
会社の電話対応をまるごと自動化できる「Canario(カナリオ)」を導入すれば、営業電話だけではなく、電話の取り次ぎのためにかかっていた時間も取り戻すことができます。
「Canario(カナリオ)」の詳細は、NECネッツエスアイへぜひお気軽にお問い合わせください。