ボイスワープ®は、NTT東日本・NTT西日本の固定電話・ひかり電話に対する自動着信転送サービスの商標です。
日本のビジネスシーンにおいて欠かせない固定電話。
今日では、固定電話にかかってきた電話を携帯に転送するサービスが多く登場し、「オフィスに行かなければ電話に出られない」という固定電話最大の弱点は克服されつつあります。
けれども、転送することにはメリットばかりではありません。
また、転送サービスごとに機能に違いがあるため、自社で想定した使い方をするにはどのサービスを導入すべきかわかりにくい面もあります。
本記事では、固定電話への着信を転送するサービスを導入するとどのようなメリットがあるのか・どのようなことが制限されるかを解説していきます。
サービスごとの機能の特徴も紹介していますので、電話転送サービス導入を検討されている方は、ぜひ参考になさってください。
固定電話を転送するメリット
固定電話を転送することによって、電話対応のために行動を制限されることがなくなります。
また、外出中の社員の電話を代わりに受ける必要がなくなり、取り次ぎや伝言対応が減るのもメリットと言えるでしょう。
外出中でも電話に出られる
これまで固定電話はオフィスにいなければ応答できないものでしたが、携帯に転送すると、電波さえ入っていれば外出先でも電話に出ることができます。
企業の固定電話には重要なビジネスの用件で入電することが多いため、これまでは電話対応のために外出を諦めなければならないこともあったのではないでしょうか。
着信を携帯に転送すれば、外出による機会損失を恐れる必要はなくなります。
電話対応のための出社が不要
テレワークを導入している企業でも、電話対応を行う社員は電話番のため出社しなければならないというケースは少なくありませんでした。
しかし、メイン業務はテレワーク可能なのに電話対応のためだけに出社するという状況は、企業にとって不要なコストが発生しますし、本人のモチベーション低下の原因にもなります。
固定電話から携帯に着信を転送すれば、在宅勤務でも会社の電話に対応することができるので、ワークライフバランスの実現にもつながることでしょう。
伝言や折り返し対応の手間がなくなる
固定電話では、不在の社員への伝言や折り返し対応を行う必要があり、電話終了後もメモ作成などの業務が発生していました。
着信を内容に応じて担当者に振り分け、それぞれの担当者の携帯に転送することができれば、伝言メモを作ったり、折り返しになる本数を減らすことができます。
スピーディな対応が可能
外出中の社員宛の電話がかかってきた場合、電話を受けた人が折り返し対応を行い、担当者に伝言しますね。
この方法では、実際に相手へ折り返しできるまでにはかなり時間がかかります。
外出先でも電話を受けられるよう携帯に転送しておけば、顧客からかかってきた電話に直接応答したり、転送されてきた電話を受けたりすることが可能になるため、スピーディにビジネスを進めることが可能になるでしょう。
固定電話を転送するデメリット・できなくなることを確認
固定電話から携帯に電話を転送した場合、元の固定電話で当たり前にできていたことができなくなってしまうこともあります。
転送サービスを導入する際は、オフィスでの電話対応が丸ごと再現できるわけではない点に注意しましょう。
転送先を複数設定できないことがある
オフィスのビジネスフォンでは同じグループのどの電話機からも着信に応答できるため、電話が鳴ったら部内の誰かが電話に出る、という対応を行っていた企業が多いのではないでしょうか。
他の人が電話中の時は、手の空いている人がフォローするといったことも可能でした。
電話転送サービスによっては、転送先に1つの番号しか指定できないこともあります。
このような場合、転送先に設定された1人がすべての電話対応を行うことになってしまいますね。
また、転送先の携帯電話が話中の間の着信は取りこぼしてしまいます。
オフィスで対応できていた本数をすべて取ることができない可能性もありますので注意が必要です。
会社の番号から発信できないことがある
会社の電話を携帯に転送して受電していても、発信は自分の携帯番号からしかできない場合があります。
プライベート端末を使っている場合、発信すると自分の番号を相手に知られてしまうことになりますので注意しましょう。
また、自分の番号から発信した際は、通話料金も発生してしまいます。
