ボイスワープ®は、NTT東日本・NTT西日本の固定電話・ひかり電話に対する自動着信転送サービスの商標です。
「電話対応があるからテレワークができない」という問題は、電話転送サービスが解決してくれます。
しかし、電話対応をテレワーク化してみたら、「電話に追われて仕事にならない」「担当者につながらなかったり、電話を取れなくて顧客満足度が低下した」などの新たな問題が浮上したという声も耳にします。
これは、テレワークではオフィスのように複数メンバーで協力して電話を取ることができないことが原因です。
この記事では、固定電話を携帯に転送してテレワークで対応する場合に、複数転送先に着信させる方法を解説します。
電話の複数呼出ができないとどうなる?
オフィスで使われているビジネスフォンは、どの席からでも着信に応答できたり、他の電話機への着信をピックアップすることができます。
この機能のおかげで、離席中でも近くにいる人が電話に出てくれたり、取り込み中で手が離せないときには手すきの人が対応してくれたりと、スタッフ同士でフォローしながら対応することができるのです。
ところがリモートワークでは、着信するのは転送先に指定されている電話のみ。他の人には着信があったことすらわかりません。
テレワークの電話対応で複数の転送先を呼出できない場合には、どのようなことが起こるのか見てみましょう。
特定のスタッフの業務負荷が上がる
会社の代表電話や部署の直通電話には、1日にかなりの本数が着信しているのではないでしょうか。
自分の担当ではない用件だとしても、取次や不在時の伝言対応には1本あたり1~2分はかかります。
会社では複数名で電話を取るので負担は分散されますが、すべての着信を自分の携帯に転送して1人で取らなければならなくなると、「電話対応に追われて他の仕事が全くできなかった」などということにもなりかねません。
応答できなかったときのフォローができない
転送した電話に対応できるのが自分1人の場合、電話が鳴っているときにたまたまトイレに立っていたり、他の作業をしていて応答できなかったりしても、他の人がピックアップすることができません。
着信に応答できないことが増えると、「あの会社は営業時間中でも誰も電話に出ない」と、取引先の信用を失ってしまうこともあります。
話中の着信が取りこぼしとなる
ビジネスフォンでは複数の着信を同時に受けることが可能ですので、オフィスで対応している場合はよほどのことがない限り電話を取りこぼすことはないでしょう。
けれども、転送先が1カ所のみの場合、その電話機が話中の間は、新しい着信を受けることができなくなります。
前の通話が長引いている間に他の電話がかかってきたり、繁忙期で電話が集中したりすると、電話を受けきれなくなりビジネスチャンスを逃してしまう可能性もあります。
キャリアの電話転送サービスで一斉呼出する方法は
固定電話のテレワーク対応のため、電話転送サービスを導入する企業が増えています。
中でも、固定電話回線のキャリアが提供する電話転送サービスは、簡単な申込だけで利用できる上に基本料金も手ごろなので、真っ先に検討されるサービスです。
各社が提供するサービスは、名称は違うものの、サービスはかなり似た内容となっています。
- NTT東日本・西日本「ボイスワープ」
- ソフトバンク「多機能転送サービス」
- KDDI光ダイレクト「着信転送サービス」
さて、オフィスの固定電話対応策としてこれらのサービスを導入する場合には、複数転送先に電話を転送できるのかが気になりますね。
結論から言うと、これら3つのサービスは、単独では複数転送先に対応していません。
キャリアの電話転送サービスがどのような仕組みになっているのか見ていきましょう。
複数の転送先を登録可能だが、転送先は1つのみ
キャリアが提供する電話転送サービスでは、あらかじめ転送先の番号をリスト登録しておき、その中の1つを転送先に設定できるようになっています。
転送先の候補として複数の番号を登録し、状況によって転送先の切替を行うことはできるものの、複数を同時に呼び出したり、応答できない場合に他の転送先に回したりといったことはできません。
このため、キャリアの電話転送サービスを使って会社の電話から携帯に転送した場合、基本的に1人ですべての着信に対応することになります。
他社のサービスを組み合わせれば複数呼出が可能
キャリアの電話転送サービスでは複数呼出ができないことが判明しましたが、解決法が全くないわけではありません。
電話転送サービス単独では不可能ですが、他の業者が提供するサービスと組み合わせることで、複数呼出やスケジュール自動切替などのカスタマイズができることがあります。
ただし、他社が提供するサービスのため、電話転送サービスとは別に料金がかかります。
目的と必要な機能を明確にした上で見積を取り、導入を検討するのが良いでしょう。
「Canario(カナリオ)」は複数の転送先へ一斉架電が可能
「テレワークで電話転送中も、複数人で電話を受けたい」というニーズに対応できるサービスが、NECネッツエスアイが提供する「Canario(カナリオ)」です。
「Canario(カナリオ)」は、AIが電話に応答して、電話の転送や伝言作成をしてくれるサービスです。
担当者を名指しされたら、名前を音声認識して担当者に転送。
直接担当者を呼び出すから、他の人が応答して手動で取り次ぐ必要はありません。
担当者名の指定がない場合は部署のメンバーを一斉に呼び出すことができるので、対応可能なメンバーが電話に出ることができ、取りこぼしの発生を防ぎます。
記事まとめ
電話転送サービスを使うと固定電話に携帯で応答できるようになるものの、複数転送先の呼出には対応していないことがあります。
テレワークで電話対応ができるようになっても、1人ですべて対応しなければならない状況では業務効率が著しく低下してしまいます。
名前取次・複数転送先の一斉呼出が可能な「Canario(カナリオ)」なら、電話対応を半自動化し、本当に必要な電話にだけ対応することが可能。
理想的なテレワーク環境構築と電話業務の効率化を同時に実現することができます。
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