警備体制の強化に向けた取り組みとして、AIやIoT等のデジタル技術を活用するケースが増えています。
この記事では、現在の警備業界が抱える課題と、警備AIの必要性・メリット等を解説します。
NECネッツエスアイのおすすめサービスも紹介しているので、警備AIの導入をお考えの企業様はぜひ参考にしてみてください。
警備業界の現状と警備AIの必要性
まずは、現在の警備業界が抱える課題と、警備AIの導入で期待される効果・メリットについて詳しく見ていきましょう。
警備業界が抱える課題
近年は個人・法人を問わずセキュリティ対策への意識が高まっており、防犯を強化するケースも増えています。
一方で、警備業界は深刻な人材不足の状況にあり、2020年には有効求人倍率が8倍を超える事態となりました。
こうした中で注目を集めているのが、AIやロボット等のデジタル技術を活用した警備体制の構築です。
特に、常駐警備や交通誘導等の業務はいまだアナログによる対応が主流となっていることから、更なる人材不足を防ぐためにも、警備AIの導入は必須の対応と言えるでしょう。
警備AIの導入で求められること
警備AIには、警備員に代わって不審行動をモニタリングしたり、侵入者を防いだりする技術が求められます。
不特定多数の人物が出入りする商業施設やオフィスビル等では警備員の配置が不可欠ですが、24時間体制で全てのフロア・出入口を監視することは難しいのが現状です。
しかし警備AIがこれらの業務を代行できるようになれば、夜間や休日の警備を省人化できる他、ちょっとした違和感や不審行動の見落としを防げるといったメリットも期待できるでしょう。
実際に、AIカメラやセンサーを利用して建物内の監視を行っている事例や、特定のルートを巡回するロボットを配置している事例等が増えてきています。
警備AIを導入するメリット・注意点
続いて、警備AIの導入によって期待できる効果・メリットについてより詳しく解説していきます。
また警備AIが導入されることで警備員の業務がどのように変化するのかという点もチェックしていきましょう。
メリット①人材不足の解消・コスト削減
警備AIの導入によって警備員の業務負担が軽減されれば、警備業界が抱える人材不足の課題解決に繋がります。
また施設単位の配属人数が減少することで、警備員にかかる人件費・交通費等の削減も可能となるでしょう。
警備コストの削減は、警備会社だけでなく、警備員が配属される各施設においてもメリットがあると言えます。
メリット②ヒューマンエラーの防止
警備AIが監視することで、これまで見落とされていた迷惑行為や不審行動を素早く発見できるようになります。
また人による警備の場合、細かいルートや人の出入りが少ない場所(非常口等)の巡回漏れが起こる可能性がありますが、ルートをインプットしたロボットであればこうしたミスが起こる心配もありません。
近年は犯罪の手口も複雑化していることから、ヒューマンエラーによるインシデントを防ぐためにも、警備AIを活用した高度な監視体制が不可欠になっていると言えるでしょう。
今後は人の仕事がなくなる?
警備AIが導入されることで警備員の業務負担軽減が見込まれますが、警備AIが警備業務の全てを代替できるわけではなく、以下のような場面ではまだまだ人の手が必要です。
- トラブルが発生した場合の対処
- 監視カメラや巡回ロボットの破壊・盗難
- 電源供給がストップした場合の対応 等
警備AIが担うのは監視や防犯対策の強化であり、実際にトラブルが発生した場合は引き続き人が対処する必要があります。
またカメラやロボットが破損したり、災害等で電源供給がストップしたりした場合には、システムそのものが使えなくなってしまう可能性も考えられるでしょう。
こうした理由から、警備AIが導入された場合でも、警備員の業務がゼロになってしまうことはないと考えられます。
NECネッツエスアイが提供する警備システム【OWLai】
ここからは、警備AIとして活用できるNECネッツエスアイの遠隔監視システム「OWLai(オウライ)」について、その特長やサービス内容を紹介していきます。
OWLaiの特長を紹介
OWLaiは、AIを利用した映像データの解析によって、様々なプロセスの改善を実現する遠隔監視システムです。
- 豊富で選べるAI……豊富な種類から利用シーンに合わせたAIの組み合わせが可能です。
- 高い解析精度……NECネッツエスアイのSlerとしての経験と自社実践に基づく高品質なサービスを提供します。
- かんたん導入……既存カメラとの組み合わせやAPI連携の活用で素早く導入・運用を開始できます。
OWLaiの機能・サービス一覧
警備AIとして導入する場合は、OWLaiの「違和感検知」や「施設侵入監視」といったサービスがおすすめです。
違和感検知
人の一般的な行動情報を学習させたAIの使用により、普段と異なる行動をとる人を素早く検知・通知します。
警備員は通知された内容に応じて行動を判断することができるため、人による常駐警備・巡回が不要になるという点がメリットとなります。
また違和感行動の見落としや属人化による偏りがなくなることで、警備業務の高度化にも繋がるでしょう。
施設侵入監視
カメラの首振りやズーム機能の自動制御により、広範囲において侵入者の監視・追尾を行うことができます。
また高度な人物検知AIを搭載しているため、誤検知を限りなくゼロに近付けた監視サービスの提供が可能です。
【参考】OWLaiの基幹システム「アジラ」とは
OWLaiのサービスには、株式会社Asilla(アジラ)が開発した「姿勢推定アルゴリズムAsillaPose」が採用されています。
以下はAsillaが公開している実演動画の一例です。
AIカメラが侵入者を検知して即時通知することにより、これまで見落とされていた迷惑行為や不審行動を素早く発見できる様子がよく分かるので、ぜひチェックしてみてください。
記事まとめ
- 警備業界においては、人材不足やデジタル化の遅れといった課題がある
- 警備AIを導入することで、人材不足の解消やコスト削減、またヒューマンエラーの防止等の効果が期待できる
- AIを活用した監視システム・侵入者検知サービスなら、NECネッツエスアイの「OWLai」がおすすめ
警備AIを導入したとしても警備員の仕事がなくなるわけではないため、今後は人とAIとの共存による警備体制の構築が必要となっていくでしょう。
NECネッツエスアイでは、今回紹介した「OWLai」をはじめ、業務のデジタル化・AI化に役立つ様々なソリューションを提供しています。
OWLaiとの連携が可能なサービスもありますので、警備AIの導入をお考えの企業様はぜひ一度ご相談ください。