電話対応で正確に情報をやりとりするためには、復唱することが大切です。
しかし、安易に復唱してしまうと相手に不快な思いをさせる可能性があるため注意しなければいけません。
そこで本記事では、電話対応における復唱の重要性や適切なやり方を解説します。
記事の後半では復唱以外にも知っておきたい、電話対応の基本となるマナーを紹介するので役立ててください。
電話対応では用件を復唱することが大切

会社の電話対応ではさまざまな場面で情報を復唱しますが、重要度が高いのは用件の復唱です。
お客様や取引先などから電話をもらったときは、相手の名乗りを聞いた後に用件を聞きます。
復唱は用件を聞き終えたタイミングで行います。
用件を復唱することで万が一聞き取った内容に間違いがあった場合はそれに気づくことができますし、確認される側も「自分の話をきちんと聞き取ってもらえた」と安心感を与えることが可能です。
それでは、ここで復唱確認をしている場合としていない場合を具体的な会話を用いて比較してみましょう。
【NG:復唱確認をしていない場合】

- オペレーター:お電話ありがとうございます。○○会社の△△でございます。
- お客様:最近□□県へ引っ越ししたので、登録の住所を変更したいのですが……
- オペレーター:新しい住所を教えていただけますでしょうか。
上記では復唱確認を行っていないため、オペレーターの対応がそっけない印象を与えてしまっています。
では、この会話の内容で復唱確認を行うとどのような違いが出てくるのでしょうか。
【OK:復唱確認をしている場合】

- オペレーター:お電話ありがとうございます。○○会社の△△でございます。
- お客様:最近□□県へ引っ越ししたので、登録の住所を変更したいのですが……
- オペレーター:□□県へのお引っ越しに伴うご住所のご変更でございますね?それではまず、契約内容を確認いたしますので……
上記では「□□県へ引っ越ししたこと」と「登録の住所を引っ越し先の住所へ変更したいこと」の2つの用件を復唱することで、その内容を確認できています。
オペレーターが復唱したことで、お客様も「自分が話した内容をちゃんと聞き取ってくれている」と安心することができるでしょう。
お客様の住所や電話番号などの情報は個人情報にあたり、特に注意して扱わなければいけない情報です。
聞き取りを誤ってしまうと、後々大きな問題につながる恐れもあるので復唱してしっかり確認するようにしましょう。
復唱するときのポイントとは

電話中に相手から聞き取った情報を復唱するときは、失礼がないように丁寧に対応することが大切です。
この章で、復唱するときのポイントを確認しましょう。
電話番号の復唱の仕方
電話番号を復唱することは1文字違っただけで、まったく別の相手の電話につながってしまうため特に注意して聞き取り・復唱する必要があります。
このため、聞き取った電話番号を一気に復唱するのではなく、番号を区切って復唱し、最後にすべてを復唱して確認するようにします。
具体的な会話例としては以下のとおりです。
- お客様:090の~
- オペレーター:090
- お客様:0000の~
- オペレーター:0000
- お客様:1234です
- オペレーター:1234。確認いたします。お客様のお電話番号は090-0000-1234でお間違いないでしょうか。
クッション言葉を活用

クッション言葉とはそのまま伝えると相手に不快感を与える恐れがあることなどをできるだけ柔らかく伝える際に、前置きとして用いる言葉のことです。
ビジネス枕詞(まくらことば)と呼ばれることもあり、スムーズなコミュニケーションを実現するためにいろいろな場面で使われます。
例えば、次のような場面でクッション言葉を用いると相手に丁寧な印象を与えることができるでしょう。
相手からの依頼や招待を断るとき
電話をかけてきた相手からの依頼や招待を断るときは、相手の気分を害したり、今後の関係が悪くなったりしないか心配になることもありますよね。
こうした場合は、断ることを心苦しく思っていること、相手の気持ちをありがたく感じていることを伝えるために次のようなクッション言葉を用いるようにしましょう。
- せっかくのご厚意ですが
- まことに申し訳ございませんが
相手に尋ねるときや申し出るとき
電話中には相手に何かを尋ねたいときや、相手が必要とすることが分からないことを申し出たいときなどがあるでしょう。
こうした場合は、次のようなクッション言葉を使って相手から話を聞き出します。
- もしよろしければ
- 差し支えなければ
- 恐れ入りますが
- 恐縮ですが
相手の話に反論するとき
ビジネスでさまざまな電話に対応していると、時には相手に対して反論しなければいけないケースも出てくるでしょう。
ただし、相手が取引先や上司だと、反論したことで相手の心象を損ねてしまう場合もあるので次のようなクッション言葉をうまく活用することが大切です。
- 出過ぎたことを申しますが
- 申し上げにくいのですが
心情を復唱するのもおすすめ

相手から聞き出した名前や電話番号などの情報だけでなく、心情を復唱するテクニックもあります。
心情を復唱することで、相手の気持ちに寄り添っていることを伝えられるので電話対応で意識的に活用してみましょう。
例えば、お客様が「○○が来て驚いたんだよ」とおっしゃったときには、「○○が来て驚かれたことと思います」という具合にそのまま復唱すれば問題ありません。
「これだけの対応で本当に大丈夫なの?」と不安に思う方もいるかもしれませんが、相手からすると「自分の気持ちを理解してくれた」と安心できるものです。
電話対応における基本のポイントとは

ビジネスにおける電話対応は、復唱以外にも心得ておきたいさまざまなポイントがあります。
この章では特に大切なポイントを3つに絞って解説します。
3コール以内に受話器をあげる
電話がかかってきたら、3コール以内に受話器を上げて対応しましょう。電話口であまり長くお客様をお待たせしないようにすることが大切です。
万が一3コールを超えてしまった場合は「大変お待たせいたしました」と一言添えて、相手の用件を聞き取るようにします。
なお、「3コール」というルールはあくまでも一般的なもので、会社によっては別のルールが設定されている場合もあるのであらかじめ確認しておくと安心です。
手元に筆記用具を用意する
電話対応にあたる際は、相手から聞き取った情報をしっかりメモできるように筆記用具を手元に用意しておきます。
会話中はしっかり情報を覚えていても、時間が経つと失念してしまう場合もあるでしょう。
お客様や取引先に再度確認するのは失礼にあたるので、聞き取った情報はしっかりメモしておくようにしておきましょう。
受話器は相手が電話を切ってから置く
電話での会話が終わって受話器を置くときは、相手が電話を切ったことを確認してからにします。
その際、乱暴に置くのではなく、指でフックを押してから受話器を置くと丁寧です。
まとめ

会社の電話対応ではさまざまな情報をやりとりするので、正確なコミュニケーションを実現するためにも復唱して確認することが大切です。
クッション言葉などをうまく活用して、しっかり内容を復唱しましょう。
また、電話対応は復唱以外にも細かなマナーがあります。今回紹介した内容を参考に、自社の代表として恥ずかしくない電話対応になるよう心がけましょう。