用事があってオフィスを空けなければならない時や、出張や会議で電話に応答できない時に便利なのが自動電話転送です。
自動電話転送を用いてiPhoneやスマホに転送すればどこにいても着信に応答できるので、電話番も必要なく、電話のために行動を制限される心配もなくなりますね。
本記事では、自動電話転送に対応したサービスにはどんなものがあるのかを解説します。
自動電話転送の弱点を克服する画期的な転送サービスも紹介していますので、ぜひ参考になさってください。
電話転送とは
電話転送の方法は、人が操作する「手動電話転送」と、操作不要で自動的に転送する「自動電話転送」の2種類があります。
それぞれの方法の用途やメリット・デメリットを確認してみましょう。
手動電話転送
手動電話転送は、一度誰かが電話を受けてから転送する方法で、ビジネスフォンの内線転送はこれに当たります。
オフィスの電話では、社員が応答して、用件や担当者名を聞いてから担当者に転送していますね。
手動電話転送は内容を聞いてから転送先を判断することができるので、適切な担当者に取り次ぐことができるのがメリットです。
一方、着信に有人対応する必要がありますので、取り次ぎ業務が発生し、電話の用件に関係のない社員の時間を奪ってしまうのがデメリットと言えるでしょう。
また、手動で転送操作を行うため、固定電話の場合はオフィスで誰かが電話に出なければならず、テレワークが浸透しない原因にもなっています。
自動電話転送
あらかじめ転送先の電話番号や転送条件を登録しておき、着信を自動的に転送する方法もあります。
自動電話転送の場合は人による操作が不要のため、オフィスが無人になっても問題ありません。
このため、テレワークを推進するために自動電話転送を導入する企業も多くあります。
デメリットは、登録しておいた番号にしか転送できないということです。
有人対応時のように用件によって転送先を臨機応変に変えることができないため、受けた電話のほとんどが別の担当者からの折り返しになってしまうこともあります。
固定電話からスマホへの自動電話転送方法
固定電話への着信の自動電話転送は、コロナ禍での出社制限時に大きく需要を伸ばしました。
ビジネス利用に対応した自動電話転送方法には、次のようなものがあります。
ビジネスフォンの外線自動転送
オフィスなどで利用しているビジネスフォンでも自動転送を設定できる場合があります。
ビジネスフォンの機能を利用する場合は、事前申し込みが必要なく、今ある設備で自動電話転送できるのが利点です。
ただし、電話機からの操作で転送先を登録したり、転送の開始・停止を行うため、設定のためには現地で電話機を操作する必要があります。
ビジネスフォンの自動電話転送では、着信に1回線、外線への転送に1回線と、計2回線を使用することになるため、回線に空きがなければ転送することができません。
固定電話キャリアの電話転送サービス
固定電話のキャリアでは、回線契約のオプションとして自動電話転送サービスを提供しています。
契約キャリアへの申し込みは必要ですが、基本使用料数百円で利用でき、機器購入も必要ないため、比較的導入しやすいサービスであると言えるでしょう。
初期設定を済ませれば、外部の電話番号からリモートコントロールで転送設定を行うこともできます。
ただし、電話転送中は外線発信の通話料がかかるため、常に電話を転送していると料金が高額になってしまうリスクがあります。
クラウドPBX
クラウドPBXは、電話交換機をインターネット上に構築するシステムです。
ビジネスフォンの代わりにiPhoneやスマホを使い、インターネット通信を利用して内線の仕組みを再現することができます。
クラウドPBXにすると、会社の固定電話への着信をスマホに転送することができ、さらに別の社員のスマホへ手動転送するなど、オフィスのような電話取り次ぎを実現することも可能になります。
スマホから別の電話機への自動電話転送方法
スマホから別の電話機に電話を転送するサービスもあります。
いつでも連絡が取れるのが携帯のメリットですが、海外出張でスマホが使えない時や、休暇などで社給携帯を持ち歩かない時もありますね。
このような時は他の社員に転送しておけば、取引先からの連絡を逃す心配はなくなります。
携帯キャリアの自動電話転送
携帯キャリア各社も自動電話転送サービスを提供しています。
ドコモの「転送でんわ」、ソフトバンク「転送電話」、au「着信転送」はどれも月額利用料がかかりません。
ドコモのみ申込が必要ですが、ソフトバンクとauのサービスは申込不要ですぐに利用できます。
携帯電話キャリアの自動電話転送を使って転送する場合も、転送中の通話料は自分の負担となりますので、個人で契約している場合は特に使い過ぎに注意しましょう。
自動転送なのに担当者が選べる!「Canario(カナリオ)」とは
自動電話転送では、転送先を臨機応変に変えられないのがデメリット。
最初に決めた転送先にすべて電話が転送されるため、応対者は担当外の業務が増えたり、折り返し対応や不在時の伝言で手一杯になってしまうことがあります。
そこでおすすめしたいのが、NECネッツエスアイが提供する自動電話転送サービスCanario(カナリオ)です。
電話対応・転送の仕組み
Canario(カナリオ)は、AI技術を用いて電話対応を行うサービスで、相手の発話から担当者名を音声認識して、担当者のスマホに電話を転送することができます。
このため、自動電話転送であるにもかかわらず、担当者へ直接の取り次ぎができるのです。
電話に出られない時も、AIが伝言をテキスト化してメールやチャットで送ってくれるので、不在時の対応に追われることもありません。
Canario(カナリオ)を使えば、企業の電話対応を無人化し、電話業務にかかっていたコストを削減することができるのです。
記事まとめ
- 手動電話転送は用件によって転送先を判断できるが、取り次ぎ業務の対応コストがかかる
- 自動電話転送は有人対応が不要になるものの、転送先が固定となってしまう
Canario(カナリオ)なら、無人対応でも名指しされた担当者へ電話を転送できるから、自動電話転送のデメリットを克服することが可能です。
さらに、不在時対応も自動化できますので、電話対応の負担を大幅に減らし、業務効率化を図ることができますよ。
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