本記事は一般的な取組みについて記載したもので、NECネッツエスアイでの取組みを紹介したものではありません。予めご了承ください。
オフィスでの内線と外線の切り替えや、複数回線での同時着信を処理するため、ビジネスフォンの電話機には多くのボタンが並んでいます。
ボタンの種類・名前は機種やメーカーにより少しずつ異なりますが、「フック」というボタンが付いている機種があります。
この「フック」というボタン、名前からは使いみちが想像しづらく、使ったことがない・使い方がわからないといった方も多いようです。
この記事では、フックボタンの機能・使い方を解説します。
フックボタンのあるビジネスフォンをお使いの方は、ぜひ参考にしてみてください。
フックスイッチ・フッキングとは
最初に「フック」の語源を確認してみましょう。
昔の電話機では、受話器を置く場所がフックになっていました。
受話器が置かれた状態を「オンフック」、受話器を上げた状態を「オフフック」と呼びます。
現在の電話機にはフックはありませんが、受話器を置くところにスイッチがありますね。
このスイッチのことを「フックスイッチ」と呼んでいます。
フックスイッチは電話を切るときに使うことが多いですが、短く押すと通話が保留状態になります。
これを「フッキング」と呼びます。
フックボタンの機能
フックボタンは、電話をフッキング状態にするボタンです。
押すたびに通話と保留が切り替わるため、
- 保留・解除
- キャッチへ応答
などの場面で使えます。
フックスイッチも機能は同じですが、長く押すと電話が切れてしまいます。
「誤って電話を切ってしまった」というアクシデントを避けるためにも、フックボタンが付いている電話機では、フックスイッチよりもフックボタンを使った方が安全ですね。
保留・解除
通話中にフックボタンを1回押すと電話が保留になり、もう一度押すと解除されます。
また、保留中に他の人に電話を転送することもできます。
キャッチへ応答
ビジネスフォンでは複数の回線を使用しているため、通話中に別の着信が入ることがあります。
例えば、「外線1」で通話中に「外線2」に着信したといった場合です。
現在の通話を切らずに新しい着信に応答したい場合は、「フック」で保留にしてから「外線2」を押すと、外線2の通話に出ることができます。
終了後に「外線1」ボタンを押すと元の通話に戻ります。
ビジネスフォンでの電話転送のやり方
電話対応でよく使う「転送」のやり方を見てみましょう。
基本的に保留してから転送するのは同じですが、転送には大きく分けて「担当者の内線番号へ転送する方法」と「保留した通話を担当者に解除してもらう方法」があり、使い分けが必要です。
内線番号で転送する
担当者の内線番号を指定して転送する手順です。主に、別フロアや席が遠い担当者に転送する場合に使います。
- 外線通話中にフックボタンを押して、通話を保留します。
- 転送先の内線番号にダイヤルします。
- 転送先の担当者が応答すると内線通話状態になります。用件を相手に伝え、対応を依頼します。
- 受話器を置くと、外線電話の転送が完了します。
近くの人に転送する
同じフロアや近くの席の相手へ転送する場合は、保留にした電話を相手に解除してもらうだけで転送が完了します。
この方法では内線番号を調べてダイヤルする必要がなく、口頭での声かけで取り次ぎできます。
外線ボタンを使う
「外線1」「外線2」など、複数の外線ボタンがある電話機での操作方法です。
- 外線通話を保留すると、使用中の外線(外線1で通話していた場合は「外線1」のボタン)が点滅します。
- 担当者に用件と「外線1」に保留されていることを伝えます。
- 担当者が別の電話機で受話器を上げ「外線1」のボタンを押すと電話が転送されます。
パーク保留ボタンを使う
「パーク保留」というボタンが付いている電話機では、応対者が任意の番号のパーク保留を選択して保留することができます。
- 外線通話中に任意のパーク保留ボタン(例:「パーク保留1」)を押して保留します。
- 「パーク保留1」のランプが点滅します。
- 担当者に用件と「パーク保留1」に保留されていることを伝えます。
- 担当者が別の電話機で受話器を上げ「パーク保留1」のボタンを押すと電話が転送されます。
フッキング・電話転送の注意点
外線と内線を自在に切り替えたり、別の電話機に転送したりできるビジネスフォン。
しかし、操作をよく理解していなかったり、使い慣れていないと思わぬアクシデントを招くことがあります。
例えば、次のような点には特に注意が必要です。
- 同時着信があると複数の外線のランプが点灯するため、取り違えやすい。自分が保留したボタンの番号を必ず確認する
- 保留の解除忘れに注意する
- キャッチに出るときは相手の了承を得て、長くなりそうなときは折り返す
- フックスイッチを使うときは、長く押し過ぎて電話を切らないように気をつける
転送した通話がどうなるのか・相手にはどう聞こえているのかといったことは、実際に体験してみないとわからないことが多いものです。
実務でいきなり使い始めるのではなく、社内のメンバーに協力してもらってテストを行ってから使うのが安心ですね。
記事まとめ
ビジネスフォンの「フック」ボタンは、電話を保留するときや、内線番号へ転送を行うとき、キャッチホンに応答するときなどに使用します。
電話の取り次ぎが多い部署では、ビジネスフォンの転送機能を使いこなすことが必要不可欠ですが、忙しくなればなるほど、保留番号の取り違いや、保留の解除忘れなどのリスクも大きくなります。
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