会社で「社長はいらっしゃいますでしょうか」という電話を受けたことはないでしょうか。
実は、こうした社長を役職名で名指しする電話の多くは営業電話ですが、
「社長に無断で断わってよいのだろうか」
「本当に社長の知り合いだったらどうしよう」
など、対応時にはさまざまな不安が伴いますね。
本記事では、社長宛に営業電話がかかってきた場合にスマートに対応する方法を解説します。
営業電話が社長宛にかかってくる理由
一般的に考えて、見ず知らずの人が電話でいきなり社長を名指ししても、社長と話せる可能性は非常に低いでしょう。
それにもかかわらず、社長宛に営業電話をかけてくる業者が多いのはなぜなのでしょうか。
一番大きな理由は、社長が会社の最終的な意思決定者であるからです。
特に中小規模の企業では、新規の取引が社長の一声で決まってしまうようなことも珍しくはありません。
社長と直接話して興味を引くことができれば、契約できる可能性は高くなります。
また、社長と話すことで会社の方針や課題・ニーズを知ることができるため、その会社に合わせた商品・サービスを提案しやすくなるというメリットもあるでしょう。
たとえ取り次いでもらえる可能性は低くても、社長と話すことができれば、一般担当者と会話するよりスピーディに話が進むと思われているため、営業電話のアポでいきなり社長を名指しするということが行われるのです。
社長宛の営業電話の対応方法
取引先と関係のない相手から社長宛に電話がかかってきても、いきなり取り次ぐわけにはいきませんね。
社長宛の電話を受けたら、次の手順を意識して対応を進めてみてください。
- 営業電話かどうかを確認する
- 営業電話ではなく、信頼のできる相手の場合は取り次ぐ
- セールスだった場合、必要な商品・サービスであるかどうかを判断する
具体的な対応の流れを解説します。
相手の社名・名前を聞く
営業電話の業者は、自分の社名や名前をはっきり名乗らないことがあります。
これは、セールスであることがばれると電話を取り次いでもらえないことがあるからです。
そのため、個人名でかけてきたり、「〇〇だけど、社長いる?」などと、社長と親しい知人を装ったりすることもあるようです。
けれど、本当に社長と親しいならば、「〇〇社長」と名前をつけて呼ぶはずですね。
相手が「社長様」「社長さん」などと呼んでいるのは、知り合いではないため、社長の名前すら知らないからです。
電話の相手がはっきりと名乗らずに取り次ぎを求めてくる場合は、こちらから相手の社名や名前を尋ねましょう。
どのような用件か尋ねる
セールス内容を一次対応者に話すと断られる可能性があるため、営業電話では社長に取り次いでもらえるまでは用件を詳しく話さないことも多いです。
電話の相手が用件を言わない場合は、「どのようなご用件でしょうか」と尋ね、内容を確認してから取り次ぐかどうかを判断しましょう。
取り次ぎ可否・方法を決める
電話の内容に応じて、対応方法を決定します。
社長へ取り次ぐ
営業電話ではなく、社長が直接対応すべき内容だった場合には、電話を取り次ぎましょう。
社長に「〇〇社の△△様から、□□の件でお電話です」と簡潔に用件を伝え、社長がすぐに電話に出られる場合は電話を転送します。
電話に出られない状況の場合は、一旦折り返しにしましょう。
他の担当者へ取り次ぐ
営業電話ではないものの、窓口が社長になっている案件の電話は、社長宛に入電してしまうことがあります。
このような場合、他の実務担当者がいる場合は、その担当者へ取り次ぎを行います。
不要な営業電話は断わる
自社に必要のない営業電話は、社長に取り次がず、きっぱりと断ります。
必要な商品・サービスの紹介は適宜取り次ぎを行う
「社長が興味を持ちそうな内容だ」と判断した場合は社長に取り次ぎを行いますが、すぐに電話を転送するのは控えましょう。
営業電話は一度話し始めると長くなりがちですので、社長が時間に余裕があるときに対応できる方法にするのがベターです。
社長が席にいる場合は口頭で内容を説明し、承諾した場合は取り次ぎます。
すぐに時間が取れない場合は、連絡先を聞いて折り返しにするか、カタログなどの資料送付を依頼しましょう。
電話対応のコツ
代表電話の応対を行っている場合、営業電話や迷惑電話など、さまざまな電話に対応しなければなりません。
業務に関係のない電話に振り回されることがないよう、電話の内容の優先度を的確に判断し、適切な対応を行うことが必要です。
会社で電話対応を行う際に注意すべきポイントを確認しておきましょう。
担当者に取り次ぐ前に内容を確認する
対応で注意が必要なのは、社長宛の電話だけとは限りません。
「人事のご担当者様」「経理のご担当者様」など、担当者の個人名を知らない相手からの電話も、社長宛と同じく、自社とは取引のない業者からの営業電話である可能性が高いです。
他の担当者宛の電話についても、相手の名前と用件を確認し、取り次ぎの可否を判断しましょう。
不要なセールスはきっぱり拒否する
自社に必要のない営業電話は、一次対応者がきっぱりと断ってかまいません。
中には、担当者と話すまで納得しないセールスマンもいますが、そのような場合は、
「営業のお電話はお断りするよう申しつかっております」
「新規のお取引は控えさせていただいております」
など、会社の方針であることを明らかにすれば、スムーズに断ることができるでしょう。
相手に失礼がないよう礼儀正しく対応する
会社の電話対応では、営業電話や迷惑電話に対しても、企業の一員として常識ある振る舞いが求められます。
すぐに切りたいと思っても、ガチャ切りしてはいけません。
電話の相手は自社の製品ユーザーだったり、将来的に取引が発生する相手かもしれません。
ビジネスマナーを守って最後まで礼儀正しい対応を心がけてください。
社内ルールに従う
ここで紹介したのは一般的な対応方法ですが、営業電話に関しては、社内で対応方針が決まっている場合も少なくありません。
よくかかってくる迷惑電話や特定の相手からの電話に対して、個別に対応方法が決まっていることもあります。
また、社長宛の営業電話の取り次ぎ方法を直接指示されている場合は、社内の指示に従いましょう。
記事まとめ
営業電話が社長宛だった場合、言われた通りに社長に繋いでしまっては相手の思うツボ。
いきなり社長に取り次がず、電話の一次対応者が用件を聞き、要否を判断する必要があります。
けれども、社長宛の電話で落ち着いて用件を聞き、的確な状況判断を下すにはある程度の経験が必要ですね。
一次対応を自動化できる電話転送サービス「Canario(カナリオ)」を導入すると、営業電話の対応も無人化することが可能です。
担当者名の名指しがある電話は、名前を認識して転送してくれるので、大切な顧客からの電話を逃すことはありません。
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