ボイスワープ®は、NTT東日本・NTT西日本の固定電話・ひかり電話に対する自動着信転送サービスの商標です。
「普段は事務所や店舗で電話対応しているけれど、外出や取り込み中で電話に出られない時だけ転送できないかな」
「営業時間後は無人になるので、時間指定で自宅や携帯に電話を転送したい」
このような悩みは、電話転送サービスで転送方法を指定すれば解決できることがあるのをご存じでしょうか。
本記事では、電話転送で時間を設定する条件や設定方法を解説します。
不在時や時間外は電話に出ることなく用件を確認できるサービスもありますので、参考にしてみてください。
電話に応答できない時に転送される「無応答時転送」とは
電話転送サービスで選べる転送方法の中に「無応答時転送」というものがあります。
これを利用すると、「転送元の電話を一定時間鳴らして、誰も電話に出られない場合に転送する」ということが可能になります。
無応答時転送では転送されるまでの時間を設定することができるので、オフィスの状況や使い方に合わせて調整することもできます。
無応答時転送に対応したサービスを利用する方法を確認していきましょう。
固定電話を自動転送する電話転送サービスとは
オフィスや店舗の固定電話から外部の電話番号へ電話を自動転送するには、固定電話のキャリアが提供する電話転送サービスを利用する方法があります。
各社が提供する転送サービスの名称と料金は次の通りです。
キャリア | サービス名 | 月額使用料(税込) |
---|---|---|
NTT東日本・西日本 | ボイスワープ | アナログ・ISDN回線 880円/ひかり電話 550円 |
ソフトバンク | 多機能転送サービス | 880円 |
KDDI光ダイレクト | 着信転送サービス | 無料 |
※別途、転送時の通話料がかかります。
転送方法の種類
電話を自動転送するサービスで選べる主な転送方法は次の4つです。
- 無条件転送:呼び出しせずすぐに転送する
- 無応答時転送:一定時間呼び出しして、応答しない場合に転送する
- 話中時転送:転送元が話中の場合に転送する
- スケジュール転送:指定した期間のみ転送する
無応答時転送に対応したサービス
契約キャリアによって、選べる転送方法が若干異なります。
各社の対応状況は下表の通りです。
転送方法 | ボイスワープ(NTT) | 多機能転送サービス(ソフトバンク) | 着信転送サービス(KDDI) |
---|---|---|---|
無条件転送 | 〇 | 〇 | 〇 |
無応答時転送 | 〇 | 〇 | – |
話中時転送 | 〇 | 〇 | 〇 |
スケジュール転送 | – | – | 〇 |
NTT東日本・西日本、ソフトバンクの回線を利用している場合は、無応答時転送が利用できます。
KDDI光ダイレクトは無応答時転送に対応していませんが、代わりに他社にはない「スケジュール転送」がありますので、うまく設定すれば事務所の不在時間をカバーすることができるでしょう。
呼び出し時間の設定方法
無応答時転送で任意の呼び出し時間を設定する方法を説明します。
NTT東日本・西日本「ボイスワープ」
NTT東日本・西日本の固定回線を利用している場合は、電話転送サービス「ボイスワープ」をオプションとして契約することができます。
ボイスワープは無応答時転送に対応していて、呼び出し時間の設定方法は回線の種類により異なります。
無応答時転送 | 設定できる呼び出し時間 | |
---|---|---|
加入電話ボイスワープ(アナログ回線) | 〇 | 呼び出し回数設定(0~9回) |
INSボイスワープ(ISDN回線) | 〇 | 秒数設定(0~60秒) 5秒単位で指定可能 |
ひかり電話ボイスワープ(光回線) | 〇 | 秒数設定(0~60秒) 1秒単位で指定可能 |
アナログ回線の設定方法
アナログ回線では、呼び出し回数(コール数)0~9回の範囲で設定します。
- 固定電話で受話器を上げ、「142」をダイヤル
- 「3(呼び出し回数の設定)」をダイヤル
- 呼び出し回数(0~9)を入力
- 確認のメッセージを聞き、問題なければ「1」をダイヤル
- 設定完了のガイダンスが流れたら電話を切る
ISDN回線の設定方法
ISDN回線では、呼び出し秒数をパターン(0~11)で入力します。
呼び出し秒数5秒=「0」、10秒=「1」で、以降5秒ごとに数字が増えていきます。
- 固定電話で受話器を上げ、「1423」をダイヤル
- 呼び出し秒数パターンをダイヤル
- 設定完了のガイダンスが流れたら電話を切る
ひかり電話の設定方法
