電話対応や来客の受付は、会社の顔としてお客様と直接接する重要な仕事です。
対応する社員の第一印象が企業のイメージと直結してしまうため、無愛想な態度を取ってお客様を不快にさせてしまっては、会社としてもマイナスです。
日常的に行う業務であるからこそ、おろそかにせず、スマートで丁寧な対応を心がける必要がありますね。
この記事では、電話対応・来客応対のマナーを解説します。
また、電話や来客の対応が社員の負担となっている場合は、システムを導入して効率化するという選択肢もありますので、ぜひ検討してみてください。
電話も来客も基本の応対マナーは同じ
日常的にかかってくる電話の対応と、オフィスに来訪されたお客様への応対。
音声通話か対面かという違いがあるものの、応対の流れは基本的に変わりません。
- 気づいた社員が率先して対応する
- 用件を聞き、適切な相手に取り次ぐ
- 担当者が不在の場合は代わりに対応するか、伝言を聞く
会社の場合、自分あての電話や来客の対応よりも他の社員への取り次ぎが多くなりますので、自分に関わりのない用件も的確にくみ取って、スムーズにご案内することが求められます。
実際の対応の流れとポイントを見てみましょう。
相手の名前・用件を聞く
電話・来客対応の際に適切な取り次ぎを行うには、「誰が」「どのような用件で」この2点を的確に把握することが重要です。
お付き合いのある取引先からの電話や訪問の場合は、相手が名乗ってくれることが多いです。
向こうが名乗らない場合は、「失礼ですが、御社名とお名前をお伺いしてよろしいでしょうか」とこちらから訪ねましょう。
特に来客の場合は、誰かよくわからない人物をオフィスに通してしまわないよう注意してください。
担当に転送する・応接スペースへご案内する
電話の場合は担当者に声をかけるか内線をかけて、入電している旨を伝え、電話を転送します。
来客の場合、アポイントがあるかどうかを必ず確認しましょう。アポなし訪問の場合はすぐに通さず、担当者に用件を伝えて取り次いでよいか判断を仰いでください。
アポがある場合は、担当者が指定する場所へお客様をご案内します。会議室や応接スペースを押さえていることもありますので、予定表も確認しましょう。
担当者不在時の対応
担当者不在時(取り込み中で対応できない場合も含む)は、戻り予定時刻・対応可能な時間を伝えます。
電話は、戻り次第折り返しとしても良いでしょう。
訪問の場合は、不在をお詫びして丁寧にお見送りします。
対応した内容は、後で担当者に正確に報告しましょう。
担当者の指定がない電話・来客
電話や来客で、お客様が担当者の名前を指定していないときはどうすればよいのでしょうか。
まずは用件を聞き、担当者や部署がわかる場合は取り次ぎを行います。
一般的な問い合わせや書類のやり取り、簡単な手続きなど、自分が対応できる範囲のものは直接対応しても良いでしょう。
セールス電話や飛び込み営業の場合は上司や担当者に報告して、必要がない場合はきっぱりとお断りします。
担当者に取り次いだり名前を教えたりすると、次回は指名電話がかかってきたりしますので、不要なセールスは一切取り次がないのが鉄則です。
礼儀正しく丁寧な対応を
電話や来客の対応を行う時は、会社の顔として、丁寧な言葉遣いと柔らかい対応を心がけましょう。
自分に関係のない相手やセールス、クレームであっても、企業にとっては大切なお客様です。
正しい敬語が使えることももちろん大切ですが、電話をいただいたこと、訪問していただいたことへの感謝の気持ちや心遣いを忘れないでください。
来客中に電話がかかってきたときの対応
電話と来客、どちらも大切なお客様への対応であることに変わりはありませんが、運悪く電話と来客が重なってしまった場合にはどう対応するのが良いでしょうか。
これには2つの考え方があります。
- 先に対応している方を優先
- 目の前の来客を優先
基本的には割り込みせず、後から来た方にお待ちいただくのがスマートです。
けれども、短時間で済むのがわかっている用件の場合には、待っていただくことや出直していただくことのロスが大きくなってしまいますので、相手に承諾を得たうえで一時退席する・電話をかけ直すといった判断をしても良いでしょう。
また、来客中は目の前のお客様を最優先すべきですが、至急の用件で電話がかかってきた場合には対応せざるを得ないこともあります。
その場の状況に応じて、臨機応変に判断しましょう。
担当者が接客中・会議中の場合の言い方
お客様対応や会議への出席も会社の業務の一つです。
接客中や会議中の担当者あてに電話や来客があった場合、「ただいま接客中でございます」「〇時まで会議に出ております」と伝えてかまいません。
ただし、来客の相手や会議のメンバーについては触れないようにしましょう。
なお、急ぎの用件で取り次いでほしいと言われた場合には、メモに書いて担当者に差し入れ、指示を仰いでください。
自分一人で来客と電話に対応しなければならない場合
オフィスに自分しかいないときに、来客と電話が重なることがあります。
来客中に電話が鳴ったら、相手に一言断って電話に出ましょう。お客様にも、やむを得ない状況であることは理解していただけるはずです。
電話の相手にも来客中であることを伝え、用件は手短に済ませてください。
電話中に来客があった場合、他に人がいなければ自分が出なければなりませんが、相手からかかってきた電話を保留にして来客対応すると、相手に電話代がかかってしまいます。
こちらの都合で電話を中断する場合は保留にせず、一度電話を切ってこちらから折り返すようにしましょう。
お客様対応は自動化できる?
