Zoomはオンライン上でミーティングを行えるだけでなく、リモート制御の機能を使って相手側のパソコンを遠隔操作することもできます。
この記事では、Zoomを使った遠隔操作の手順と、合わせてチェックしたいおすすめ機能を紹介しています。
パソコンの操作で困ったときなどに活用できる機能なので、この機会にぜひ覚えておきましょう。
Zoomを使った遠隔操作とは
遠隔操作とは、自分のパソコンから相手側のパソコン画面を操作する仕組みのことです。
Zoomの場合、標準機能として備わっている「画面共有」機能を利用することで、遠隔操作と同じ状況をつくることができます。
まずは、遠隔操作を行うにあたって必要となるマシンスペックや、事前準備の手順について詳しく見ていきましょう。
遠隔操作機能の前提条件
Zoomの遠隔操作機能を利用できるデバイスは以下の通りです。
- Windows・Mac・Linux用のデスクトップアプリ版Zoom
- iPad用のモバイルアプリ版Zoom
- ウェビナーで使用する場合は、主催者、共同主催者、パネリストのいずれかであることが条件
なお遠隔操作の実施はパソコン・iPadともに可能ですが、遠隔操作を受けることができるのはパソコンのみとなっています。
またiPhoneやAndroidデバイスでは遠隔操作を行うことも受けることもできないので注意しましょう。
事前準備:リモートコントロールの有効化
Zoomの遠隔操作機能はデフォルトでオフとなっている場合があるため、ミーティングを開始する前に設定を確認しておく必要があります。
遠隔操作機能を有効化する手順は以下の通りです。
- ZoomのWebサイト(https://zoom.us/)にアクセスしてログイン
- 「設定」をクリック
- 「遠隔操作」をオンにする(すでにオンになっている場合は操作不要)
Zoomで実際に遠隔操作をする方法
ここからは、Zoomの画面共有機能を使って遠隔操作を行う手順を解説していきます。
遠隔操作を行う側・受ける側それぞれの手順をまとめているので、一通りチェックしておきましょう。
リモートコントロールの権限リクエスト
リモートコントロールを行う側から遠隔操作のリクエストをする場合の手順は以下の通りです。
- Zoomを起動してミーティングを開始
- 画面下部のメニューから「画面共有」をクリック(相手の操作)
- 共有したい画面を選択して「共有」をクリック(相手の操作)
- 画面共有メニューから「オプションを表示」をクリック(自分の操作)
- ドロップダウンリストから「リモート制御のリクエスト」をクリック(自分の操作)
- 「リクエスト」をクリック(自分の操作)
- リクエストの承認画面が表示されたら「承認」をクリック(相手の操作)
遠隔操作のリクエストを行うときは、先に相手側の画面を共有してもらう必要があります。
遠隔操作を受ける側は「承認」または「辞退」を選択できるので、リモートコントロールを拒否したい場合は「辞退」を選択しましょう。
リモートコントロールの権限付与
リモートコントロールを受ける側から遠隔操作の権限を付与する場合の手順は以下の通りです。
- Zoomを起動してミーティングを開始
- 画面下部のメニューから「画面共有」をクリック
- 共有したい画面を選択して「共有」をクリック
- 画面下部のメニューから「リモート制御」をクリック
- リモート操作の権限を付与するユーザーを選択
遠隔操作の権限を付与されたユーザーは、リクエスト不要でリモートコントロールを行えるようになります。
リモートコントロールを停止する
遠隔操作を停止して、制御権を自分に戻すときの操作は以下の通りです。
- 画面下部のメニューから「遠隔操作」をクリック
- 「コントロールを停止」をクリック
また、ツールバーの下部にある「共有の停止」をクリックして、画面共有自体を停止することでも遠隔操作を停止できます。
タブレット(iPad)による遠隔操作
遠隔操作を受けることができるのはパソコンのみですが、遠隔操作を行う場合はiPadでも利用可能です。
iPadから遠隔操作を行う場合の手順は以下の通りです。
- 相手側にリモートコントロールの権限を付与してもらう
- 画面内に表示されるリモートアイコンをタップ
- リモートコントロール用のメニューを使用して遠隔操作
iPadから遠隔操作を行う場合、以下の操作を行うことができます。
マウスアイコン | マウスポインターの移動(ドラッグ)/クリック(タップ)/ダブルクリック(ダブルタップ)/右クリック(長押し) |
---|---|
キーボードアイコン | テキスト入力 |
その他 | スクロール(2本の指でスワイプ)/画面の拡大・縮小(2本の指でピンチ) |
?アイコン | 操作説明の表示 |
合わせて使いたい画面共有の便利機能
Zoomでは画面共有機能を使って遠隔操作を行いますが、この画面共有には他にも様々な機能が備わっています。
続いて、Zoomの画面共有機能でできることとそれぞれ使い方について詳しく見ていきましょう。
ホワイトボード機能
ホワイトボード機能とは、共有画面を1枚のホワイトボードに見立てて、自由にテキスト入力や描画を行うことができる機能のことです。
授業の黒板のように活用したり、ユーザー同士でアイデア出しをしたりする際に活用できます。
画面共有機能からホワイトボードを設定する手順は以下の通りです。
- Zoomを起動してミーティングを開始
- 画面下部のメニューから「画面共有」をクリック
- 「ホワイトボード」を選択して「共有」をクリック
またホワイトボードの内容は、1枚の画像としてPNGまたはPDF形式で保存することも可能です。
バーチャル背景にPowerPointを設定する
バーチャル背景とは、Zoomのカメラに映る背景を任意の画像に差し替えることのできる機能です。
ここにはPowerPointのスライドショーを設定することもでき、プレゼンテーションの際などに活用されています。
バーチャル背景にPowerPointを設定する方法は以下の通りです。
- Zoomを起動してミーティングを開始
- 画面下部のメニューから「画面共有」をクリック
- 「詳細」タブをクリック
- 「バーチャル背景としてのPowerPoint」を選択して「共有」をクリック
- 設定したいPowerPointファイルを選択して「開く」をクリック
まとめ
- Zoomの画面共有機能には、相手側のパソコンをリモート制御できる遠隔操作機能が搭載されている
- 遠隔操作はパソコンまたはiPadから行うことができる(遠隔操作を受けられるのはパソコンのみ)
- Zoomの画面共有機能ではホワイトボードやPowerPointなども共有をかけることができる
Zoomの遠隔操作機能を活用すれば、操作手順が分からず困っているユーザーのリモートサポートが可能です。
また在宅スタッフのパソコンに業務用のソフトをインストールするといった活用方法もあるので、テレワーク業務を効率化する手段の1つとして覚えておくことをおすすめします。