OneDriveは、Microsoftが提供するクラウドストレージサービスです。
Microsoft 365のライセンスユーザーはもちろん、無料のMicrosoftアカウントをお持ちの方も使えるサービスですので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、これからOneDriveを使い始める方に向けて、利用するための準備やログイン方法を解説します。
ファイルが表示されない場合のトラブルシューティングも紹介していますので、すでにご利用中の方にも役立つ内容となっています。
OneDrive(ワンドライブ)の利用に必要なもの
まずは、OneDriveを利用するために用意しなければならないものを確認しておきましょう。
Microsoftアカウント
OneDriveは、OfficeをWebブラウザ上で利用できる「Office Online」に含まれていますので、Microsoftアカウントを作成すれば誰でも無料で利用できます。
ただし、Office Onlineで利用する場合、OneDriveの容量は最大5GBまでとなっていますので、個人用途やサブ利用として考えるのが良いでしょう。
Microsoft 365ライセンス
本格的にOneDriveを使いたい場合は、Officeのサブスクリプション「Microsoft 365」を契約しましょう。
Microsoft 365には個人向け・法人向けなどさまざまなプランがありますが、多くのプランにおいて1人あたり1TB~の大容量ストレージが付与されています。
なお、Microsoft 365の個人向けプランはMicrosoftアカウントを使用しますので、無料のOffice Onlineから切り替えた場合はユーザーデータを引き継ぐことができます。
法人向けプランでは組織用アカウントを作成しなければならないため、無料版からのデータ移行はできません。
Webブラウザまたはアプリ
OneDriveへアクセスする方法は、次の3通りが用意されています。
- Webブラウザ(Microsoft Edge、Chrome、Firefox、Safari)
- デスクトップアプリ
- モバイルアプリ
Webブラウザ
OneDriveでオンライン上のファイルにアクセスする際の最も確実な方法がWebブラウザです。
アプリからアクセスする場合は同期が反映するまで時間がかかることがありますが、ブラウザからアクセスすれば常に最新のファイルが表示されます。
標準的なブラウザに対応していますので、インターネット環境があれば、パソコン・スマホ・タブレットのWebブラウザからいつでもOneDriveのファイルを参照することができます。
デスクトップアプリ
パソコン用のデスクトップアプリは、OneDrive上のファイルをパソコンに同期するものです。
使い慣れたエクスプローラーから直接操作できるので、ローカルファイルと同じような感覚でファイルを扱うことができます。
デスクトップアプリから開いたファイルはパソコン上にダウンロードされ、オフラインでも参照可能です。
ただし、編集を行った場合、クラウドに反映するのは次回インターネット接続時となります。
モバイルアプリ
OneDriveではiOS・Androidのモバイルアプリがリリースされています。
ブラウザからOneDriveを開いた場合はオンライン環境が必須となってしまいますが、モバイルアプリでは事前にファイルを「オフライン」にマークしておくと、ネットワーク接続がなくてもファイルにアクセスできます。
WordやExcelのモバイルアプリもインストールしておけば資料を修正することもできますので、移動中など隙間時間の有効活用に役立ちます。
OneDriveログイン手順
OneDriveを利用できるアカウントとデバイスやアプリが揃ったら、実際にOneDriveにログインしてみましょう。
ブラウザからサインイン
パソコンまたはモバイルデバイスのWebブラウザからログインする手順です。
- onedrive.com(https://go.microsoft.com/fwlink/p/?LinkID=251869)にアクセスして「サインイン」をクリックします。
- メールアドレスとパスワードを入力してログインします。
- 「サインインの状態を維持しますか?」のダイアログで「はい」を選択すると、次回のサインインが省略されます。
デスクトップアプリにサインイン
デスクトップアプリにログインする手順です。
初回ログイン時には、フォルダーの場所やバックアップなどの初期設定も行えます。
- スタートメニューのすべてのアプリの中から「OneDrive」を選択して起動します。
- メールアドレス、パスワードを入力してログインします。