社員による電話や来客の対応は、丁寧な印象を与えるものの、メインの業務が中断してしまうというデメリットもあります。
また、電話や来客が重なると、限られたスタッフでは対応しきれないことがあります。
電話も来客も、基本的な対応の流れは同じで、パターンがあることがわかりましたね。
効率化のためにはシステムを導入して補う方法がありますが、お客様対応は高い品質や臨機応変な判断が求められる業務です。
顧客満足度を維持したまま、システムを用いて自動化することは可能なのでしょうか。
最新のシステム導入例を見ると、有人対応を辞めたことで、企業・顧客の双方にメリットが生まれるケースもあることがわかります。
来客受付・電話対応自動化の現状を見てみましょう。
オフィスの無人受付システムが増加
コロナ禍によるテレワークの浸透、オフィスの縮小、フリーアドレスの増加などで、有人での受付対応を維持するのが困難になっています。
そこで、オフィスの入り口に端末を設置して、お客様がセルフで受付を行う無人受付システムを導入する企業が増えてきました。
来客対応を自動化することで、受付のための出社やスタッフ雇用の人件費を削減することができる上、他の社員の業務が中断されることもなくなります。
来訪者が端末を操作して直接担当者を呼び出しできるため、一次対応の社員に用件を説明する必要がなく、お客様にとってもメリットがあります。
AIが電話対応するサービスが登場
電話対応はAIの音声認識や言語処理と相性が良く、AI導入が急速に進んでいる分野でもあります。
注文や予約の一次受付は、AIによる音声の文字起こしで自動化が可能です。
また、定型的な質問への回答は自動音声にすれば、有人対応が必要な用件のみを社員につなぐことができ、お客様の「電話がつながらない」、社員の「電話が多すぎて仕事が回らない」という双方の悩みを同時に解決することができます。
お客様からの伝言も文字起こしできるので、不在時の折り返し受付・伝言メモ作成もAIで完結します。
受付としても機能する電話転送サービス「Canario(カナリオ)」
NECネッツエスアイが提供する電話転送サービス「Canario(カナリオ)」は、転送とAI対応を組み合わせた、電話の自動化に最適なサービス。
AIの音声認識・言語処理を利用し、お客様の声を聞き取って、担当者に転送したり、伝言をテキスト化したりと、電話の取り次ぎ業務をまるごと任せることができます。
これまで電話の一次対応にかけていたリソースをメイン業務に集中させることができる上、どこにいても自分あての電話を受けることができ、お客様とのコミュニケーションもスムーズになります。
担当者の名指しがある場合は名前で取り次ぎ、指定がない場合はグループメンバーに一斉架電するフローも作成できるので、オフィスへの来客受付としても活用できるでしょう。
記事まとめ
電話も来客も、基本的な応対マナーや心構えは同じ。お客様をスムーズに担当者へ取り次ぐのが目的です。
丁寧で気持ちの良い対応が求められますが、電話や来客の対応のために時間や手間を取られすぎていては、業務が滞ってしまいます。
電話や来客の対応を自動化することで、必ずしもホスピタリティが低下してしまうわけではありません。
待ち時間が短くなる・担当者へのアクセスがスムーズになるなど、業務効率化と顧客満足度の向上を同時に満たすことも可能です。
「Canario(カナリオ)」の詳細は、ぜひNECネッツエスアイへお問い合わせください。