RPAとは?地方自治体における導入メリット・活用方法を解説

地方自治体が抱える課題とRPAを活用した解決方法

RPAとは?地方自治体における導入メリット・活用方法を解説
注意事項
・本コンテンツは一般的な情報の提供を目的としているため、弊社が関与していない取組みを含みます。
・記事内に使用されている写真・画像はイメージです。実際のプロダクトやサービスで提供される内容とは異なる場合があります。
・本ブログの内容については、記事掲載時点での情報に基づく記載となります。そのため製品に関する内容については、バージョンアップなどにより画像や操作手順等が現行のものと異なる場合がございます。

少子高齢化に伴う深刻な人手不足が社会問題となっている中、RPA(Robotic Process Automation:ロボットによる業務自動化)を活用した業務効率化に取り組む自治体が増えています。

この記事では、現在の地方自治体が抱える課題と、RPA導入によって期待できるメリットを解説。

実際にRPAを活用して業務効率化に成功した自治体の具体例も紹介しているので、合わせて参考にしてみてください。

地方自治体が抱える課題とRPA導入のメリット

地方自治体が抱える課題とRPA導入のメリット

まずは、現在の地方自治体が抱える課題と、RPAの導入状況・メリットについて詳しく見ていきましょう。

人口減少の中での自治体業務

現在の地方自治体が抱える大きな問題の1つが、少子高齢化に伴う労働人口の減少です。

日本では2008年をピークに総人口が減少傾向となっており、15歳から64歳の生産年齢人口は1975年を下回る水準まで落ち込んでいます。

自治体においても深刻な人手不足の状態が続いているほか、労働人口の減少によって税収入も減り、様々な行政インフラ・サービスの提供に影響が出始めています。

とは言え、少子高齢化や労働人口の減少といった問題をすぐに解決することは難しいでしょう。

そこで、人手不足の状況でも効率的に行政サービスの提供を行うための手段として、AI・RPAを活用した業務の自動化に注目が集まっているのです。

RPAの概要と現在の利用状況

RPAは“Robotic Process Automation”を略したもので、コンピューター上の作業を自動化する技術のことです。

これまで人間が行っていた入力・転記・照合・モニタリングといった操作をロボット(ソフトウェア)が代行することで、より速く・より正確に処理を完了できるようになります。

総務省が行った「地方自治体におけるAI・RPAの実証実験・導入状況等調査」(2021年度)によると、RPAを導入している自治体都道府県で91%、指定都市で95%まで増加しています。

一方で、その他の市区町村ではいまだ導入率が29%にとどまっており、今後はRPA導入にかかる予算・人材の確保、また複数自治体での共同利用といった取り組みが重要性を増してくるでしょう。

RPAの導入で得られる効果とは

RPAの導入によって期待できる最大のメリットは、定型業務にかかる作業時間の短縮です。

実際にRPAを導入している自治体では、約300時間~4,000時間の時間短縮に成功しています。(下表参照)

自治体区分 人口 職員数 RPA導入業務数(2019年度) 年間削減時間(2019年度)
中核市 478,393人 2,991人 7業務 2,809時間(見込)
施行時特例市 268,872人 2,185人 18業務 4,136時間
施行時特例市 232,476人 1,426人 15業務 1,910時間(見込)
一般市 203,539人 1,318人 21業務 830時間
一般市 101,866人 474人 5業務 2,172時間
一般市 67,035人 518人 2業務 2,412時間
町村 28,698人 187人 5業務 552時間

またRPAの導入によって以下の効果・メリットがあったと評価する自治体も多く見られます。

  • 繰返し作業や誤りの許されない作業の削減(精神的負担の軽減)
  • 特定の職員にかかっていた業務負荷の分散化
  • 超過勤務時間の削減等によるワークライフバランスの向上
  • 入力ミスの軽減、正確性の向上
  • 業務プロセスの可視化・合理化
  • 庁内の業務改革の意識醸成
  • 職員にしかできないコア業務へのシフト
  • 業務の見直しやコア業務へのシフトによる住民サービスの向上

