電子契約で収入印紙はなぜ不要?課税文書や納税への政府見解を解説!

従来の書面契約では必要な場合があった印紙税。なぜ電子契約では不要?

※ 記事内に使用されている写真・画像はイメージです。実際のプロダクトやサービスで提供される内容とは異なる場合があります。
※本ブログの内容については、記事掲載時点での情報に基づく記載となります。そのため製品に関する内容については、バージョンアップなどにより画像や操作手順等が現行のものと異なる場合がございます。

「電子契約サービスを利用すると印紙税はなぜ不要になるの?」

と疑問に感じていませんか。

結論、印紙税について記載された、印紙税法第2条では「別表第1の課税物件の欄に掲げる文書には、この法律により、印紙税を課する。」と記載があり、別表1には書面の文書のみが記載されているため、電子文書である電子契約は印紙税が課されません。

当記事では、印紙税が不要になる理由、印紙税が不要であると判断できる実例、印紙税を不要にできる電子契約サービスの導入メリットまでご紹介します。

印紙税とは

印紙税とは取引において契約書や金銭または有価証券の受取書を作成した場合に、印紙税法により課される税金です。

課税される文書

印紙税が課される文書を課税文書と呼びます。課税文書は印紙税法第2条別表第1に例示されており、例えば、不動産の売買契約書や債務保証契約書、土地の賃貸借契約書、請負契約書などに課されます。

課税文書に該当するかどうかは、文書のタイトルではなく、文書の内容で決まります。したがって、例えば、文書のタイトルが「借用書」や「念書」の場合であっても、金銭の貸し借りであれば金銭消費貸借契約書とみなされ、課税される点に注意が必要です。

契約書など文書の作成時、1つの文書に対して同一の文書を複数作成する場合があります。この場合、各文書それぞれが契約の成立を証明する目的で作成された場合、課税対象となります。ただし、署名押印しただけの契約書をコピーした場合は課税対象外の点に留意ください。

印紙税額

印紙税の税額は取引する金額により変わり、取引金額が1億円までであれば、0円~6万円の幅で変動します。

印紙税の税額

契約書の記載金額 課税額
1円~9,999円 非課税
1万円~10万円以下 200円
10万円~50万円以下 400円
50万円~100万円以下 1,000円
100万円~500万円以下 2,000円
500万円~1,000万円以下 1万円
1,000万円~5,000万円以下 2万円
5,000万円~1億円以下 6万円

ただし、収入印紙を課税文書に貼り忘れた場合、過怠税として課税額が3倍になる場合がありますので注意が必要です。

印紙税の納め方

印紙税の納付方法は以下の4パターンです。

  • 収入印紙の活用
    課税分の収入印紙を購入し、文書に張り付けて納付する最も一般的な方法です。収入印紙を貼った後、文書と収入印紙に跨るように消印を押します。
  • 税印押なつの活用
    国税庁にあらかじめ課税分を支払い、税印押なつ機のおいてある国税庁または税務署で文書に税印を押す方法です。文書の数が多い場合に利用します。
  • 印紙税納付計器の活用
    国税庁または税務署の承認の上設置された印紙税納付付計器を活用して、文書に納付印を押す方法です。
  • 書式表示の活用
    国税庁または税務署の承認を事前に受けたうえで、課税文書に特定の記載をすることで金銭納付をする方法です。

収入印紙が不要となる理由

電子契約サービスを利用している場合、印紙税が非課税になるため、収入印紙代を削減できます。特に印紙税代が高額になりやすい金銭消費貸借契約書や工事請負契約書等に対して、大きなコストメリットを見込めます。

以下収入印紙が不要になる理由を解説します。

根拠となる印紙税に対する国税庁の見解

印紙税について記載された、印紙税法第2条では以下のように記載されています。

別表第1の課税物件の欄に掲げる文書には、この法律により、印紙税を課する。

そこで別表1を確認すると以下のように記載されています。

不動産、鉱業権、・・・・、営業の譲渡に関する契約書”“請負に関する契約書”“売上代金に係る金銭の受取書(いわゆる領収書)

したがって、電子契約については記載がなく、紙書面についてのみ記載があるため、収入印紙は不要です。

電子契約は課税文書の作成にあたらないため非課税

上述の通り、印紙税法第2条から電子契約において印紙税は不要であると考えられる一方で、明確に電子契約は非課税と明文されていない点に注意が必要です。したがって、電子契約が非課税である理由を他論拠から説明します。

印紙税法第2条に以下記載があります。

文書(略)の作成者は、その作成した課税文書につき、印紙税を納める義務がある

したがって、印紙税の課税有無の判別は課税文書の作成有無により実施していることがわかります。

また印紙税法第44条に以下の記載があります。

第44条 法に規定する課税文書の「作成」とは、単なる課税文書の調製行為をいうのでなく、課税文書となるべき用紙等に課税事項を記載し、これを当該文書の目的に従って行使することをいう。

したがって、紙の書面に記載して交付することをもって作成と定義しています。電子契約は紙に何かを記載しませんので、電子データを送信することは課税文書の作成にあたらないと考えられます。したがって、電子契約は印紙税の課税対象ではありません。

