「自動電話転送を設定していたのに、電話が転送できない」
「転送元の電話が鳴ってしまう」
など、転送できないトラブルは、お使いの自動電話転送の方法によって原因や解決法を絞り込むことができます。
本記事では、自動電話転送の種類・仕組みと、自動電話転送ができない場合の対処方法を紹介します。
自動電話転送の種類
転送できないトラブルを解決するには、利用している自動電話転送の仕組みを理解する必要があります。
ビジネスでよく使われている主な自動電話転送方法は次の3つです。
まずは、どのサービスを利用して自動電話転送を行っているのかを確認しましょう。
ビジネスフォンの外線自動転送
オフィスで使用しているビジネスフォンで、外線番号への自動電話転送を設定する方法です。
既存の設備・装置で利用でき、初期設定はビジネスフォンの親機からプッシュ操作で行うことができます。
設定は簡単ですが、ビジネスフォンで外線へ転送する場合には着信と転送で2回線使用するので、回線に十分な空きがなければ利用できません。
また、転送時は自社から発信するため、転送先で表示される番号は転送元の番号になってしまうことがあります。
回線事業者の電話転送サービス
固定電話キャリアが提供する自動電話転送サービスは、申込を行い手続きが完了すると利用開始となるため導入のハードルが低く、サービス提供元が大手の回線事業者のため安心感があります。
通話品質が高く、通信が安定しているのが特徴。転送された電話でも発信者の番号が通知されるため、応答できない場合でも折り返し連絡することができます。
月額利用料が安い一方、転送中の通話料がかかるため、入電本数を把握していないと電話料金が跳ね上がってしまいますので注意しましょう。
各社が提供する自動電話転送サービスの名称は次の通りです。
- NTT東日本・西日本「ボイスワープ」
- ソフトバンク「多機能転送サービス」
- KDDI光ダイレクト「着信転送サービス」
なお、キャリアの自動電話転送サービスは固定回線のオプションとなりますので、回線を変更しない限り他社のサービスを選ぶことはできないようになっています。
細かな違いはあるものの、料金や基本サービス部分は各社同等レベルの内容となっていますのでご安心ください。
クラウドPBX
クラウドPBXは、インターネット上に仮想の電話交換機を設置する技術です。
スマホに内線番号を付与してビジネスフォンのように使ったり、会社の固定電話をスマホへ自動転送したりすることができます。
ビジネスフォンと内線通話のシステムをまるごとオフィスの施設外に持ち出したようなイメージで、テレワークで固定電話対応や内線通話・社員間の転送も可能です。
ただし、通話品質はクラウドPBXの通話アプリや通信環境に依存するため、電話と同レベルの音声品質は期待できないこともあります。
価格もピンキリですが、サービス選定時には信頼のおける業者のものや、評価の高いものを選びましょう。
自動電話転送ができない原因と解決法
自動電話転送の種類やの特徴を理解した上で、転送ができない場合の原因と解決法をサービスごとに見ていきましょう。
【共通】転送を開始していない
自動電話転送は、スケジュールを設定して自動的に転送開始・停止できるサービスもありますが、多くの場合は手動で操作する必要があります。
転送ができない場合は、転送が開始されているかどうか確認しましょう。
【共通】転送先の登録が間違っている
自動電話転送を開始しているのに転送先の電話が鳴らない場合は、転送先の電話番号が間違っているかもしれません。
転送先の登録は手入力ですが、誤った番号や使われていない番号でも登録できないわけではないので、入力ミスなどが起こりやすくなります。
もう一度転送先の登録内容を確認し、間違っている場合は登録し直してください。
【ビジネスフォン】装置の電源が入っていない
ビジネスフォンのシステムを使用した自動電話転送は、装置がダウンしている間は動作しません。
転送されない時は、電話機、主装置、ルーター、ONUの電源が入っているかどうか・ケーブルの配線が抜けていないかを確認しましょう。
装置に異常がある場合は、自動電話転送だけではなく、通常の発着信や通話品質にも影響が出ていることがあります。
主装置の再起動で改善することがありますので、お使いの機器のマニュアルを参照し、再起動を行ってみてください。
【電話転送サービス】サービスの申込が完了していない
固定電話のキャリアが提供する電話転送サービスは、オプション契約のため事前申し込みが必要です。
キャリアに申し込みをしていない場合や、手続きが完了していない場合は転送できません。
申し込んでからサービス開始まで日数がかかる場合もありますので、余裕を持って申し込みを行いましょう。
【電話転送サービス】転送先に設定できない番号を指定している
電話転送サービスでは、一般の固定電話、携帯電話などを転送先に設定することができますが、一部の特殊な番号は転送先として登録できないことがあります。
指定できない電話番号は各社異なりますので、お使いの転送サービスのサービスガイドをご確認ください。
設定できない番号の一例
0120(フリーダイヤル)、0570(ナビダイヤル)、0170(伝言ダイヤル) など
【クラウドPBX】アプリの設定ができていない
クラウドPBXでスマホを電話機として使う場合、スマホの電話番号に着信するのではなく、専用のアプリに着信します。
このため、スマホが圏内でも、アプリがインストールされていない場合や、設定が完了していない場合は転送できません。
また、アプリのフリーズが原因で通信できないこともありますので、不具合がある時はアプリの再起動やアップデートを実施してみてください。
「応答できない」がなくなる!AI電話転送サービス「Canario(カナリオ)」
自動電話転送ができない原因として意外と多い、「開始し忘れ」「転送先の登録間違い」。
あらかじめ転送のスケジュールを登録できたり、担当者名で自動的に転送先を判別できるサービスを使えば、設定もれや登録ミスにより転送できないといった事態は回避できますね。
NECネッツエスアイが提供する「Canario(カナリオ)」は、AIの技術を用いた電話自動転送サービスです。
「Canario(カナリオ)」では、電話の一次対応でAIが担当者名を聞き、名前を認識して担当者の携帯へ自動転送を行います。
最初に名前と転送先を登録しておけば、AIが転送先を振り分けてくれるから、手動で転送先を選ぶ必要がありません。
設定はWebブラウザから行えるため、設定内容は目視で確認が可能。
スケジュール転送にも対応していますので、転送開始・停止の操作忘れも防ぎます。
記事まとめ
自動電話転送サービスで転送ができない場合の対処法を解説しました。
自動電話転送といっても、設定や開始・停止の操作は都度、手動で行わなければならないため、操作ミスや設定もれにより転送ができないといったトラブルも起きやすくなります。
AIを用いた自動電話転送サービス「Canario(カナリオ)」なら、初期設定を行えばあとはAIにお任せ。
人が行う操作を最低限にできるので、設定ミスにより転送できないトラブルも起きにくくなります。