本記事は一般的な取組みについて記載したもので、NECネッツエスアイでの取組みを紹介したものではありません。予めご了承ください。
会社に出勤していると、電話が鳴らない日はないと言っても過言ではありません。
仕事で毎日電話を取っていると対応はどんどん上達しますが、一方で次第にマンネリ化して、油断からミスを起こしたり、雑な対応をしてしまったりすることも起こりやすくなります。
電話対応者は「会社の顔」と言われるほど大切な役割です。
「最近電話対応の質が落ちてきたな」と思ったら、もう一度基本を振り返ってみることをお勧めします。
この記事では電話対応で大切なことや意識すべき基本マナーを紹介していますので、電話対応を始めたばかりの方もぜひ参考にしてみてください。
準備が大切!必要なもの・あると便利なもの
電話対応を成功させるカギは「事前の準備」です。
一度電話を取ってしまったら、終わるまで席を動いたり、他のことをするわけにはいきません。
必要なものを準備しないまま電話に出てしまって、通話中に探しものをしたりしていると内容を聞き逃してしまいます。
電話はいつかかってくるかわかりません。
電話が鳴ったらすぐに対応に入れるように、必要なものはデスクに用意しておきましょう。
メモ・筆記用具
電話対応では聞き取る情報が多いため、必ず必要になるのがメモ用紙です。
忘れないように筆記用具とセットで定位置にセットしておくと安心です。
紙やペンは好きなもので構いませんが、電話中は会話のスピードに合わせてメモを取るため、書きやすいものや疲れにくいものを選ぶのが良いでしょう。
パソコンがあれば、メモアプリなどに入力しても構いません。
予定表・カレンダー
電話の取次を行う場合、担当者が今どこにいるか・いつ戻ってくるかを調べなければなりません。
相手が担当者を指名したらすぐに確認できるよう、予定表を見える場所に置いておくか、パソコンのカレンダーアプリを常に開ける状態にしておきましょう。
座席表・内線番号表
座席表があると、同じフロアの担当者を指名された場合に、席にいるかどうかを目で確認することができます。
また、電話を転送するときにあると便利なのが内線番号表です。
取次対応をスムーズに行うためにも、これらの資料はいつでも見られる場所に置いておきましょう。
席替えをした場合は更新を忘れないよう注意してください。
伝言メモのテンプレート
電話対応で不在の担当者へ伝言する場合の伝達事項はパターンが決まっていますので、テンプレートを作成しておくと記入時間が短縮できます。
自分で作るのが難しい場合は、市販の伝言メモ用紙や、インターネットから無料ダウンロードできるテンプレートもありますので活用してみてください。
ヘッドセット
電話対応中にパソコン入力を行う場合は、両手が空くヘッドセットがあると便利。
長時間の電話対応を行う場合の疲労軽減にも効果的です。
ヘッドセットを装着することで、聞き取りづらい電話の声が聞こえやすくなるメリットもあります。
電話対応業務がメインの方は一つ持っておくと良いでしょう。
電話対応で大切なことと基本マナー
電話対応中は自分が会社の顔であることを意識して、相手に良い印象を与える対応を心がけましょう。
特に電話はお互いの顔が見えませんので、相手に安心感を与える誠実な対応が望まれます。
内容が理解できるまで確認する
取引先の社名やお客様の名前を間違えるのは大変失礼なことです。
しかし、電話の場合は、音がこもっていたり、馴染みのない珍しい名前である場合など、一回聞いただけで正確に聞き取るのが難しいこともあります。
聞こえなかった部分や理解できなかった言葉がある場合は、わかるまで聞き直しましょう。
相手には同じことを何度も言わせてしまいますが、誤った内容で進めてしまうことの方が危険です。
聞いた内容を復唱する
担当者不在時に伝言を承ったり、折り返しの電話番号を聞いた場合は、メモを取るのはもちろんのこと、必ず復唱して確認しましょう。
こちらがきちんと聞き取れている・内容を把握していると示すことで相手も安心することができるはずです。
クッション言葉を活用する
相手の希望に沿えないことを謝る場合や、お願いをする場合など、言いにくいことを伝えるときには「クッション言葉」を使いましょう。
クッション言葉とは、「恐れ入りますが」「差し支えなければ」など、文の前に付けることで印象をやわらかくする言葉です。
また、依頼をする場合は「~ください」より「よろしければ~していただけますでしょうか」と、相手の意思にゆだねる表現にするとより丁寧な印象になります。
- 「中田は外出しています」→「大変申し訳ございませんが、中田はただいま外出しております」
- 「連絡先を教えてください」→「よろしければご連絡先を教えていただけますか」