収入印紙が不要であると判断できる事例

電子契約は印紙税に対して非課税であると上記で説明しました。以下で印紙税は不要であると判断された事例を紹介します。

事例①:請負契約に用いる注文請書についての判断事例

以下、国税庁による見解の一部抜粋です。

印紙税法に規定する課税文書の「作成」とは、印紙税法基本通達第44条により「単なる課税文書の調製行為をいうのでなく、課税文書となるべき用紙等に課税事項を記載し、これを当該文書の目的に従って行使することをいう」ものとされ、課税文書の「作成の時」とは、相手方に交付する目的で作成される課税文書については、当該交付の時であるとされている。 上記規定に鑑みれば、本注文請書は、申込みに対する応諾文書であり、契約の成立を証するために作成されるものである。しかしながら、注文請書の調製行為を行ったとしても、注文請書の現物の交付がなされない以上、たとえ注文請書を電磁的記録に変換した媒体を電子メールで送信したとしても、ファクシミリ通信により送信したものと同様に、課税文書を作成したことにはならないから、印紙税の課税原因は発生しないものと考える。

事例②:コミットメントライン契約に関する判断事例

以下、国税庁による見解の一部抜粋です。

請求書や領収書をファクシミリや電子メールにより貸付人に対して提出する場合には、実際に文書が交付されませんから、課税物件は存在しないこととなり、印紙税の課税原因は発生しません。 また、ファクシミリや電子メールを受信した貸付人がプリントアウトした文書は、コピーした文書と同様のものと認められることから、課税文書としては取り扱われません。

事例③:小泉元首相の国会答弁

以下、国会答弁の一部抜粋です。

事務処理の機械化や電子商取引の進展等により、これまで専ら文書により作成されてきたものが電磁的記録により作成されるいわゆるペーパーレス化が進展しつつあるが、文書課税である印紙税においては、電磁的記録により作成されたものについて課税されないこととなるのは御指摘のとおりである

電子契約サービスの導入メリット

電子契約サービスを利用することにより印紙税が不要になる点以外にも、電子契約サービスを導入するメリットは複数あります。

紙業務固有のコストを削減可能

電子契約サービスを導入することで、紙業務固有のコストを大きく削減できます。例えば以下のコストを削減できるでしょう。

  • 紙の保管コスト
    税務会計上、決算申告に関する書類は最低7年の保管義務があるため、保管コストがかかります。繰越欠損金がある場合は10年保管が必要であるため、紙保管のコストは馬鹿にできません。

    一方で、電子契約であれば紙に印刷して契約書を保管する必要はなく、クラウド上などで保管できるため保管コストを削減できます。

  • 紙の検索コスト
    税務会計監査の際、特定の書類を見つけるまでに工数を浪費します。紙における検索性の低さは外部・内部問わず監査コストに影響するため、対応が必要です。

    一方で、電子契約であれば税務監査の際に多くの場合に使用される主要三項目(取引先名、取引金額、取引日付)の項目単位で検索ができる場合も多く、検索性の向上が見込めます。

取引のリードタイムを短縮可能

電子契約サービスを導入することで、取引にかかるリードタイムを大きく削減できます。例えば以下の側面からリードタイムを削減できるでしょう。

  • 契約書の作成時間
    電子契約サービスであればテンプレートを元に作成可能なうえ、修正作業も容易であるため、契約書の作成時間を短縮できます。
  • 取引先への送付時間
    2021/10に郵便法が改正され普通郵便の配達が最短で翌々日になることから、紙の契約書の場合リードタイムの長期化が懸念されます。

    一方で電子契約サービスであれば、書面のプリントアウトは不要であり、即時の送付が可能であるためリードタイムの削減が見込めるでしょう。

課税対象となる電子契約できない文書

電子契約サービスを導入したからといってすべての契約書を電子化できない点に注意が必要です。例えば、不動産売買や建設業法などでは1つの契約にかかる金額が大きいため、契約書の紙交付が義務付けられています。

まとめ|電子契約サービスを導入してコストを削減しよう!

電子契約サービスでは課税文書の作成をしていると法的にみなされないため、印紙税は非課税です。したがって、現状、紙の契約書を多数発行し印紙税代を支払っている企業は電子契約サービスを導入するメリットがあるといえます。

電子契約サービスを導入する場合、DocuSignの導入がおすすめです。DocuSignは世界No1シェアを誇っているため、電子契約サービスの導入時に課題となる取引先への導入説明を問題なく実施できます。

また、世界No1シェアを獲得するだけの十分な機能性を保持しているため、契約業務の効率化を期待できる点もメリットです。

ぜひDocuSignを導入して印紙税をはじめとするコストを削減してください!

※記載されている会社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。

symphonict

SymphonictとはNECネッツエスアイが提供する、「共創でお客様のビジネスに新たな価値を提供する」をコンセプトに先端技術やサービスを繋ぎ・束ねることでIT・デジタル変革技術やツール・システムを皆様にお届けするデジタルトランスフォーメーション(DX)サービス。→Symphonictに関してはこちら

※免責事項

本コンテンツは一般的な情報の提供を目的としており、法律的、税務的その他の具体的なアドバイスをするものではありません。個別具体的事案については、必ず弁護士、税理士等の専門家にご相談ください。

本コンテンツの情報は、その情報またはリンク先の情報の正確性、有効性、安全性、合目的性等を
補償したものではありません。

また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。



閉じる