本記事は一般的な取組みについて記載したもので、NECネッツエスアイでの取組みを紹介したものではありません。予めご了承ください。
社会人になって、「電話対応ができない」「電話が苦手」という悩みをもつ人は意外と多いようです。
会社の電話対応は、
- 知らない人と会話しなければならない
- 相手の表情がわからない
- ミスが許されない
- クレーム電話がかかってくるかもしれない
という、ビジネス特有の緊張感があります。
苦手意識が克服できず、退職・転職を考える人もいらっしゃいますが、多くの場合、職場を変えても電話対応はついてまわります。
「できない」「苦手」を理由に避けるよりも、どんどん対応して慣れてしまった方が得なのです。
この記事では、電話対応ができない人の特徴や、苦手を克服するための対処法を紹介します。
電話対応ができない人の特徴と対処法
電話対応は得意・不得意が分かれやすい仕事です。
電話対応ができない人・苦手な人にはどのようなタイプが多いのでしょうか。
性格や特徴と、それぞれのタイプに合わせた対処方法を見ていきましょう。
会話が苦手
もともと話すことがあまり得意ではない人は、電話自体が苦痛かもしれません。
会話が苦手な人は、相手と話すときに「盛り上げなければ」「失敗しないようにしなければ」とプレッシャーを感じてしまいがちです。
けれども、ビジネスでの電話対応は、「相手の話を正確に聞き取って必要な対応をする」ことが最重要です。
自分で会話のハードルを上げてしまわず、正確で丁寧な対応をすることに注力すれば、苦手意識は薄れていくでしょう。
緊張しやすい
会社の電話では、知らない人や面識のない人とも話さなければならないため、人見知りの方は緊張してしまうこともあるでしょう。
また、オフィスでは周囲に他の人がいる環境で電話しなければならないので、話を聞かれているのが気になるかもしれません。
緊張しやすい人に必要なのは、とにかく電話対応の経験値を増やすことです。
最初のうちは1本1本の電話対応で気を張ってしまうこともあるかもしれませんが、数をこなすうちにリラックスして自然体で対応できるようになるはずです。
要点をうまくまとめられない
電話の一次対応では、他の社員への伝言を受けることがあります。
相手の話を他の人へ過不足なく伝えるには、要点をきちんと掴んでまとめる力が必要になります。
電話対応中に会話しながら要点をまとめるのは至難の業ですから、メモを活用しましょう。
聞き取った内容をひたすらメモして、電話が終わったあとに整理すれば良いのです。
顔の見えない相手との会話が怖い
電話では相手の顔が見えず、感情が伝わりにくいため苦手という人もいることでしょう。
会話中に相手の表情や身振り手振りから得られる情報はとても多いので、顔が見えないと不安を感じてしまうのも無理はありません。
しかし、ビジネスの電話は具体的な目的があるのが当たり前ですから、相手もはっきり用件を言ってくれる場合がほとんどです。
空気を読んだり、表情から何かを察したりといったことができなくても心配はいりません。
失敗や嫌な記憶を引きずってしまう
電話対応で失敗したり、きつい言葉をかけられたりした記憶がトラウマになって、電話恐怖症になってしまうことがあります。
トラウマを乗り越えるには、きちんと原因と向き合うことが必要です。
電話のマナーや正しい対応方法を学べば、同じ失敗を繰り返さずに済みます。
厄介なお客様に当たってしまったのが原因であれば、たまたま運が悪かっただけかもしれません。
原因を解明すれば、「案外大したことはなかったな」と気づくこともあるでしょう。
電話対応で失敗しやすいポイント
電話対応は、音声コミュニケーション特有の難しさがあります。
聞き取りミスや言い間違いが目立ってしまうということも、電話対応が苦手になる原因のひとつです。
ここで紹介する内容は、電話対応に慣れている人でも失敗しやすいポイントですから、「失敗しても仕方ない、気にしない」というスタンスで対応に臨んでください。
噛んでしまう
電話で噛んでしまうのは意外によくあることです。
ビジネスの電話では、長い社名や、初めて聞く相手の名前を復唱することもあります。
「噛まないようにしなければ」と意識するほど噛んでしまうこともあるので、気にしすぎるのも良くありません。
自分の会社名やよく使う言葉は練習しておくことができますが、いざ電話に出たら「噛んでも大丈夫」と開き直ることも大切です。
リラックスして電話に出られるようになれば、意外に噛まなくなるものです。
聞き取れない
電話では音がこもって聞こえるので、言葉が聞き取れなかったり、聞き間違ったりすることがあるかもしれません。
聞き取れないことを聞き返すのは全く問題ありませんので、わかるまで確認しましょう。
何度聞いてもわからない場合は、「漢字ではどう書きますか」など、聞き方を変えてみる方法もあります。
敬語を間違えた
とっさに敬語を言い間違えるのもよくある失敗です。
最近は接客用語で誤った敬語が広まっているケースもあり、間違って覚えてしまっている人も少なくありません。
電話対応で使う敬語はある程度限られていますので、決まった言い回しを覚えてしまいましょう。