クレーム対応で大切なのは話を聞くこと
電話対応をしていると、クレーム電話にあたってしまうこともあります。
中には、会社にまったく非がなく、単なる言いがかりのような内容で対応に困ることもあるでしょう。
クレーム対応のコツは、まずは相手に言いたいことをすべて言ってもらうこと。
途中で反論したり、言い訳したりすることは、相手の怒りに油を注いでしまうようなものです。
言いたいことをすべて言い終わると、意外に怒りがおさまってしまうこともあります。
こちらからの質問や具体的な対応の話は相手が落ち着いてから。
まずは話を聞くことに徹しましょう。
NG行動に注意!気をつけるべきことをおさらい
会社にはさまざまな電話がかかってきますが、今お取引のない相手でも、将来的にお付き合いが生まれる可能性はゼロではありません。
どんな相手にも、基本のビジネスマナーを守り丁寧な対応を心がけましょう。
ここでは、電話対応でやってはいけないNG行動をまとめました。
3コール以上待たせる
ビジネスマナー研修では、電話を取るのは3コール以内と教わることが多いです。
電話の1コールは約3秒。3コール目が鳴り終わるまでは約10秒となり、ここまで来ると人は「待たされている」と感じると言われています。
3コール以上待たせてしまった場合には、「大変お待たせいたしました」とまずはひとことお詫びしましょう。
会社によっては「2コール以内」などの独自のルールがあることもあります。
特に何も言われない場合は、3コール以内と覚えておきましょう。
30秒以上保留する
何か調べものをしたり、他の人と話し合ったりしたいときに使う「保留」ですが、これも長すぎると相手をイライラさせる原因になります。
保留時間は、だいたい30秒までが目安とされています。
それ以上かかる場合は一度保留を解除し、もう少しお待ちいだだけるか相手に確認しましょう。
社内の人に敬称をつける
普段、上司や同僚を呼ぶときは「〇〇部長」「〇〇さん」と敬称を付けて呼びますが、取引先など社外の相手に対して身内を敬称つきで呼ぶのはNGです。
たとえ自分の上司であっても、社外向けには敬称や肩書はつけず、呼び捨てにしましょう。
「山本部長はいらっしゃいますか?」
× | 「山本部長は席を外しております」 |
---|---|
〇 | 「山本は席を外しております」 |
本人の許可なく行先や携帯を教える
担当者の不在を相手に伝える場合の言い方は、「本日は外出しています」「明日まで出張中です」というふうに、不在期間と大まかな不在理由を伝えます。
不要なトラブルを招くことがありますので、行先は本人の許可がなければ外部に伝えてはいけません。
また、「急ぎの件だから携帯電話の番号を教えてほしい」と言われた場合も、勝手に教えないようにしましょう。
たとえ会社の携帯だとしても、直接連絡先を教えてたくない相手もいるものです。
どうしても急ぎで連絡を取りたいと言われた場合は「担当者から折り返します」と伝えて、自分が担当者の携帯電話に連絡し、折り返しを依頼しましょう。
ガチャ切り
用件を終えても、受話器を置くまでは相手と電話がつながっています。
対応を終えて気が緩んだ瞬間にやってしまわないよう注意が必要なのが「ガチャ切り」です。
電話は原則、かけてきた方が先に切るのがマナー。
電話を受けた場合は、対応が終わっても相手が電話を切るまで待ちましょう。
相手も遠慮してなかなか切らない場合は、ひとこと「失礼いたします」とお声かけして、静かに受話器を置いてください。
AIが対応する電話転送サービス「Canario(カナリオ)」とは
これまでは事務所でスタッフが電話を取るのが当たり前でしたが、今はAIが電話に対応できることをご存じでしょうか。
NECネッツエスアイの「Canario(カナリオ)」では、会社の電話の一次対応をまるごとAIがお引き受けします。
指名電話は担当者の携帯電話に転送するので、大切な電話を逃しません。
不在時にはメッセージをお預かりし、テキスト化して担当者へ送信します。
外出先でも、テレワークでも、お客様と担当者をつないでくれるのがAI電話転送サービス「Canario(カナリオ)」です。
記事まとめ
電話対応をするときにぜひ覚えておいていただきたいことをまとめました。
- 電話対応中に使うものは事前に準備しておく
- 相手から聞いた内容は、確認や復唱を怠らない
- 電話では待たされることがストレスになる。なるべく早く電話に出て、保留する場合は短時間にする
会社の電話対応は、お客様の印象を左右する大切なコミュニケーションです。
基本マナーをときどき復習して、より質の高い電話対応を目指してみてください。
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