本記事は一般的な取組みについて記載したもので、NECネッツエスアイでの取組みを紹介したものではありません。予めご了承ください。
コロナ禍を契機として、自治体や企業等の様々な団体から注目を集めているのが「メタバース」です。
この記事ではメタバースの概要と、メタバースによって解決が期待できる自治体や地域企業の課題について解説します。
実際にメタバースに関する取り組みを行なっている自治体や企業の事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
2022年のトレンド!注目が集まる【メタバース】の概要と自治体の活用メリット
まずはメタバースの概要と、自治体や地域企業が抱える課題について詳しく見ていきましょう。
またメタバースの活用によって期待される自治体への効果・メリット等も解説していくので、合わせて参考にしてみてください。
メタバースとは?
メタバースとは、アバター(自分の分身となるキャラクター)を通じてコミュニケーションを図ったり、経済活動に取り組んだりできる3次元の仮想空間およびサービスのことです。
メタバースの国内市場規模はここ数年で一気に拡大しており、2021年度には744億円、2022年度には1,825億円、そして2026年度には1兆円を超えると予測されています。
仮想空間の中では、友人と集まって会話する・イベントに参加する・ショッピングを楽しむ等といったことが可能である他、今後は医療分野での活用も期待されています。
地方公共団体や地域の企業が抱える課題
現在多くの自治体や企業が抱えているのが、人口減少に伴う労働力不足や地域の過疎化といった課題です。
また近年はコロナ禍の影響もあることから、自治体の中でも特に観光や移住関連の分野は厳しい状況にあると言わざるを得ません。
こうした課題は地域に根付く企業や産業の衰退にも繋がるため、自治体では一刻も早くクラウド技術等を用いた課題解決への取り組みを進める必要があるでしょう。
メタバースの活用で実現・解決できること
メタバースの活用により、自治体や地域の企業が抱える課題に対して以下のような取り組みを行うことが可能です。
観光や文化体験を通じた地域の魅力発信
地域の観光名所や歴史的建造物等をメタバース上に再現することで、場所・時間に関係なく観光サービスや文化体験を提供したり、地域の関連情報を発信したりできるようになります。
また、例えば地域のお祭りや自治体のイベント等を仮想空間に再現し、自由に参加してもらうといった取り組みも効果的です。
メタバースを通じて地域の魅力や情報を発信する中で、実際の街にも足を運びたいと思ってもらうことができれば、観光業や地域産業の支援にも繋がっていくでしょう。
特産品の販売等による利益の創出
メタバースは地域の特産品や工芸品の販売にも有効です。
従来のECサイトでは写真や文章で商品を説明するのが一般的でしたが、メタバースなら生産者と直接会話ができたり、高度な映像技術や音声技術でより現実に近い接客が可能になります。
メタバースを活用した自治体の成功事例
続いて、実際にメタバースを活用した地域振興の取り組みを行っている自治体・企業の先進的な事例を紹介します。
(世の中の先進事例として紹介しているため、当社が直接関与していない事例を含んでいます)
県内の観光地を仮想空間に再現
日本国内でも有数の観光エリアとして知られるある地域では、コロナ禍によって大打撃を受けた観光業を支援するために、メタバース上への観光地の構築や観光イベントの開催といった取り組みを実施しています。
観光地が忠実に再現されている他、建築物や歴史の解説を聞いたり、オンラインショッピングを楽しんだりすることも可能です。
思わず現地に足を運びたくなるような演出・サービスも満載で、バーチャルとリアルを融合した好事例となっています。
観光ツアー・ガイドサービスの実施
観光地をメタバース上で再現し、アバターが案内するVR観光コンテンツにより観光客誘客を図る他、VRワーカーやエンジニアの育成等の取り組みを実施している自治体の事例です。
仮想空間でツアーを開催することにより、コロナ禍以降の観光業において大きな課題となっていた“物理的な距離”の問題を解消し、地域振興に繋げます。
またこちらの自治体では、メタバース事業の目的にICT人材の育成をはじめ、地元雇用の創出も掲げており、新時代を担うプロジェクトとしても注目を集めています。
NFTゲームカードとご当地の融合
人気キャラクターとメタバースNFTを組み合わせて、地方創生に取り組む企業の事例で、すでにある自治体とのコラボレーションが実現しました。
日本各地の景勝地や文化等を融合させたNFTゲームカードを世界的に配信し、国内外の利用者に日本の魅力を再発見してもらうことで、インバウンドの需要の再拡大を促進します。
この取り組みを通じて得た利益は、その一部が自治体や地域産業に寄付される予定となっており、新たな地域振興の形として話題を集めています。
記事まとめ
メタバースはまだまだ新しい未来的な技術に思えるかもしれませんが、すでに一部の自治体では導入・活用が進んでおり、身近な存在へと変化しつつあります。
自治体のIT化・デジタル化は喫緊の課題でもあることから、メタバースを含む様々なクラウド技術を活用し、一刻も早く課題解決に向けた取り組みを進めることが求められるでしょう。