携帯電話の普及や通信手段の多様化により、固定電話を廃止する企業が増えています。
固定電話の廃止によって、働き方はどのように変わるのでしょうか。
本記事では、企業が固定電話を廃止するメリットや、固定電話の削減に成功した企業の事例を紹介します。
固定電話の廃止を検討している企業様は、ぜひ参考になさってください。
企業が固定電話を廃止するメリット
固定電話は企業にとって欠かせないものという認識が強いですが、電話対応のために社員がさまざま制約を受けているのも事実です。
固定電話を廃止することによって、次のようなメリットがあります。
テレワークを推進できる
電話番のために出社が必要な状況では、テレワークやリモートワークは浸透しませんね。
固定電話を廃止し、携帯電話やチャットツールなどの通信手段に切り替えれば、電話対応のためだけの出社は不要になります。
社員が取次を行う必要がなくなる
固定電話の取次業務は意外と手間がかかるものです。
自分の仕事を中断して電話に対応しなければならないため、頻繁に業務が中断されれば進捗にも影響します。
固定電話を廃止して、担当者の携帯に直接入電するようになれば、取次対応に追われていた時間を本来の業務のために充てることができるようになりますね。
コスト削減につながる
固定電話の設備を維持するには、多くのコストがかかります。
機器や回線は老朽化しますし、インターネット回線に比べて通話料も割高です。
固定電話を廃止するとこれらの費用が浮き、コストを削減することができるでしょう。
異動やレイアウト変更が容易になる
固定電話はオフィスの床下などに配線しているため、レイアウト変更時には業者を呼ばなければなりません。
また、異動や組織変更で内線番号が変更になる際には、設定変更も業者に依頼する必要があります。
固定電話を廃止すれば、工事や内線番号の変更が不要になるため、組織の変更やオフィスのレイアウト替えを容易に行うことができるようになります。
固定電話を廃止した企業事例3選
それでは、実際に固定電話の廃止に成功した企業の事例を見てみましょう。
大手商社の例
大手商社のA社では、PBX(構内交換機)の老朽化を機に、全社員にスマートフォンを配布し、固定電話を廃止しました。
さらに、コスト削減のために内線電話も撤廃。
生産性向上のため、電話取次を省くことを決断したのです。
スマートフォンに移行するにあたって同社が導入したのは、クラウド電話帳アプリ。
各自で電話帳を登録しなくても発信元が表示されるので、携帯電話からも顧客へのスムーズな折り返し対応が可能となりました。
地方銀行の例
地方銀行のB社では、全ての店舗において固定電話を廃止しました。
銀行には多くの問い合わせ電話が入電しますが、顧客からの電話はコールセンターに集約。
パートタイムを含む全行員約3,200人に社用スマートフォンを配布し、クラウドPBXで内線化しました。
個別対応が必要な問い合わせのみ、コールセンターから行員のスマートフォンへ転送します。
支店における電話の一次対応を廃止したことで、支店の業務効率化やコストの削減に成功しています。
大手損保の例
損害保険会社のC社では、柔軟な働き方の実現のため、2021年の3月までに全社員へスマートフォンを配布。
2022年10月からはクラウドPBXを導入し、固定電話番号をすべて050番号に変更して固定電話機を廃止しました。
代表番号は、オフィスの内線と同じくグルーピングしクラウドPBXに設定することで、スマートフォンでも代表電話への入電に対応できるようになります。
050番号はサイトや印刷物で周知されており、顧客からも入電しますが、クラウドPBXを使えば在宅勤務でもオフィスと同様の電話対応が可能。場所を選ばない働き方を実現させました。
会社の固定電話を廃止する方法とは
ただ固定電話を撤去しただけでは、これまで固定電話に電話をかけてきていた顧客の利便性を損ねてしまいます。
固定電話を廃止する場合は、代わりとなるサービスを活用して、確実に電話対応ができる体制を整えましょう。
クラウドPBX
クラウドPBXは、インターネット上に電話交換機を設置して、スマートフォンやパソコンなどのデバイスを内線電話のように使うサービスです。
代表電話番号に着信した電話にスマートフォンで対応でき、内線番号で他の社員に転送することも可能です。
クラウドPBXでは拠点間通話も内線化できるので、固定電話を使用していた時に比べて通信料の削減が期待できます。
電話代行サービス
電話代行サービスは、自社の社員の代わりに電話の一次受けを行ってくれるサービスです。
受電内容を報告してくれますので、内容を確認して必要な相手にのみ折り返し連絡を行えば、営業電話などの不要な電話をシャットアウトできます。
電話転送サービス
特定の電話番号への着信を別の電話機に転送したい時に便利なサービスです。
転送先には携帯電話も設定できますので、在宅勤務でも代表電話の対応が可能となります。
転送中は、転送元の電話機から転送先までの通話料が発生します。
受電対応が多い場合は通話料金が高額になりがちですのでご注意ください。
Canario(カナリオ)なら自動で名前取次が可能
オフィスの電話取次は、担当者がいなくても誰かがフォローするから取りこぼさないという前提の上に成り立っています。
社員による取次業務をなくすと、
- 「すべて折り返しになるのでは」
- 「自分が応答できなかったら機会損失になってしまう」
といった懸念がありますね。
NECネッツエスアイが提供する「Canario(カナリオ)」なら、自動で名前取次を行うので、誰かが取次しなくても担当者への転送が可能です。
電話に出られなかった場合には、伝言をテキスト化して送信してくれるので安心。
社員による一次対応が不要になるので、生産性向上にも寄与します。
記事まとめ
企業が固定電話を廃止するメリットと、廃止に成功した事例を紹介しました。
固定電話を廃止することによって、コスト削減や働き方の多様化などの効果が期待できます。
固定電話や内線電話の廃止と合わせて電話業務の効率化を進めたい場合は、自動電話転送サービス「Canario(カナリオ)」で電話取次を自動化してみてください。
「Canario(カナリオ)」にはトライアルもございます。ご興味がありましたらぜひお気軽にお問い合わせください。