本記事は一般的な取組みについて記載したもので、NECネッツエスアイでの取組みを紹介したものではありません。予めご了承ください。
オフィスには毎日、さまざまな相手・用件の電話がかかってきます。
状況に応じて適切な方法・タイミングで担当者に取り次ぐ必要があるため、電話が鳴るたびに緊張してしまうこともあると思います。
中でも、他の人に電話をつなぐ「転送」は、スマホや家庭の電話機では行わない操作ですので、戸惑うことも多いです。
この記事では、一般的なビジネスフォンの機能や転送の方法について詳しく解説します。
転送機能の使い方にお悩みの方は参考にしてみてください。
電話対応のコツは操作を覚えること
会社で電話対応を行うときに意外とつまづきやすいのが、電話機の操作です。
スマホや家庭用電話機は、「電話をかける」「電話を受ける」などの基本的な機能については説明書なしで直感的に操作できるものがほとんどです。
ところが、オフィスで広く使われているビジネスフォン(多機能電話機)には、家庭用電話機と異なり、多くのボタンが配置されていますね。
発信・着信の操作も、内線と外線で操作手順が異なる場合もあります。
実際に電話対応を始める前に、まずは説明書などで操作を確認しましょう。
基本操作をマスターすれば、電話がかかってきても慌てることなく落ち着いて対応できるようになります。
オフィスの電話対応にビジネスフォンが必要な理由
ビジネスフォンが採用されているのは、会社にかかってくる大量の電話に効率的に対応するための仕組みがあるからです。
ビジネスフォンとは「主装置+専用電話機」のこと
ビジネスフォンという言葉は、正確には電話機のみを指すのではなく、電話システム全体をあらわす言葉です。
ビジネスフォンの仕組みに不可欠なのが「主装置」という交換機。
主装置は外線を内線で共有したり、内線同士をつなぐ役割を担っているものです。
専用電話機には、内線・外線を使い分けたり、特定の回線を選んで応答したりするためのボタンが付いています。
複数人で電話対応・同時通話を行う企業のためのビジネスフォン
オフィスと家庭では、電話の使い方に以下のような違いがあります。
会社 | 家庭 | |
---|---|---|
電話機の設置台数 | 複数台 | 1台~2台(親機と子機) |
同時着信・通話 | あり | なし |
通話先 | 内線・外線 | 外線 |
他の人への取次方法 | 転送する | 電話をかわる |
家庭の電話は、通常は1回線で、誰かが電話中のときは終わるまで使うことができません。
電話を受けることの多い会社では、常に話し中だったり、電話を取るのが間に合わずに相手が切ってしまったりすると機会損失につながってしまいます。
このため、会社の電話では
- 同時通話ができるように複数のチャンネルを用意する
- 電話機を複数台設置する
- 他の部署の着信に代理で応答する
- 担当者にすばやく転送する
といったことが必須となるのです。
このような高度な着信・通話のコントロールを行うために必要なシステムがビジネスフォンです。
ビジネスフォンの基本機能
たくさんのボタンが並ぶビジネスフォンの電話機では、電話をかけたり受けたりするだけでもさまざまな操作方法があります。
機種によって多少異なりますが、ここでは一般的なビジネスフォンに搭載されている機能を紹介します。
外線
固定電話番号や携帯番号との通話が「外線」です。
ビジネスフォンでは、外線と内線で、応答時・発信時の操作が異なる場合があります。
受話器を上げたときのデフォルトが外線か内線かは、電話機の設定によって違うので注意しましょう。
以下は一例です。実際の操作方法は、お使いの電話機の操作方法を確認してみてください。
外線の受け方
- 着信すると、受話器を上げただけで自動的につながる
- 着信すると、外線ボタンのランプが点灯する。受話器を上げて、ランプが点灯しているボタンを押すと電話がつながる
外線のかけ方
- 相手の番号をプッシュする
- 「外線」ボタンを押してから相手の番号をプッシュする
- 「0」を押してから相手の番号をプッシュする
内線
社内の電話機に割り振られた内線番号間での通話が「内線」です。
それぞれの電話機に短い番号が振られていて、その番号にかけると該当の電話機が鳴ります。
電話機がダイレクトに鳴るのでその席の人が応答することになりますが、不在の場合は他の電話機から代理応答する機能もあります。
内線の受け方
- 自分の電話機あての内線は、受話器を上げただけで電話がつながる
- 他の電話機あての内線を取るには、受話器を上げて「代理応答」ボタンを押す
内線のかけ方
- 相手の内線番号をプッシュする
- 「内線」ボタンを押してから相手の内線番号をプッシュする
短縮ダイヤル
自分の会社の支店や取引先など、かける機会の多い番号は、毎回番号を確認してプッシュするのは面倒だと思います。
そこで、よく使う番号を短縮ダイヤルとして登録しておくと、簡単に発信できるようになる上に、かけ間違いの防止効果もあります。
電話帳では登録した名前で呼び出しを行いますが、短縮ダイヤルは「001」といった数ケタの短い番号を割り当てて、短縮番号だけで発信する機能です。
電話帳を検索するより早く目的の番号を呼び出せます。
ワンタッチダイヤル
ワンタッチダイヤルは、電話機本体にあるワンタッチボタンに電話番号を登録して、ボタン一つで発信する機能です。
短縮ダイヤルよりもさらに操作が簡単ですが、ボタンに割り当てるため、空いているボタンの数しか登録できません。
発信・着信履歴