- OneDriveフォルダーの場所を確認する画面が表示されます。通常はデフォルトの設定でかまいませんが、任意の場所を指定したい場合は「場所の変更」をクリックして変更してください。
- パソコンのローカルフォルダーをOneDriveにバックアップするかどうかの確認画面が表示されます。バックアップしたいフォルダーをチェックして次へ進みます。
- 画面の指示に従い、先へ進みます。
- 「モバイルアプリを手に入れる」の画面では、モバイルアプリのダウンロードを行うことができます。今は行わない場合は「後で」をクリックしてください。
- 「OneDriveフォルダーを開く」ボタンをクリックすると、エクスプローラーにOneDriveが追加されます。
モバイルアプリにサインイン
スマホやタブレットからOneDriveモバイルアプリにサインインする手順です。
- 「App Store」「Google Play」などのアプリストアでOneDriveアプリを検索し、インストールします。
- OneDriveアプリを起動します。
- メールアドレス、パスワードを入力してログインします。
ログインできない・ファイルにアクセスできない場合
OneDriveのログインエラーやファイルが表示されないトラブルが発生した場合の原因は、大きく分けて2つあります。
- ログインアカウントの不備
- 同期のトラブル
では、具体的な対処法を見てみましょう。
アカウントの種類を確認
OneDriveへのログインには、「Microsoft アカウント」または「職場・学校アカウント」を使用します。
まずは、ログイン時に入力しているメールアドレスが合っているかどうかを確認しましょう。
例えば、会社のOneDriveにアクセスしたい場合には職場・学校アカウントでサインインする必要がありますが、ブラウザに個人用のMicrosoftアカウントが保存されていて自動ログインしてしまうなどということも起こります。
ログイン中のアカウントからサインアウトしたり、ブラウザのキャッシュ削除を行ってみましょう。
OneDriveをリセットする
ファイルの同期に問題がある場合、ログインできてもファイルが表示されない・最新の状態にならないといったことが起こります。
このようなトラブルは、OneDriveデスクトップアプリのリセットで解決することがあります。
- Windowsキー+「R」を同時に押して「ファイル名を指定して実行」を開きます。
- 「wsreset.exe」と入力し、「OK」をクリックします。
この方法で同期が再開しない場合は、再度「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開いて、下記の文字を貼り付け実行してください。
%localappdata%\Microsoft\OneDrive\onedrive.exe /reset
アカウントのリンクを解除する
異なるアカウントでログインしている場合や同期の処理に不具合がある場合、一度アカウントからログアウトして、正しいアカウントでログインし直してみてください。
- OneDriveデスクトップアプリで「設定(歯車のアイコン)」→「設定」をクリックします。
- 「アカウント」をクリックします。
- ログイン中のアカウント名の下に表示される「このPCからリンクを解除する」をクリックします。
- アカウントからサインアウトされたら、再度ログインを行います。
アプリを再インストールする
同期の問題の解決や設定のリセットには、OneDriveアプリの再インストールも有効です。
アプリの動作がおかしいときは、OneDriveのデスクトップアプリを再インストールしてみましょう。
- コントロールパネルの「プログラムと機能」を開きます。
- 「Microsoft OneDrive」を選択し「アンインストール」をクリックします。
- アンインストールが完了したらパソコンを再起動し、OneDriveアプリをインストールします。
再インストールに使用するインストーラーは、Microsoftのサイトから最新版をダウンロードして使用するのが良いでしょう。
記事まとめ
- OneDriveはMicrosoftアカウントまたはMicrosoft 365のライセンスを持っていれば利用できる
- ブラウザ・デスクトップアプリ・モバイルアプリに対応
- ログインできない場合はアカウントの種類を確認
- デスクトップアプリで同期の不具合が発生した場合は、リセット・リンク解除・再インストールが有効
OneDriveはMicrosoftアカウントさえ作成すれば5GBまで無料で利用できますので、まだOneDriveを使ったことのない方や導入検討中の方は、まずは無料版を使ってみるのも良いでしょう。
有料版を検討する際の対象プランなど詳細は、以下の記事で解説していますので併せてご参照ください。