ボイスワープ®は、NTT東日本・NTT西日本の固定電話・ひかり電話に対する自動着信転送サービスの商標です。
働き方改革やテレワークの推進で、新たなシステムやクラウドツールの導入が加速しています。
しかし、新しいシステムを導入したはいいけれど、余計にコストが嵩んだり、想定していた使い方ができなかったという経験はありませんか。
テレワーク化に踏み切ったことで、業務効率が落ち、新たな課題が発生してしまうことも少なくありません。
固定電話の対応業務もその一つで、転送サービスを導入したことで手間が増えたり、スムーズな取り次ぎができなくなったりする可能性があります。
この記事では、固定電話の転送サービス導入で後悔しないためのサービス選びのポイントを解説します。
こんなはずじゃなかった!固定電話転送の「理想と現実」
会社の固定から携帯への転送を検討するケースは、テレワーク対応が目的であることが多いのではないでしょうか。
「会社でやっている固定電話の対応を携帯でできればいい」という発想でシステムを導入すると、「思っていたのと違う」という状況に陥りやすくなります。
- 一次対応のテレワーク化ができたけれど、折り返しが増えて結局負担が大きくなった
- プライベート携帯を使っているから発信ができない
- リモートワークで相手の繁忙度がわからず、取り次ぎがうまくいかない
電話転送時に、オフィスで行う電話対応のオペレーションをそのまま再現するのはほぼ不可能です。
従来通りの「代表番号に社員が出て取り次ぎ」という方法を変えない限り、うまくいかない部分が出てくるのは当然と言えるかもしれません。
固定電話の転送を行う場合には、業務のオペレーションも同時に見直す必要があるのです。
ボイスワープの場合
テレワーク導入のため急遽固定電話の転送を行わなければならなくなった場合に検討されるのが、固定電話の回線キャリアの電話転送サービスです。
NTT東日本・西日本が提供する「ボイスワープ」は、月額利用料が880円(事務所用の場合)と安く、申し込みだけで利用できるサービス。
早速導入し、部署の代表電話を携帯に転送してみたものの、次のような点でつまずくケースが多いようです。
電話が一人に集中してしまう
ボイスワープでは、一度に選べる転送先は一カ所のみです。
代表電話など入電が多い番号では、会社では事務所にいる社員が複数で電話対応に当たりますね。
ボイスワープで転送中は全ての電話に一人で対応することになり、業務負荷が集中してしまいます。
応答後の転送ができない
一度応答した電話を他の番号に転送することができないため、他の担当者あての電話は全て折り返しにしなければなりません。
直接取り次ぎができる場合に比べ、伝言メモを作成したり、メールやチャットで連絡したりといった後処理にかかる時間も増加します。
転送された電話と携帯に着信した電話が区別できない
ボイスワープで転送されてきた電話は着信履歴が残りますが、携帯へ直接かかってきた電話との区別がつきません。
固定電話から転送中は、知らない番号や非通知での着信にも応答せざるを得なくなります。
発信は自分の番号になる
電話転送サービスで電話を受ける場合にこちらの番号を知られることはありませんが、発信時には携帯の番号が相手に通知されてしまいます。
発信した分の通話料負担も発生しますので、私物携帯の場合は発信の利用を制限せざるを得ず、折り返しができないなどの課題が発生します。
通話料が高額になった
固定電話に着信した通話を携帯に転送した場合、転送元の固定電話から携帯への通話料がかかります。
これまで料金が発生していなかった「受電」に対しても課金されるようになりますので、通話料が予想外の高額になってしまうことも起こり得ます。
クラウドPBXの場合
最近よく耳にする「スマホ内線化」は、クラウドPBXというシステムを利用したものです。
オフィスでは構内交換機+ビジネスフォンで内線通話や電話転送を行っていますが、この仕組みをインターネット+アプリで再現したものがクラウドPBXです。
スマホにアプリを入れ、内線番号を設定すると、会社の固定電話あての電話をスマホに転送したり、組織内のデバイス同士で内線通話したりできるようになります。
