Webセミナーを配信する際は、配信内容や登壇者の人数に応じた外部カメラの活用がおすすめです。
この記事では、Webセミナーの配信に適したカメラ選びのポイントと、実際に外部カメラを使用する際の使い方・注意点等を解説します。
カメラと合わせて導入を検討したい周辺機器の種類もまとめているので、Webセミナーの配信を予定している方はぜひ参考にしてみてください。
Webセミナーの配信におすすめのカメラとは
まずは、Webセミナーの撮影・配信で外部カメラを使用する場合の選び方のポイントを詳しく見ていきましょう。
フルHD以上の画質
Webセミナーに使用するカメラの画質はフルHD(1080p)以上のものを選ぶのがおすすめです。
画質の低いカメラを選ぶと、画面がぼやけて表情や資料の細かい部分が見づらくなってしまい、視聴者にストレスを与える要因となります。
ただし高画質のカメラは料金も高くなりやすいため、予算を踏まえながら選ぶようにしましょう。
フレームレートは15~30fpsが適性
フレームレート(FPS)とは、1秒間の映像に含まれるコマ数を表す単位です。
数字が大きいほど1秒間に出力されるコマ数が多くなり、より滑らかな映像を映すことができます。
表情やテキストを映す程度であれば15fpsで十分対応できますが、身振り手振りを交えたり、製品のデモンストレーションを行ったりする場合は30fps以上のカメラが望ましいでしょう。
登壇者に合わせた画角選び
画角とは、カメラが映すことのできる視野の広さを角度によって表したものです。
講師1人で進行する一般的なWebセミナーであれば70度~75度程度で問題ありませんが、登壇者が複数いる場合やホワイトボードを映す場合には90度前後のカメラを選ぶと良いでしょう。
ただし画角が広すぎると画面の端が歪んだり、映像の色が滲んだりすることがあるため、最大でも120度程度のカメラを選ぶのがおすすめです。
PCの内蔵カメラでも配信できる?
現在、市販のノートパソコンにはカメラが内蔵されているケースがほとんどです。
またスマホ・タブレットにも標準でカメラが付いているため、「外付けのWebカメラは必要ないのでは?」と思う方も多いかもしれません。
実際、1対1での打ち合わせや規模の小さい会議であれば内蔵カメラのみでも問題なく利用できます。
しかしWebセミナーの場合、ホワイトボードを映したり複数の講師が登壇したりするケースも多いため、内蔵カメラでは以下のような点で不便を感じる可能性が高いと言えます。
- 画質が低い
- 画角が狭い
- カメラの位置調整・移動ができない
一方外付けのカメラであれば、画角や撮影位置の調整ができる他、ズームやブレ補正等も可能なため、より高品質のWebセミナーを提供することができるでしょう。
Webセミナー配信におけるカメラの使い方
続いて、Webセミナーの撮影・配信で外部カメラを使用する場合の具体的な使い方を解説していきます。
カメラの設置場所
外部カメラを設置する際は、Webセミナーで講師を務める人の目線の高さに合わせるのが基本です。
目線より高い位置・低い位置にカメラがあると、講師の目線に不自然さが出てしまい、視聴者が違和感やストレスを覚える要因となります。
目線の高さにカメラを設置することで、講師はカメラ目線を意識する必要がなくなりますし、視聴者からのアングルも自然になります。
カメラ機能のテスト方法【Zoom】
Webセミナーの本番前には必ずテストを行い、外部カメラが正しく動作するかどうかを確認しておきましょう。
ここでは参考として、国内での導入率が高い配信ツール「Zoom」を利用する場合のテスト方法を紹介します。
- Zoomのテストミーティング用サイト(https://zoom.us/test)へアクセス
- トップページの中央にある「参加」をクリック
- ダイアログ内の「Zoom Meetingを開く」をクリック
- 内蔵カメラまたは外付けのWebカメラが正常に起動していることを確認
- 画面内にある「退出」をクリックしてテストを終了
起動後の画面に何も映らないという場合は、Zoom側でカメラ機能がオフになっている可能性があります。
画面下部のツールバーにあるビデオカメラのアイコンをクリックし、カメラオンの状態に切り替えましょう。
なおZoomのテスト画面では、カメラと同時にスピーカー音声・マイク接続のテストも実施できます。
複数のカメラを使用する場合
Webセミナーで以下のような演出を加えたい場合は、外部カメラを複数設置する方法がおすすめです。
- 異なるアングルから配信の様子を撮影したい
- 複数の登壇者がおり、発言者の映像が大きく表示されるようにしたい
- 商品・サービスのデモンストレーションを実施したい 等
複数のカメラを設置する方法としては、1台のパソコンに複数のカメラを接続したり、スイッチャー・ミキサー等で切り替えたりする方法があります。
またZoomであれば、スポットライトビデオ機能の活用により、特定の発言者を大きく表示することも可能です。
合わせて導入したい周辺機器
ここからは、Webセミナーを実施する際にカメラと合わせて導入を検討したい周辺機器を紹介します。
マイク
カメラの映像と同様に、Webセミナーの品質を大きく左右するポイントがマイクからの音声です。
マイクの音質が悪く「講師が何を話しているか聞き取りづらい」「誰の発言か分かりにくい」といった不満が出てしまうと、Webセミナーの評価を落とす要因にもなります。
デバイスにはマイクが内蔵されている場合がほとんどですが、こちらもより高音質な配信を実現するのであれば外部マイクの導入を検討してみると良いでしょう。
三脚
外部カメラの高さや位置を細かく調整したい場合は、三脚を利用する方法がおすすめです。
パソコンのディスプレイに取り付けられるクリップ付きのカメラもありますが、三脚を利用した方がカメラの設置位置の自由度が高く、ベストアングルでの撮影・配信が可能となります。
照明
カメラと合わせて照明・ライトを導入すると、更にWebセミナーの画質を高めることができます。
天井からの照明は顔に影ができやすいというデメリットがあるため、正面から照らせる小型の照明を用意しておくことで、程よい明るさでの撮影・配信が可能になるでしょう。
まとめ
- Webセミナー用のカメラを購入する場合は、画質・フレームレート・画角等で比較するのがポイント
- 外部カメラを用いる際は必ず事前にテスト配信を行い、正しく動作するかどうかを確認することが大切
- よりWebセミナーの質を高めたい場合は、カメラと合わせてマイク・三脚・照明の導入も検討してみるのがおすすめ
Webセミナーに使用するカメラは、製品によって画質やフレームレート等が異なるため、開催する規模や方式に応じて適切なものを選ぶことが大切です。
まずはWebセミナーの開催意図や目標を明確にし、そのうえで目標の達成に必要な機能・スペックの機材を揃えるようにしましょう。