情報システムの標準化とは?自治体が着手すべき作業を手順書に基づいて解説

自治体情報システムの標準化にかかる手順書の概要を紹介

情報システムの標準化とは?自治体が着手すべき作業を手順書に基づいて解説
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自治体DX推進計画における重点取組事項の1つに、自治体の情報システムの標準化・共通化があります。

この記事では、自治体業務における現状の課題と、システム標準化による成果・メリットを解説します。

また総務省が公開している標準化の手順書に基づいた自治体の作業ステップもまとめているので、システム標準化に向けて何をすべきか分からないという場合はぜひ参考にしてみてください。

自治体DXに欠かせない【情報システム標準化】の概要

自治体DXに欠かせない【情報システム標準化】の概要

まずは、現状の自治体情報システムにおける課題と、システム標準化・共通化による効果について詳しく見ていきましょう。

自治体業務の現状と課題

これまで自治体では、住民のニーズに対応したり、利便性の向上を図ったりするために、情報システムを独自にカスタマイズするという作業が行われてきました。

しかし、自治体ごとに異なるシステムを運用してきたことで、維持管理・改修作業への負担増加や、クラウド利用が円滑に進まないといった課題が生じたのです。

また自治体によって書類の様式や帳票等が異なるために、それらを利用する住民・民間企業の負担増加にも繋がっています。

情報システム標準化の目的・期待される効果

社会全体がデジタル化していくためには、地域と密接な関係にある自治体のDX推進が不可欠です。

自治体情報システムの標準化・共通化を実施することで、以下のような効果・メリットが期待されます。

  • 自治体が情報システムを個別に開発する必要がなくなり、人的・財政的なコストの削減に繋がる
  • 標準準拠システムを利用することで、システム間のデータ移行やベンダーの切り替えが円滑化
  • システム調達等に従事していた職員を、企画立案や住民サービスの提供に振り分けられる
  • 行政手続きのオンライン化が広く普及することによる住民の利便性向上
  • 標準化対象事務にかかる業務フローを見直すことによる行政運営の効率化

総務省が公開している手順書に基づいて自治体の作業をチェック

総務省が公開している手順書に基づいて自治体の作業をチェック

標準準拠システムへの移行に関しては、総務省が公開している「自治体情報システムの標準化・共通化に係る手順書 【第1.0版】」にまとめられている計画立案・システム選定・移行という3つのフェーズに沿って進めることが推奨されます。

ここからは、手順書の内容に基づいた自治体の作業ステップについて詳しく見ていきましょう。

手順書の全体像

手順書では、標準準拠システムへの移行にかかる自治体作業の全体像および想定月数として以下のように示されています。(※ベンダー切り替えにより標準化基準に適合するパッケージを利用した場合)

フェーズ 作業項目 想定月数
計画立案 ①推進体制の立ち上げ 1~3ヶ月
②現行システムの概要調査 1~3ヶ月
③標準仕様との比較分析 3~4ヶ月
④移行計画作成 2ヶ月
システム選定 ⑤ベンダーに対する情報提供依頼(RFI)資料の作成 1~4ヶ月
⑥RFIの実施 1~4ヶ月
⑦RFI結果分析および移行計画の詳細化 1~3ヶ月
⑧予算要求 2ヶ月
⑨ベンダーへ提案依頼(RFP) 3ヶ月
⑩ベンダー選定・決定 1~2ヶ月
⑪契約・詳細スケジュール確定 1~2ヶ月
⑫特定個人情報保護評価(PIA) 2~4ヶ月
移行 ⑬システム移行時の設定 4~6ヶ月
⑭データ移行 4~6ヶ月
⑮テスト・研修(テスト) 2~6ヶ月
(研修) 1~2ヶ月
⑯次期システムに合わせた既存環境の設定変更 4ヶ月
⑰条例・規則等改正 4ヶ月

ステップ1.計画立案・推進体制の整備

計画立案フェーズでは、はじめに首長のリーダーシップによる推進体制の立ち上げと、現行システムの基礎情報の調査を実施します。

その後、標準仕様書と現行システムの仕様・業務フローとの差異を分析したり、移行計画の作成を行ったりするという流れです。

移行計画書には、移行目的・方針・調達範囲・調達方式・スケジュール・課題と対策・推進体制等について記載しましょう。

計画立案フェーズの作業は、標準準拠システムへの移行にかかる導入部分となるため、手順書に沿ってなるべく早期に着手することが推奨されます。

ステップ2.システムの選定

システム選定フェーズでは、計画立案フェーズで作成した移行計画に基づき、ベンダーに対するRFI・計画詳細化・予算要求等を行い、RFPを経て提供ベンダーを選定します。

こちらは移行の時期によって実施すべきタイミングが変わってくるものの、ベンダーからの情報収集(RFI)については手順書に沿って早期に実施しておくと良いでしょう。

なおデジタル庁が進めているガバメントクラウドの整備方針や要件次第では、今後仕様書が変更される可能性もあるため、政府の検討状況をこまめに把握することも求められます。

ステップ3.システム移行の実施

移行フェーズでは、実際のシステムの画面や業務フローの確認およびネットワーク接続等を行います。

データ移行の部分では、自治体・ベンダーの双方で文字データ移行にかかる作業が生じると予想されるため、ベンダーと協議しつつ、可能な限り予定を早めて進めることが推奨されます。

また標準準拠システムを円滑に稼働できるよう、実際にシステムを利用する自治体職員への研修を実施することも大切です。

その他の留意事項

自治体情報システムの標準化に際し、自治体では文字情報基盤文字への文字データ移行が発生します。

文字情報基盤文字への対応を実現するには、外字の確認・移行対象文字の絞り込み・同定作業・変換テーブル作成といった様々な手順が必要なため、早期に実施可能な作業については前倒しで実施することが重要です。

その他、各ステップの詳しい手順・方法については、「自治体情報システムの標準化・共通化に係る手順書 【第1.0版】」をご参照ください。

情報システム標準化の概要と手順書の内容まとめ

情報システム標準化の概要と手順書の内容まとめ

自治体情報システムの標準化・共通化は2025年度内での完了が目指されており、すでに多くの自治体が手順書に沿って取り組みを進めています。

手順書を見て分かる通り、標準準拠システムへの移行には様々な作業が伴うため、直前になって慌てることがないよう、早期から着手していくことが大切です。

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