発着信履歴は家庭用電話機や携帯にもあるのでご存じの方も多いかと思いますが、ビジネスフォンにもこの機能が搭載されている機種があります。
また、ビジネスフォンの履歴は、電話機個別の履歴が残るものと、共通の履歴が残るものがあり、後者の場合は、同じ電話番号を共有している他の電話機で発着信した番号も表示されます。
オンフックダイヤル
ビジネスフォンの機種によっては、受話器を置いたまま電話をかけられるものがあります。
これが「オンフックダイヤル」という機能。相手が出たら受話器を上げれば通話が開始します。
受話器を持っていると相手が出るまでの間はただ待つしかありませんが、オンフックダイヤルを使えば、相手がなかなか応答しなくても他の業務をしながら待つことができ、忙しいビジネスマンにとって重宝な機能です。
保留
一時的に通話を中断したいときや、相手に聞かれずに相談をしたい場合、「保留」にすると相手には音楽が流れ、こちらの声は聞こえなくなります。
ビジネスフォンの保留機能には「保留(自己保留)」と「パーク保留」の2種類があり、使い分けが必要です。
保留(自己保留)
「保留」と書いてあるボタンを押すと、自分の電話機のみ保留ランプが点灯する場合は、自己保留になっています。
この場合、同じ電話機からしか保留が解除できませんので、保留解除後も自分が引き続き対応する場合に使います。
パーク保留
保留にすると「保留1」「保留2」などの番号のボタンが点灯するのは「パーク保留」と呼ばれ、共通保留になります。
同じ電話グループ内の他の電話機でも「保留1」が点灯し、どの電話機からでも保留解除ができるので、離れた席の相手に電話を取ってもらう場合や、自分が席を移動したい場合などに便利です。
電話を転送する2つの方法
ビジネスフォンには「転送」というボタンがあります。
電話転送というと、この転送ボタンを使うのだろうと想像してしまいますが、転送の方法はそれだけではありません。
ビジネスフォンで電話を転送する方法は
- 転送ボタンを使う
- 保留ボタンを使う
の2つの方法があり、転送する相手がどこにいるかによって使うボタンが異なります。
【転送方法①】離れた席・他のフロアの担当者に転送する
担当者が他のフロアにいたり、席が離れている場合は、転送ボタンを使うと、担当者と内線で会話後に電話をつなぐことができます。
転送ボタンを使った電話転送手順
- 転送ボタンを押す
- 担当者の内線にかける
- 担当者が応答したら、電話を転送してよいか確認し、OKの場合は「転送します」と一言言ってから電話を切る
- 電話を切ると、相手と担当者がつながる
【転送方法②】近くの席の担当者に取り次ぐ
自席から見える・声が届く範囲に担当者がいる場合は、内線電話を鳴らすよりも、口頭で取り次いだほうが早いですね。
この場合は、「転送」ではなく「保留」を使って、担当者の席で保留解除してもらうのがスムーズです。
保留ボタンを使った電話転送手順
- 保留ボタンを押す
- 「保留1」ボタンのランプが点灯したことを確認
- 担当者に声をかけ、電話を取り次いでよいか確認する
- 担当者が自席の電話機で「保留1」を押すと電話がつながる
転送対応時の注意点
電話転送は、相手と電話がつながった状態で行うため、待たせているプレッシャーから焦ってミスをしがちですが、落ち着いて丁寧な対応を心がけましょう。
転送対応時に注意したい点をまとめました。
転送先担当者の状況を確認してから転送する
社内に担当者がいても、別件で取り込み中かもしれません。
取次のマナーとして、必ず「今電話に出られるかどうか」を確認してから転送しましょう。
「転送します」と言ってから転送する
内線で担当者に連絡して電話を転送する場合、こちらが電話を切ると即、相手と電話がつながります。
担当者にとっては、転送時に何か合図がないと、いつ話し始めていいかわかりません。
内線で用件を話した後、電話を切る前に「転送します」「ご対応お願いします」といった一言を添えれば、取り次がれた担当者は「今から電話がつながる」と心の準備ができます。
すぐに取り次げない場合は無理せず折り返しに
電話を転送しようと思ったけれど、担当者が他の電話を取ってしまったり、上司に呼び止められてしまったりと、電話を取り次げない状況になることがあります。
転送できるまで待っていると、相手を長時間保留で待たせることになるかもしれません。
そのようなときは無理をせず、相手に折り返し連絡する旨を伝えて、名前や連絡先を聞いておきましょう。
電話対応効率化には自動転送サービスという選択肢も
ビジネスフォンには電話取次対応のための便利な機能が満載ですが、本当は、取次不要で担当者に直接つながるのが理想ですよね。
NECネッツエスアイの「Canario(カナリオ)」は、AIが相手の声から名前を判別して、担当者に直接転送します。
携帯電話に転送できるので、テレワークでもお客様からの大切な電話を逃す心配はありません。
相手には個人の番号を知られず、プライバシーも守られます。
AIによる自動転送で、事務所に出社しているスタッフも電話対応に追われることなく自分の業務に集中できます。
まとめ
ビジネスフォンの便利な機能や転送の仕方を解説しました。
ここで紹介したのは一般的なビジネスフォンの操作ですが、機種や設定内容によって若干異なる場合がありますので、お使いの機種のマニュアルを見て確認してください。
テレワークの増加で、事務所外で勤務されているスタッフへの転送は、自動転送サービス「Canario(カナリオ)」がおすすめです。