クラウドPBXを利用すれば、全員テレワークでも「固定電話に応答して転送する」という取り次ぎオペレーションが実現できるはずですが、固定電話とは使い勝手が異なり悩むケースもあるようです。
構築・設定が面倒
申し込みだけで利用できるサービスとは異なり、クラウドPBXは電話のシステムをまるごと変えることになるため、構築にはある程度の時間と手間を見込んでおく必要があります。
また、内線が使えるようになるには、スマホアプリで接続設定を行わなければなりません。
社員が設定をしていなかったり、アプリが初期化されて設定値がクリアされてしまったりすると通話ができなくなります。
通話品質が低い
クラウドPBXはインターネット通信のため、電話回線に比べて通話品質が劣ります。
通話中に音がこもったり、途切れたりすることはストレスになりますし、相手が取引先やお客様の場合には会社の印象を悪くしてしまうこともあるでしょう。
結局手動の取り次ぎが必要
クラウドPBXを導入しただけでは、会社で行う電話業務をテレワーク環境に持ってきただけで、社員の業務負担はこれまでと変わりません。
働き方改革とともに業務効率化を進めるには、従来の電話応対や取り次ぎ業務の改善も合わせて考える必要があるでしょう。
固定電話の転送方法を決めるポイント
固定電話の転送サービスを導入する際には、単なるテレワーク化の実現を目指すのではなく、生産性向上などの付加価値が生まれるのが理想です。
また、ユーザー目線の使いやすさ・馴染みやすさや、電話をかけてくる顧客にもメリットがあるかどうかも合わせて検討しましょう。
- 固定電話対応のための行動制限がなくなるか
- 社員の業務負荷が軽減されるか
- 顧客がスムーズに担当者にアクセスできるか
- 履歴情報の管理ができるか
- 設定や操作が容易で、利用が定着するか
取り次ぎ自動化できる電話転送サービス「Canario(カナリオ)」
固定電話対応のテレワーク化と業務効率化を同時に目指す企業様におすすめしたいのが、NECネッツエスアイの電話転送サービス、Canario(カナリオ)です。
Canario(カナリオ)は、AIが電話の一次対応と転送・取り次ぎ・伝言メモ作成を行い、電話業務をまるごと自動化できるソリューションです。
プラン名 | 月額料金(税別・1人あたり) | 主な機能 |
---|---|---|
Basic | 680円 | 名前取次・一斉架電 |
Standard | 980円 | Basicの全機能+伝言テキスト化、IVR |
Premium | 1480円 | Standardの全機能+内線連携(※) |
※NEC製のPBXをご利用の場合
電話番はAIにおまかせ
Canario(カナリオ)ではAIが御社の電話番を行いますので、社員による電話の一次対応は必要ありません。
電話が集中しても話中にならないので、繁忙時の着信も逃さず対応します。
担当者の名前で取り次ぎ
AIの音声認識を利用して、相手が発話した担当者名を判別し携帯に電話を転送するので、どこにいても自分あての電話に出ることができます。
グループ一斉架電に対応
担当者の指定がない場合にはチームメンバーの電話を一斉に鳴らします。
対応可能な人が電話に出ることができるので、電話対応が一人に集中しません。
伝言メモも自動でテキスト化
応答できなかった電話はメッセージをテキスト化してメールやチャットで送信しますので、手作業で伝言メモを作成する必要はなくなります。
営業時間を設定して、時間外の電話は全てテキスト化することもできるので、ワークライフバランスの実現も期待できます。
記事まとめ
新しいサービスを導入することは、業務効率化のチャンスでもあります。
固定電話の転送を単なるテレワーク化の手段で終わらせず、社員にとっても、顧客にとってもメリットあるものにするには、サービスの選定が重要です。
AIが対応するCanario(カナリオ)は、従業員満足度と顧客満足度を同時に満たす画期的なサービスです。
【関連記事】合わせて読みたい
【業務効率化】電話業務自動化サービス導入のメリット・デメリットを解説
通話中で着信に出られない!電話を転送する方法は【顧客満足度向上】