地方自治体におけるRPA活用の成功ポイント

地方自治体におけるRPA活用の成功ポイント

続いて、RPAを効果的に活用するためのポイントと、実際にRPAを活用して業務効率化の成果をあげている自治体の導入事例について詳しく見ていきましょう。

RPA活用のポイント

RPAの活用を成功させるためのポイントとして、総務省は以下の7点を挙げています。

ポイント 詳細
①RPAの特性に合った業務を対象に選ぶこと RPAができること・できないことを理解し、RPAに適した業務を自動化の対象に選ぶことが大切
②RPAのスペシャリストと業務に詳しい人でタッグを組むこと RPAに関する知識・スキルと、業務の内容・プロセスに関する理解の両方が必要であり、中期的な視点で体制の確保・人材育成を行うことが大切
③RPA導入の効果目標を設定すること RPA導入で何を目指すのか、関係者間で共通認識を持った上で、定量的効果だけでなく定性的な効果も含めて具体的な目標を定めることが大切
④業務の整理・見直しにより導入効果を高めること 設定した目標を達成できるよう、RPAを導入するだけでなく業務の見直しを行うことが大切
⑤利用の促進によりRPA導入業務の幅を広げること RPAを導入した業務はもちろんのこと、その周辺業務や他部署にも経験やノウハウを共有し、活用の幅を広げていくことが大切
⑥シナリオの保守性を確保し、継承すること 制度改正や関連システムの仕様変更に応じたメンテナンスのしやすさを考慮したシナリオを作成し、引継ぎを通じて継承していくことが大切
⑦RPAのガバナンス体制を構築すること RPAに関する全庁的なガバナンス体制を整え、共通のルールを作成し安全かつ有効に利用していくことが大切

RPAによる自動化を実現した自治体の取り組み事例

以下はRPAの導入によって業務改革の成果をあげている自治体の取り組み事例です。

ご遺族手続き支援コーナーの資料作成業務にRPAを活用した事例

こちらの事例では、亡くなられた方のご遺族が行う手続きをワンストップで実施可能とする「ご遺族手続き支援コーナー」を設置し、資料作成の業務にRPAを導入しています。

予約内容を記載した台帳をもとにRPAが住民情報システムを検索し、必要な情報を取得したうえで死亡者情報台帳に転記・保存するという仕組みです。

これにより、住民情報・個人住民税・収滞納管理などの7業務で年間合計1,302時間程度の業務時間削減を達成。

またヒューマンエラーの数も大幅に減少し、確認作業の手間を省略できたなどの定性的な効果も出ています。

住民の健康管理分野における複数業務の自動化に成功した事例

こちらの事例では、健診の予約受付や結果通知、訪問指導に用いる資料作成など複数の業務に対してRPAを導入しています。

中でもネット予約者の登録業務や受診者情報・診療結果の入力業務で高い効果が出ており、2019年度には年間834.4時間、割合にして約91.5%の業務時間削減に成功。

また単純な繰り返し作業が削減されたことで、職員の負担軽減だけでなくモチベーション向上にも繋がっています。

まとめ

まとめ

RPAは業務時間削減をはじめ様々なメリットのある仕組みであることから、今後も自治体での導入・活用は進んでいくと予想されるでしょう。

NECネッツエスアイではAIやRPAを活用したサービスの提供を行っているので、業務プロセスの効率化や生産性の向上をご検討されている場合はぜひ一度ご相談ください。

【関連記事】合わせて読みたい

※記載されている会社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。

symphonict

SymphonictとはNECネッツエスアイが提供する、「共創でお客様のビジネスに新たな価値を提供する」をコンセプトに先端技術やサービスを繋ぎ・束ねることでIT・デジタル変革技術やツール・システムを皆様にお届けするデジタルトランスフォーメーション(DX)サービス。→Symphonictに関してはこちら

※免責事項

本コンテンツは一般的な情報の提供を目的としており、法律的、税務的その他の具体的なアドバイスをするものではありません。個別具体的事案については、必ず弁護士、税理士等の専門家にご相談ください。

本コンテンツの情報は、その情報またはリンク先の情報の正確性、有効性、安全性、合目的性等を
補償したものではありません。

また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。

閉じる