聞かれたことに回答できなかった
電話対応で急な質問にとっさに答えることができなかったり、焦って見当違いな回答をしてしまったりした経験はないでしょうか。
電話では、相手からどんな質問が出るのか予測ができませんので、すぐに回答できなくても大丈夫です。
質問の内容がよくわからなかった場合は相手に聞き返しましょう。
その場で回答できない場合は、電話を折り返しにして調べる時間を確保すればOKです。
「電話対応ができない人」から卒業する方法
電話対応ができない人は、緊張しやすい・ミスや失敗を気にしてしまうといった特徴があります。
しかし、これらの特徴は、慎重さや真面目さに起因するもので、その人の長所でもあるのです。
「できない」を克服するために大切なのは、電話対応への抵抗をなくすことです。
電話対応ができない人は、準備や練習を行うことで、対応スキルを大きく伸ばせる可能性を秘めています。
対応方法を学んだり、言葉がスラスラ出てくるように練習を積み、「電話が怖い」という感覚をなくしていきましょう。
電話対応マナーを学ぶ
電話対応に自信をつけるためには、マナーや敬語を学ぶことが有効です。
仕事の電話対応は、流れやパターンが決まっています。
やるべきこと・言うべき内容がわかっていれば、対応で迷ったり、焦ったりすることもなくなります。
ロールプレイングで練習する
電話対応の手順や敬語を覚えたら、他の人に協力してもらって、電話をかける側・受ける側でロールプレイングを行ってみましょう。
問い合わせ・取り次ぎ・不在対応など、さまざまなケースを想定して行うと、より実践的な練習ができます。
電話をかける側(お客様)を模擬体験することができるのも、電話対応をブラッシュアップする上で参考になるでしょう。
人の対応をよく聞いてまねる
会社で電話対応が得意な人の対応をよく聞いてみましょう。
会話のテンポや言葉遣い、相槌の打ち方など、学べることが多いはずです。
参考になる部分を見よう見まねで取り入れていくと、自分の電話対応をレベルアップさせることができます。
すぐに実行できる印象アップのコツ
テキパキと無駄のない電話対応や完璧な言葉遣いは、最初から簡単にできるものではありません。
ですが、電話では、そこまで高いスキルがなくても、ちょっとした心がけ次第で印象アップさせることができるのです。
すぐに実行できて効果の高い電話対応のコツをまとめました。
第一声は明るい声で
電話の第一印象は重要です。普段よりも明るめのトーンで電話に出ましょう。
第一声は、「お電話ありがとうございます。株式会社〇〇でございます」と、社名を名乗る部分でもあります。
明るく感じの良い声で話すことで、会社の印象も良くなります。
はっきり、ゆっくりと話す
電話では、お互いに相手の声が聞こえづらいため、はっきりしゃべるように心がけましょう。
早口で話すと、聞き取れなくて何度も聞き返さなければならなくなることがありますし、噛んでしまう原因にもなります。
話す速度は相手のペースに合わせますが、相手がお急ぎでなければ「少し遅めかな?」と感じるくらいのスピードでかまいません。
相手がご高齢のお客様の場合は特に、意識してゆっくり丁寧に話すようにしましょう。
聞き上手になる
電話対応では、自分がうまく話そうとすることよりも、聞き上手になることが大切です。
相手にはこちらの顔が見えませんので、「聞いていますよ」ということを表すために、適度に相槌を打ちましょう。
相槌は、「はい」や「ええ」だけではなく、
- おっしゃる通りでございます
- さようでございますか
- それは大変でしたね
など、相手の気持ちに寄り添う言葉を使うのが効果的です。
メモを取る
電話で話した内容を後で確認したり、上司に報告するためにも、電話対応中は紙とペンを用意して必ずメモを取りましょう。
会話しながら素早くメモを取ることができない場合は、キーワードだけ走り書きでもかまいません。
ささいなことでもメモしておくと、思わぬところで役に立つことがあります。
すぐに答えられない場合は折り返しにする
電話対応でお客様が不快になってしまう原因の一つに「待たせられること」があります。
保留にして調べていると、その間相手は何もせず待っていなければならないので、短時間でも「随分待たされた」という気分になりやすいものです。
すぐに回答できない場合は電話を折り返しにすれば、無駄な待ち時間をなくすことができますし、電話代もこちら持ちになるので相手に負担をかけることもありません。
電話が苦手な人の特徴は長所でもある
電話対応の苦手意識を克服するための方法を紹介しました。
電話対応ができない人は、真面目な性格であるために、緊張してしまったり、失敗を過度に恐れたりしてしまう傾向があります。
真面目さや慎重さはビジネスでは心強い武器ですから、自信を持ちましょう。
電話対応の不安は、慣れてさえしまえばいいのです。
電話マナーを学んだり、十分に練習したりして不安要素をなくせば、電話が怖いと感じることはなくなるでしょう。
電話対応は経験を積むことで上達するものですから、「慣れればできるようになる」と気長に構えてみてください。