ホテルや病院、オフィスビルといった不特定多数の人の出入りがある施設においては、監視カメラやセンサーを用いた設備監視および侵入者検知のシステム導入が欠かせません。
この記事では、設備監視における課題とシステム導入のメリットについて解説します。
NECネッツエスアイが提供する遠隔監視サービスの概要もまとめているので、合わせて参考にしてみてください。
店舗や施設の設備監視における課題とは
まずは現状の設備監視における課題について詳しく見ていきましょう。
アナログ作業による業務負担の増加
店舗・施設の中には、設備監視や侵入者の検知を目視等のアナログ作業で行っているところも少なくありません。
しかし、不特定多数の人物が出入りする環境で、全てのフロア・出入口を監視することは難しいのが現状です。
また警備業界においては深刻な人材不足の問題もあり、今後もこうしたアナログ作業による設備監視が続いていくと、警備員1人あたりの業務負担は増加する一方となってしまいます。
巡回漏れ等のヒューマンエラーの発生
設備監視や侵入者の検知を目視によるアナログ作業で対応している場合、どうしても巡回漏れ等のヒューマンエラーが発生する可能性が高まります。
また巡回時のデータのみを記録するやり方だと、巡回と巡回の間で異常が発生した場合に発見が遅れたり、データの推移に基づく予測が行えなかったりする等の課題も考えられるでしょう。
このように、ヒューマンエラーのリスクが高い状況で蓄積されたデータは正確性が担保できず、その後の業務への有効活用も難しくなります。
業務効率化の必要性
警備業界においては、慢性的な人材不足と合わせて少子高齢化に伴う平均年齢の上昇も課題の1つです。
2019年度の調査では、警備員の平均年齢は51.6歳となっており、他業種と比較して高い平均値を示しています。
また警備業界は長時間労働の慢性化といった課題も抱えていることから、IoTを活用した業務効率化や自動化による負担軽減が急がれています。
設備監視をシステム化するメリット
続いて、設備監視をシステム化することで期待されるメリットについて詳しく見ていきましょう。
設備監視の省人化を実現
遠隔監視が可能な設備監視システムを導入すれば、定期巡回や目視での確認にかかる作業負担を大幅に軽減することが可能となります。
またシステム側で監視データを記録できるため、記入漏れや誤記といったヒューマンエラーのリスクも抑えられるでしょう。
設備監視のシステム化は、大規模な商業施設やオフィスビル等、定期巡回の労力が大きい場所で特にメリットがあると言えるでしょう。
稼働状況を素早く検知できる
従来の仕組みでは、警備員が巡回した時点の状況しか確認できませんでしたが、設備監視システムを導入すれば各フロア・出入口の状況を常に確認できるようになります。
これによって巡回時以外のタイミングで異常が生じた場合でも素早く検知・通知することが可能となり、異常発生時の対応遅れによる損失や被害を防止する効果が見込めます。
また収集したデータを活用し、異常発生の前段階でアラートを出すようにするといったことも可能です。
設備監視をシステム化してデータの正確性を担保することは、設備の予知保全だけでなく、施設全体のセキュリティ強化等にも繋がっていくと言えるでしょう。
設備監視や関連業務にかかるコストの削減
設備監視システムの導入によって警備関連の業務負担が軽減されれば、施設に配属する警備員の数を減らすことができ、警備員の人件費や交通費削減に繋げることができます。
実際に設備監視システムを導入している企業の中には、防犯コスト・業務のおよそ90%を削減した事例等もあるようです。
遠隔監視システム等を提供するNECネッツエスアイのサービス【OWLai】
ここからは、NECネッツエスアイが提供する監視システム「OWLai(オウライ)」の特長を紹介していきます。
OWLaiの特長
OWLaiは、AIを利用した映像データの解析によって、業務改善や効率化等を実現する監視システムです。
- 豊富で選べるAI……豊富なラインナップから利用シーンに合わせたAIの組み合わせが可能です。
- 高い解析精度……OwLaiを提供するNECネッツエスアイのSlerとしての経験と自社実践に基づく高品質なサービスを提供します。
- かんたん導入……既存カメラとの組み合わせやAPI連携の活用で素早く導入・運用を開始できます。
またNECネッツエスアイでは、監視システムの設計から保守・運用、業務改善(コンサル)に至る各サービスのワンストップ対応が可能です。
外部クラウドサービスとの連携やカスタマイズ等も可能ですので、監視システムの導入や保守業務の依頼をお考えの企業様はぜひ一度ご相談ください。
OWLaiの機能・サービス
OWLaiのサービスラインナップは以下の通りです。
違和感検知 | 姿勢推定の技術を活用し、普段とは異なる行動をとる人物を違和感として検知します。 |
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車両入退場自動化 | 車両の入退場管理をAIカメラが実施することで、コストや手間の削減が可能です。 |
交通量カウント | ナンバープレートの読み取りによって様々なデータの計測・集計を実現します。 |
来訪車見える化 | ナンバープレートの読み取りによって来訪車をデータ化します。 |
混雑状況見える化 | 人が集まる場所のカメラ映像をAIでリアルタイムに解析します。 |
白杖車いす検知 | 白杖を持つ人や車いすに乗る人を認識し、現場の係員に通知することが可能です。 |
施設侵入監視 | AI技術と映像監視ソリューションの組み合わせで誤報のない監視システムを提供します。 |
画像鮮明化 | 目視では確認が難しい暗所等の画像を自動処理し、視認性の向上を実現します。 |
OWLaiのシステムをより詳しく知りたいという場合は、以下の実演動画もご参照ください。
こちらはOWLaiの基幹システムとして採用しているAsilla(アジラ)の実演動画で、AIカメラが異常を検知して即時通知することにより、迷惑行為や不審行動を素早く発見できる様子がよく分かります。
OWLaiにご興味をお持ちでしたら、ぜひ各サービスの機能や料金プラン等の詳細についてはNECネッツエスアイまでお問い合わせください。
まとめ
- 現在の設備監視・警備業務はアナログによる作業が多く、ヒューマンエラーによる非効率や偏りが生じている
- 設備監視システムを導入することで、データの正確性向上や業務効率化といったメリットが期待できる
- NECネッツエスアイが提供する「OWLai」なら、大規模な施設・ビル等でも効率的に情報収集を行える
商業施設やオフィスビル等、多くの人が出入りしている場所においては、IoTを活用した効率的な設備監視および侵入者の検知が不可欠と言えます。
限られた人員・予算で効果的に設備監視を行うためにも、まずは自社のニーズに合わせた設備監視システムの導入をご検討ください。