ひかり電話の場合は、呼び出し秒数を1~60秒の間で指定できます。
- 固定電話で受話器を上げ、「142」をダイヤル
- 「3(呼び出し秒数の設定)」をダイヤル
- 呼び出し秒数(1~60)を入力し、最後に「#」を押す
- 確認のメッセージを聞き、問題なければ「1」をダイヤル
- 設定完了のガイダンスが流れたら電話を切る
ソフトバンク「多機能転送サービス」
電話の回線契約がソフトバンクの場合は「多機能転送サービス」を利用できます。
無応答時転送 | 設定できる呼び出し時間 | |
---|---|---|
アナログ回線 | 〇 | 呼び出し回数設定(0~9回) |
ISDN回線 | 〇 | 秒数設定(0~60秒)5秒単位で指定可能 |
アナログ回線の設定方法
ボイスワープの場合と同じく、呼び出し回数(0~9回)で設定します。
- 固定電話で受話器を上げ、「142」をダイヤル
- 「3」をダイヤル
- 呼び出し回数(0~9)を入力
- 設定完了のガイダンスが流れたら電話を切る
ISDN回線の設定方法
I呼び出し秒数をパターン(0~11)で入力します。
呼び出し秒数5秒=「0」、10秒=「1」、最大60秒=「11」まで指定できます。
- 固定電話で受話器を上げ、「1423」をダイヤル
- 呼び出し秒数パターンをダイヤル
- 設定完了のガイダンスが流れたら電話を切る
営業時間が設定できるサービスと設定方法
営業終了後、事務所や店舗に誰もいなくなる時間帯の電話を転送したい場合には、「無条件転送」にしておけば着信をすべて転送してくれます。
けれども、手動操作ではオンにし忘れ・解除し忘れなどが発生してしまうリスクもありますね。
営業時間や休業日などの予定が決まっている場合は「スケジュール転送」という機能を利用すれば、指定の日時になったら自動的に転送を開始・停止してくれます。
KDDI光ダイレクト「着信転送サービス」のスケジュール転送
KDDI光ダイレクトの電話転送「着信転送サービス」では、日時や曜日、時間帯を指定して電話転送のオン・オフを切り替えることができます。
スケジュール登録・適用のルール
着信転送サービスのスケジュール転送で設定できる内容は、次の3つです。
- 日付指定
- 曜日・祝日指定
- 時間帯指定
転送スケジュールは最大10テーブルまで作成できるので、平日・休日・年末年始など複数のパターンを使い分けることも可能です。
テーブル間で条件が重複した場合、日付>曜日・祝日>時間帯 の順で優先されます。
設定方法
スケジュール転送の設定はWebページから行います。
日時を設定して転送開始するまでの手順は次の通りです。
- セルフページにログイン
- 「着信転送の変更」をクリック
- 「設定変更」をクリック
- 転送設定する電話番号の「選択」ボタンをクリック
- 「スケジュール転送 転送先設定」の「選択」ボタンをクリック
- リストから転送先を選択
- 転送スケジュールを設定
- 「OK」をクリック
- 確認画面で「OK」をクリック
- 「着信転送設定メニュー」をクリック
- 「スケジュール転送を起動する」にチェックを入れ、「OK」をクリック
- 設定内容を確認し「OK」をクリック
営業時間外も電話の自動対応が可能なサービス「Canario(カナリオ)」
電話転送を設定すれば不在時や営業時間外の着信にも対応することができますが、外出時も常に電話を気にしなければらなないのは少々窮屈ですね。
夜間や休日まで電話が鳴るかもしれない状態では気が休まらないと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
NECネッツエスアイのCanario(カナリオ)を使えば、営業時間を設定して、時間外はAIによる自動対応に切り替えることができます。
時間外の着信はメッセージを録音し、テキスト化してメールやチャットで送ってくれるので、電話に出なくてもすぐに内容を確認することが可能。
用件の優先順位を確認して対応できるから、プライベートの時間も大切にすることができます。
まとめ
電話転送サービスの「無応答時転送」「スケジュール転送」を使えば、事務所や店舗を不在にしている間の電話もカバーできますが、外出中や休暇中でも電話対応の負担が付いて回ります。
NECネッツエスアイのCanario(カナリオ)なら、不在中はAIが伝言を預かってくれますので、ワークライフバランスを保ちつつ、お客様からの大切な電話にもきちんと対応することができますよ。
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