コロナ禍を契機として、テレワークの導入や業務のフルリモート化に取り組む企業が増えています。
業務のリモート対応を実現するには、会社にかかってくる電話を社外から受け取るための仕組みが不可欠です。
この記事では、テレワーク化に役立つ電話転送のやり方と、電話転送サービスの申し込み・設定方法を解説。
NECネッツエスアイが提供する電話転送サービスの特徴ややり方もまとめているので、テレワーク導入に伴う電話対応でお悩みの企業様はぜひ参考にしてみてください。
電話転送のやり方にはどんなものがある?
会社にかかってきた電話を社外から受け取れるようにするには、電話転送の設定が必要となります。
まずは、電話転送の代表的なやり方である「外線転送」・「PBX」・「転送サービス」の3つの仕組みについて詳しく見ていきましょう。
ビジネスフォンの外線転送を使ったやり方
企業や自治体等で利用されているビジネスフォン(固定電話機)には、内線・外線の転送を行うための機能が標準搭載されています。
ビジネスフォンの場合、窓口となる電話機で外線電話を受け取り、そこから担当者の固定電話に繋げるというやり方で転送を行う仕組みです。
ただしビジネスフォンの場合は内線・外線の繋がる範囲が社内に限られるため、出先では利用できないといったデメリットがあります。
クラウドPBXを使ったやり方
クラウドPBXとは、インターネット回線を介して内線・外線・転送などの機能を利用できるサービスです。
インターネット回線を利用することで、会社の固定電話機を中継する必要がなくなり、場所を問わず発着信・転送を行えるようになります。
またクラウドPBXを介せば、携帯電話やスマートフォンを内線端末化するといったやり方も可能です。
固定電話回線の転送サービスを使ったやり方
電話回線の契約キャリアから提供されている電話転送サービスを申し込むやり方もあります。
電話転送サービスに加入することで、会社にかかってきた電話をあらかじめ登録した番号へ自動的に転送できるようになるため、クラウドPBX同様、会社での電話応対が不要になる点がメリットです。
電話転送サービスの種類や設定のやり方については次章で詳しく解説していきます。
各種電話転送サービスの申し込み・設定方法を解説
電話転送サービスを提供している主なキャリアには、NTT・ソフトバンク・KDDI等があります。
ここからは、それぞれのサービス申し込み方法と転送設定のやり方について詳しく見ていきましょう。
NTT「ボイスワープ」
NTT東日本・西日本が提供している「ボイスワープ」は、電話(116)にてサービス加入の手続きが可能です。
またひかり回線を使っている場合はインターネットからの申し込みにも対応しています。
ボイスワープを使った転送設定の基本的なやり方は以下の通りです。(ひかり回線の例)
転送先の電話番号を登録するやり方 | 「142」→「2」→登録する電話番号+「#」→「1」 |
---|---|
開始設定のやり方(無条件) | 「142」→「1」→「1」 |
開始設定のやり方(無応答時) | 「142」→「1」→「2」 |
開始設定のやり方(話中時) | 「142」→「1」→「3」 |
開始設定のやり方(無応答時or話中時) | 「142」→「1」→「4」 |
停止設定のやり方 | 「142」→「0」 |
ソフトバンク「多機能転送サービス」
ソフトバンクが提供している「多機能転送サービス」も、電話(116)にてサービス加入の手続きを行えます。
多機能転送サービスを使った転送設定のやり方は以下の通りです。
アナログ回線 | ISDN回線 | |
---|---|---|
転送先の電話番号を登録するやり方 | 「142」→「2」→登録する電話番号 | 「1422」→登録する電話番号 |
開始設定のやり方(無条件) | 「142」→「1」 | 「1421」+「1」 |
開始設定のやり方(無応答時) | 「142」→「1」 | 「1421」+「2」 |
開始設定のやり方(話中時) | 「142」→「1」 | 「1421」+「3」 |
開始設定のやり方(無応答時or話中時) | 「142」→「1」 | 「1421」+「4」 |
停止設定のやり方 | 「142」→「0」 | 「1420」 |
KDDI「着信転送サービス」
KDDI光ダイレクト(auひかり電話)が提供している「着信転送サービス」は、電話(0077-7007または0120-921-919)にてサービス加入の手続きを行うことができます。
またはインターネットから「My au」のページにアクセスする方法でも手続き可能です。
着信転送サービスを使った転送設定のやり方は以下の通りです。
転送先の電話番号を登録するやり方 | 「142」→「4」→「0」→登録する電話番号+「#」→「0」 |
転送先を指定するやり方(複数登録の場合) | 「142」→「4」→「1」→電話番号が登録されているリスト番号(1~4) |
開始設定のやり方(無条件) | 「142」→「4」→「1」 |
開始設定のやり方(スケジュール) | 「142」→「1」→「2」 |
開始設定のやり方(話中時) | 「142」→「1」→「3」 |
停止設定のやり方 | 「142」→「0」 |
クラウド型サービス「Canario」の概要と設定のやり方
最後に、NECネッツエスアイが提供している電話転送サービス「Canario(カナリオ)」の特徴や設定方法について解説していきます。
Canarioとは
「Canario」はNECネッツエスアイが提供するクラウド型の電話転送サービスです。
AIが搭載されており、以下のような機能を利用することができます。
- 担当者の名前を認識して自動で取り次ぐ
- 担当者不明の場合に組織全員を呼び出す(一斉架電)
- 応答できなかった場合に伝言をテキスト化して共有
- 営業時間設定によるワークライフバランスの維持
Canarioを使った電話転送のやり方
Canarioを使った転送設定のやり方は以下の通りです。
- Canarioのサービスサイトへログインし、ユーザー情報や営業時間を登録
- NTTサービスのボイスワープ等を利用してNECネッツエスアイが発行する050番号へ転送設定
まとめ
電話転送のやり方としては、ビジネスフォンやクラウドPBXのように主装置を用いる方法や、キャリアが提供する電話転送サービスに加入する方法などがあります。
NECネッツエスアイが提供する「Canario」はネット上でユーザー登録やグループ情報を設定できる便利なツールですので、より効率的に電話転送を行いたいとお考えの方はぜひ一度ご相談ください。