【10分でわかる】オムニチャネルとは?定義やメリット、導入事例を簡単解説

オムニチャネルの定義と導入メリット・事例まとめ

【10分でわかる】オムニチャネルとは?定義やメリット、導入事例を簡単解説
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デジタル推進や消費行動の多様化に伴い、「オムニチャネルマーケティング」を導入する企業が増えています。

この記事では、オムニチャネルの定義と導入メリット、また実際の導入事例等を紹介します。

類似するマーケティング手法の定義やオムニチャネルの定義との違いも解説しているので、合わせて参考にしてみてください。

オムニチャネルの定義

オムニチャネルとは

「オムニチャネル(Omnichannel)」はマーケティング手法の1つで、“顧客との接点や販売経路を連携させ、総合的に顧客へアプローチを行うこと”と定義されます。

まずはオムニチャネルが注目を集める背景と、類似するマーケティング手法との定義の違いについて詳しく見ていきましょう。

オムニチャネルが注目されている理由

オムニチャネルが注目されている理由

オムニチャネルが注目を集めている背景として、消費行動の多様化が挙げられます。

現在はスマートフォンやSNSの普及により、消費者が自ら情報収集を行うための環境が整備されています。

店舗で商品を確認してECサイトで購入する行為や(=ショールーミング)、ECサイトで商品を確認してから店舗を訪れる行為(=ウェブルーミング)が一般的となったことで、企業にはより個々のニーズに合わせたマーケティング戦略の実施が求められるようになりました。

顧客が任意のタイミング・任意の場所で商品の購入や受け取りを行えるようにする「オムニチャネル」の定義・考え方は、消費行動が多様化する現代においてメリットの大きいマーケティング手法だと言えるでしょう。

関連マーケティングとの定義の違い

関連マーケティングとの定義の違い

オムニチャネルと定義の似た用語として、マルチチャネルやクロスチャネルといったものがあります。

これらのマーケティング手法の定義と、オムニチャネルの定義との違いは以下の通りです。

マルチチャネル 顧客との接点(チャネル)を複数提供するマーケティング手法と定義されます。ただしチャネル間の統合は行われておらず、各チャネルが独立した状態になっている点がオムニチャネルとの定義の違いです。
クロスチャネル 各チャネルの在庫や顧客情報を連携させたマーケティング手法と定義されます。チャネル同士を部分的に連携させることで、在庫不足による販売機会の損失等を防ぎます。ただしチャネル全体が連携されているわけではなく、顧客側での使い分けが生じる点がオムニチャネルとの定義の違いです。
O2O(Online to Offline) オンラインからオフラインへ顧客を誘導するマーケティング手法と定義されます。インターネットを活用して、実店舗の顧客を増やすことが狙いです。ただしオフラインからオンラインへの誘導は考慮されておらず、現代においてはより多角的なアプローチを可能とするオムニチャネルの方が優れていると言えるでしょう。
OMO(Online Merges with Offline) オンラインとオフラインを融合させ、顧客にとって最適なサービス環境を整えることを目的とした顧客目線のマーケティング手法と定義されます。オムニチャネルの定義が販路拡大に焦点を当てているのに対し、OMOの定義は顧客体験の向上に焦点を当てている点が違いとなります。

販売チャネルを連携・統合するメリット

販売チャネルを連携・統合するメリット

続いて、オムニチャネルの定義・考え方を取り入れることで期待されるメリット・効果を見ていきましょう。

顧客満足度の向上

オムニチャネル化が進むことで、オンラインとオフラインの統合による新たな顧客体験の創出が可能となります。

顧客が好きなタイミング・好きな手段で商品を購入できるようになれば、在庫切れ等のストレスがなくなる他、企業に対する顧客満足度の向上といったメリットも期待できるでしょう。

顧客データの総合的な分析

各チャネルが統合されることで、顧客1人1人に最適化された一貫性のあるマーケティングを実現できる点もオムニチャネル戦略の特徴です。

一貫性のあるアプローチは顧客の購買意欲の向上に繋がる他、関心のない情報を配信してしまうことで顧客に与えるストレスを軽減できるといったメリットもあります。

機会損失の減少

オムニチャネル化のメリットとして、情報管理の一元化による機会損失の防止も挙げられます。

各チャネルの在庫管理が一元的に行われることで、例えば“別チャネルで在庫があるにもかかわらず商品を提供できない”といったリスクの低減が可能です。

オムニチャネル化を成功させるポイント

オムニチャネルによるマーケティングを成功させるポイントとしては、以下のような点が挙げられます。

  • 各チャネルのブランドイメージを統一し、チャネルごとの違いを感じさせない環境を整備する
  • チャネルごとに顧客を奪い合うのではなく、各チャネルが協業して企業全体の売上向上を目指す
  • 顧客データや在庫データを一元管理するためのツール・システム活用

導入すべきツール・システムは企業が定義する目的・ゴールによって異なるため、はじめに全体で共通の定義を設定し、目標の達成に向けて必要なツール・システムを選定することが大切です。

企業の導入事例を紹介

企業の導入事例を紹介

ここからは、オムニチャネル戦略を導入して成果をあげている企業の事例をいくつか紹介していきます。

【アパレル】オンライン接客ツールの導入でEC売上145%を達成

あるアパレルブランドでは、コロナ禍によって減少した実店舗の売上回復を図るために、SNSやビデオ通話型のオンライン接客ツールを活用した新たな販売チャネルの構築が実施されました。

この取り組みでEC売上が前年比145%となった他、オンラインでの情報発信をきっかけに店舗へ来店する顧客も増え、企業全体の売上向上に繋がっています。

【化粧品・コスメ】オンライン接客ツールの導入で顧客対応を最適化

ECサイトにオンライン接客ツールを導入し、過去の購入履歴に基づく商品提案や、指名制による美容相談等のサービスを提供しているコスメブランドの成功事例です。

オンライン接客の導入で店舗とECの境界線をなくし、いつでも・どこからでも店舗と同じような接客を受けられるようにしたことで、顧客満足度の向上に貢献しています。

またコスメカウンターの利用に抵抗のあった男性顧客等の囲い込みにも役立っています。

【飲食】モバイルオーダーの導入で機会損失を防止

事前注文・事前決済の機能を搭載した専用のモバイルオーダーアプリをリリースし、店舗の業務効率化や顧客の待ち時間短縮を実現しているコーヒーチェーンの成功事例です。

これまでは店舗の混雑時に来店を断念する顧客も少なくありませんでしたが、モバイルオーダーの導入によって混雑が解消され、顧客の取りこぼし防止に繋がっています。

オムニチャネルの定義と推進のメリットまとめ

オムニチャネルの定義と推進のメリットまとめ
  • オムニチャネルとは“顧客との接点や販売経路を連携させ、総合的に顧客へアプローチを行うこと”と定義されるマーケティング手法の1つ
  • オムニチャネルを進めることで、顧客満足度の向上や機会損失の減少といったメリットが期待できる
  • オムニチャネルを実践している企業では、ECの売上向上や店舗利用率の増加といった成果が出ている

NECネッツエスアイでは、オムニチャネル化に役立つ様々なソリューション・サービスを提供しています。

導入後の運用サポート等も可能ですので、ツール選びでお悩みの企業様はぜひ一度ご相談ください。

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