個人所有の携帯に転送を行う場合は、事前に費用負担について決めておくのがよいでしょう。
コストがかかる
サービスにより価格は異なりますが、電話転送サービスを導入する際にはある程度のコストを見込んでおかなければなりません。
しかしその分、電話対応のための出社や社員による手動の取り次ぎ・不在時対応にかかっていたコストが削減されますので、サービス導入による費用対効果は高いと言えるでしょう。
サービスごとの機能を確認しよう
固定電話から携帯へ電話を転送する各サービスの特徴を紹介します。
自社で使いたい機能があるかどうか、導入前に確認しておきましょう。
手動転送 | 自動転送 | 複数転送先の設定 | 会社番号から発信 | |
---|---|---|---|---|
ビジネスフォン外線転送 | 〇 | 〇 | – | – |
クラウドPBX | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
電話転送サービス | – | 〇 | – | – |
Canario(カナリオ) | – | 〇 | 〇 | 〇 |
ビジネスフォンの外線転送
オフィスで使用しているビジネスフォンに外線転送機能が付いている場合は、携帯への転送も可能です。
内線転送のように、一度電話を保留してから転送先をダイヤルする「手動転送」と、あらかじめ設定しておいた番号に電話を転送する「自動転送」の2種類の方法があります。
自動転送の場合、転送先は1つしか設定できませんのでご注意ください。
着信を携帯へ転送した場合、電話回線は2回線使用し、オフィスから携帯への発信分の通話料がかかります。
クラウドPBX
電話交換機をクラウド上に構築したものがクラウドPBXです。
携帯に専用アプリを入れると内線電話として使えるようになるため、固定電話の着信を携帯で受けるだけではなく、内線で他の社員に転送することもできるようになります。
アプリから発信した場合には、会社の番号から発信でき、通話料の個人負担もありません。
クラウドPBXを導入するには電話システムの入れ替えが必要なため初期コストがかかりますが、装置の劣化によるリプレイスが不要となるため、構内交換機よりも維持費が安くなる可能性もあります。
電話転送サービス
NTT「ボイスワープ」、ソフトバンク「多機能転送サービス」など、固定電話の回線事業者が電話転送サービスを提供しています。
申し込みだけで利用開始でき、工事や機器の設置も不要なため、初期コストをかけずにすぐ利用したい場合に便利です。
転送先として複数の番号を登録しておくことができますが、転送先に設定できるのは1つのみです。
また、発信は自分の携帯番号からになるため、折り返しの際は注意が必要です。
月額利用料は1,000円以下で安価ですが、転送中の通話料は別途かかりますので、着信数や通話時間を考慮して導入検討することをおすすめします。
Canario(カナリオ)
NECネッツエスアイが提供する「Canario(カナリオ)」は、電話対応と転送を自動で行う、新しい時代の電話転送サービスです。
「Canario(カナリオ)」では、社員が電話の一次受けを行う必要はありません。自動で電話に応答し、相手が名指しした担当者の名前を聞き取って電話を転送してくれます。
電話に出られなかった場合の伝言も自動でテキスト化してくれるので、外出中や会議中もビジネスチャンスを逃す心配はありません。
秘匿発信に対応し、会社番号で発信できるから、外出先でもすぐに折り返し対応ができます。
記事まとめ
固定電話を携帯へ転送すると、どこにいても電話に出られる・テレワークで電話対応が可能などのメリットがあります。
その一方で、オフィスの固定電話でできていたことができなくなる場合もあります。
例えば、
- 転送先に1人しか設定できなくなるため、対応が集中する
- 取りこぼしが発生する
- 発信は自分の携帯からになる
などです。
これらの問題を解決してくれるのが、NECネッツエスアイの電話転送サービス「Canario(カナリオ)」です。
電話を自動転送するサービスの中でも、担当者ごとに電話を転送できるものは多くはありません。
さらに、社員が行っていた取り次ぎ業務をお任せできるので、メイン業務の効率化が期待できます。
「Canario(カナリオ)」の詳細は、ぜひお気軽に弊社へお問い合わせください。